Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−1384(T2001−1384/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ダブルプロテクションデザイン」の文字を標準文字を用いて横書きしてなり、商品及び役務の区分第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成11年11月11日に登録出願されたものである。
2 原審の拒絶の理由の要旨
原審は、「本願商標は、全体として「二重に保護をかけた設計」といった意味合いを表すものとみるのが相当であり、これを本願指定商品に使用しても、取引者・需要者は「衝撃などに対して二重の保護対策を考えて設計した機器類」といった程度に理解・認識するにとどまり、「二重の保護設計」を強調したものであり、単に商品の品質(機能)を表示するにすぎず、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおりの文字よりなるものであるが、構成文字全体をもって、特定の意味合いを表す既成の語とは認められないところであり、我が国における英語又は外来語の普及度を考慮すれば、本願商標は、原審説示の如く「ダブル」「プロテクション」「デザイン」という、それぞれ我が国で親しまれている外来語の単語を結合させてなるものであると理解されるというのが相当である。
そして、その構成中の「ダブル」と「プロテクション」の2語を結合させた「ダブルプロテクション」の文字が、これら各語の語意を結合させた「二重の保護」の意を表す語として使用されていることが、例えば、インターネット上の(1)Kunitachi−Showten.Incの提供するホームページにおける商品(ノートパソコン用ケース)説明記事中の「■ダブルプロテクション」の項「ケース前面部には,ショック吸収フォームにプラスして1mm厚の樹脂系ボード(コンテックス)を入れました。外部からの衝撃に対しての保護の役割を果たします。」の記述(http://www.kawaya.com/shopping/in-packed/ipt_index.html)、(2)日立マクセル株式会社の提供に係るホームページにおける2000年9月4日付ニュースリリースの記事中の「2.CD−R初、帯電防止パワーコート&トリプルプロテクターのダブルプロテクション設計」の項「ディスクの記録面に設けた、新開発キズに強い帯電防止パワーコートをCD−Rで初めて採用。パワーコート層を基板のレーザー光入射面側に設けることによって、エラーの原因となるキズの発生や静電気によるゴミやホコリの吸着を防ぎます。MQシリーズで好評のレーベル面を守るトリプルプロテクターとあいまって、大切なデータを記録面とレーベル面の両サイドから守る、ダブルプロテクション設計となっています。」(http://www.maxell.co.jp/company/news/2000/000904.html)の記述の他、(3)「植物新品種にも強制実施権―国際条約で創設検討。品種法派と特許法派で新たな対立必至」の記事中の「・・・UPOVの改正案は、これを植物新品種だけでなく特許遺伝子など工業的な発明にまで裁定する範囲を拡大している。例えば特許遺伝子を利用して、新しい形質の品種を育成した者は特許権者を相手どり、強制許諾を求めることができることになり、これが植物新品種保護法グループと特許法グループの間に激しい議論を招いた。UPOVの同盟には、植物新品種の育成者を工業的な技術開発競争から保護する必要があるとの考え方が強い。特許制度との境界を明確化させるダブルプロテクション(二重保護)の禁止や特許権の効力排除なども大きな論点・・・」の記述(1990年3月27日付日刊工業新聞第5頁)等より窺い知ることができるものである。
他方、「デザイン」の文字は、「設計」又は「意匠」の意味合いを表す語であり、「○○デザイン(例えば「エルゴノミクスデザイン」「ユニバーサルデザイン」など)」の如く、他の語に付して「○○を考慮した設計(意匠)」「○○を応用・反映させた設計(意匠)」といった意味合いを表す語として、指定商品をはじめ、商品全般の取引の場において商品の品質・機能を表示する為に使用されていることが多数見受けられるものである。
してみれば、本願商標「ダブルプロテクションデザイン」からは、全体として「二重の保護を考慮した設計」の意味合いを容易に看取されるとみるのが相当であるから、本願商標を、その指定商品中の、例えば上記(2)のような、該意味合いに照応する二重の保護機構を有する設計がなされた商品について使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質(機能)を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、それ以外の商品について使用するときは、恰もそのような設計がなされた商品であるかのごとく商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、登録例(甲第1号証ないし甲第14号証)を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、本願商標が、商品の品質を表すものであることは前記認定のとおりであり、また、過去の登録事例は、その商標の具体的構成及びその指定商品において本願商標とは事案を異にするもので、それら事例をもって現在における本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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