sokuhyo

Trademark Appeal Case

品質表示と普通名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−7135(T2001−7135/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「コンパクトドール」の片仮名文字を標準文字により書してなり、願書記載の第28類に属する商品を指定商品として、平成12年6月15日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年3月26日付け手続補正書をもって、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,釣り具」に補正されたものである。

る。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『小さくまとめられた。小型化された』という意味合いに通ずる『コンパクト』の文字と、『人形』の意味を持つ『ドール』の文字とを一連に普通に用いられる方法で書してなるところ、例えば、持ち歩きに便利なように小型化したおもちゃ製品が市場に流通していることに鑑みれば、これを本願指定商品中『人形』に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、『小さな人形』を認識するにすぎず、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「コンパクトドール」の文字よりなるところ、その構成中後半の「ドール」の文字は、英語の「Doll」に由来し、「人形」を意味する外来語(外来語辞典:株式会社ナツメ社発行)として一般に親しまれているものである。

また、その構成中前半の「コンパクト」の文字は、「小型の、こじんまりした」等の意味を有する英語の「Compact」に通じ、結局、本願商標は、全体として「小型の人形」程度の意味合いを容易に想起し得るものである。

そして、「コンパクト」の文字は、雛人形など本願指定商品中の「人形」を取り扱う業界においては、人形が小型であることを強調するために、「コンパクト、コンパクトサイズ、コンパクト型」等の表現が普通に使われている実情があるところ、例えば、以下の新聞記事情報あるいは関連各社のインターネットホームページ情報により、その一端を窺い知ることができる。

(ア)2003年1月29日付け朝日新聞東京朝刊(35頁)

「人気のひな人形は『小さくても豪華』(青鉛筆)」の見出しの下、「ひな人形商戦がピーク。最近は手狭な住宅事情にあわせて場所をとらないものが人気だが、少子化の影響で祖父母は高額で豪華なものを買いたがるという。▽百貨店の高島屋はコーナーを利用してコンパクトに置けるタイプ=写真=を30万円で売り出した。・・・」との記事。

(イ)2003年1月25日付け毎日新聞西部夕刊(6頁)

「ひな人形商戦過熱」の見出しの下、「3月3日の『桃の節句』を控え、節句人形の業界では、ひな人形商戦が活発化している。・・・ここ数年の売れ筋は住宅事情を反映して三段飾りや、男びな・女びなだけの親王飾りなどのコンパクトサイズ。・・・」との記事。

(ウ)2002年3月4日付け朝日新聞西部地方版/熊本(23頁)

「不景気風なんのその おひなさま、売れ行き好調 /熊本」の見出しの下、「3日はひなまつり。世の中どこもかしこも不景気風だが、「ひな人形商戦」は別物。・・・狭い住宅事情にも考慮したコンパクト型を出すなど売る側のアイデアも功を奏している。」との記事。

(エ)「秀光人形工房」(http://www.opsweb.co.jp/tonya/shukoh/hina/sentaku.html)

「雛人形---五段飾り」の見出しの下、「十五人のお人形をコンパクトに飾りたい方にお勧めの五段飾り。・・・」との記述。

(オ)「人形の秀隆」(http://j-net21.jasmec.go.jp/info/service/ninhide.html)

「●都会向けのコンパクトな人形がウリ。ニッチな市場で高シェアを目指す●」の見出しの下、「『木目込み人形』(『奥行き45センチ』の都会向きのコンパクトな人形)がウリです。」との記述。

(カ)「人形のさのや」(http://www.diana.dti.ne.jp/~sano/hina.html)

「コンパクトサイズ おひなさま」との記述。

(キ)「キノエネヤ人形店」(http://www.d-mall.org/hiki/kinoeneya/b03.html)

「三月飾り雛ごよみ雛」の見出しの下、「コンパクト型ひな人形 マンション等のリビングにもよくマッチする小型のひな人形です。」との記述。

上記の実情からすれば、商品が小型であることを示す「コンパクト」の文字の後に、商品が「人形」を表す語として普通に使用されている「ドール」の文字を結合させたに過ぎないものと理解し認識されるとみるのが自然である。

そうすると、「コンパクトドール」の文字からなる本願商標を、その指定商品中の「人形」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が「小型の人形」という、商品の品質(形状)を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきであり、かつ前記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと言わなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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