Trademark Appeal Case
e-コマースの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−871(T2001−871/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「e−コマース」及び「イーコマース」の文字をそれぞれ横書きしたものを上下二段に併記してなり、商品及び役務の区分第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成11年12月3日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原審において、「本願商標は、「e−コマース」と「イーコマース」の文字を二段に書してなるところ、該文字は一般に「電子商取引」を意味する語として把握し、理解されているものと認められる。
そして、近年のインターネットの普及に伴い、インターネットを利用した商取引の急激な発展はめざましく、特に書籍、パソコン等の商品販売や電子マネー等の役務の提供が急成長している実情も窺われる。
そうすると、これををその指定商品に使用しても、単に「電子商取引」等の意味合いを認識させるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る商品であるのかを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「e−コマース」の文字とその表音と認められる「イーコマース」の文字よりなるところ、「e−コマース」の文字は、「電子商取引」を意味する「electric commerce」の略記として、広く使用されている語であることはすでに顕著な事実であって、その状況は、例えば、以下の日刊新聞、産業新聞又は業界新聞等における当該記事の用例、解説よりして、十分に窺い得るところである。
(1)「経営ひと言/商船三井・生田正治社長「人間味が重要に」」の記事中の「・・・また、e−ビジネスやe−コマース(電子商取引)が一般生活にも浸透し、・・・」の記述(2000年1月5日付日刊工業新聞 第24頁)
(2)「[考現学]コンビニのネット戦略 電子商戦一大拠点へ」の記事中の「・・・背景には、様々な業界がコンビニの巨大な店舗網に着目し、電子商取引(e−コマース)の一大拠点にしようという狙いがある。・・・」の記述(2000年2月20日付読売新聞 東京朝刊 第3頁)
(3)「コンビニ5社とトヨタ提携交渉 電子商取引で」の記事中の「トヨタ自動車は二十五日・・・コンビニ五社と、電子商取引(e−コマース)事業の提携について交渉している・・・」の記述(2000年2月26日付産経新聞 東京朝刊 第11頁)
(4)「e−コマース、総合大手化学メーカーが相次ぎ取り組み」の記事中の「総合大手化学メーカーが、相次いでe−コマース(電子商取引)の具体的な取り組みに・・・」の記述(2000年3月29日付化学工業日報 第12頁)
(5)「ITビジネスソリューション研究会を発足へ−−毎日新聞社とデジタルアドベンチャー」の記事中の「・・・IT革命が叫ばれたが、e−コマース(電子商取引)の収益性はまだ高くなく・・・」の記述(2001年5月15日付毎日新聞 東京朝刊 第8頁)
その他、「e−コマース」をインターネットの検索エンジンにより検索すると、例えば、(6)財団法人滋賀県産業支援プラザの提供に係るホームページ中の「できるわかるNETいろは塾」の項目における「e−コマース、e−マーケティングとは」の記事中の「1、2年ほど前から、e−コマース、e−マーケティングという言葉が、新聞・テレビ等で普通に使われるようになってきました。e−コマースとは「エレクトロニック・コマース(Electronic Commerce)」の略で、日本語では「電子商取引」と呼ばれます。・・・」の記述(http://www.shigaplaza.or.jp/book/vol05.html)の如く「電子商取引」に関する記述がなされた多数のホームページが認められ、該語が「電子商取引」の意を表す語として一般に広く知られているというを相当とする。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、上記事情よりして「電子商取引」の意を直ちに想起し、例えばインターネットを用いて販売される商品といった、電子商取引を指向した商品の一として理解、把握するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものというべきであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
したがって、これと同旨の理由により、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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