Trademark Appeal Case
活性タブレットの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−14437(T2000−14437/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「活性タブレット」の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,家庭用帯電防止剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用でん粉のり,つや出し剤」を指定商品として、平成11年7月16日に登録出願されたものである。
2 原審の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、指定商品との関係において、『活性機能を有するタブレット』のごとき意味合いを直観させる『活性タブレット』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその指定商品中、タブレット状の商品に使用するときは、単に商品の品質、効能、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「活性タブレット」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「活性」の文字部分は、「物質のある機能が活発であること」などを意味する語として一般世人によく知られているものである。また、同じく「タブレット」の文字部分は、「錠剤」などを意味する語として、日常的に使用され、本願の指定商品中のせっけん類、入れ歯用洗浄剤、バスソルト類、香料類等にあっては、商品の形状がタブレット状のものであることを表示するものとして普通に使用されている実情にある。
一方、「活性」の語は、洗剤等石けん類の分野において、例えば、「コンパクト洗剤」に関し、「コンパクト化には洗浄力のアップも必要となる。このため、たんぱく質や脂肪、セルロースを分解する酵素を入れている。これら酵素は各社が独自開発したもので、従来の酵素に比べアルカリ性の洗濯水の中でも高活性を維持することができる。」(1996年6月4日付け日刊工業新聞6頁)、あるいは「水処理装置」に関し、「活水装置は熱や圧力を加えると電気を帯びてマイナスイオンや遠赤外線を発生させるトルマリン鉱石と水流発生装置、およびオゾンエアを組み合わせて水を活性化する。・・・活性化水は洗浄力に優れ、洗濯水や洗剤の量を減らす効果やオゾンによる殺菌、脱臭効果がある。」(2001年12月4日付け日刊工業新聞19頁)などのように使用されている。
さらに、「活性」の語は、化粧品等の分野においても、例えば、「基礎化粧品」に関し、「化粧品はクレンジング、パック、ローション、クリームなど、肌の手入れに必要な洗浄、活性化、保護の働きをそれぞれに持つ。・・・美容システムは清浄、保湿、活性のベーシックケアと、肌のくすみや小ジワなど肌の状況に応じたスペシャルケアがあり、組み合わせにより肌質に対応できるという。・・・各社とも高機能化、高級化に一段と力を入れた。疲れた肌の活性化、紫外線防止剤の配合、新陳代謝の促進など機能面の充実をPRするメーカーが目立つ。」(1988年11月24日付け読売新聞8頁)、「コメヌカエキスMPは細胞の活性を高め、肌に張りを持たせる働きがあるという。」(2000年11月22日付け毎日新聞地方版/三重)などのように使用されているところである。
ところで、本願の指定商品は、一般の消費者を主たる需要者とするものであるところ、本願商標を構成する「活性」及び「タブレット」は、前記したように、いずれも日常普通に使用される語であり、加えて、上記した本願の指定商品の分野における取引の実情を併せ考えると、本願商標を、例えば、その指定商品中のせっけん類、入れ歯用洗浄剤、洗濯用漂白剤等に使用した場合、これに接する需要者は、配合された物質等により、衣類や生活用品などの汚れを落す洗浄作用が活性化され、高い洗浄力を有するタブレット状の商品なる意味合いを表したと理解する場合も決して少なくないといえるし、また、同じく本願商標を指定商品中の化粧品に使用した場合は、肌や髪を活性化し、生き生きとさせる効果のあるタブレット状の商品であると理解する場合も決して少なくないといえる。その他本願の指定商品中、タブレット状の形状をとることが可能な商品について本願商標を使用した場合は、これに接する需要者は、配合された物質等によりその商品そのものが発揮する作用が活性化され、その作用がより効果的に発揮される性質を有する商品、あるいはその商品を使用することにより、被使用物が活性化する作用を有する商品なる意味合いを表したと理解するというのが相当である。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品中「タブレット状の商品」について使用しても、単に商品の品質、効能を表示するにすぎず、また、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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