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Trademark Appeal Case

称呼・外観・観念による類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90030(T2003−90030/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4614074号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4614074号商標(以下、「本件商標」という。)は、「A−STAR」の文字を横書きしてなり、平成11年6月30日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同14年10月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第462700号商標(以下「引用商標」という。)は、「ASTRA」の文字を横書きしてなり、昭和29年3月22日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同30年3月18日に設定登録、同50年5月26日、同60年4月26日及び平成7年10月30日の三回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について

本件商標と引用商標とは、ともにアルファベット5文字より構成されており、その構成文字は、いずれも共通している。相違するのは、看者の印象の薄い語尾部における「AR」と「RA」の倒置の違いのみであるから、外観上、商品の出所について混同を生ずることは明らかであり、指定商品も抵触する。

(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号の該当性について

申立人は、北欧最大の製薬会社であったAB ASTRAと英国の大手製薬会社Zeneca Group PLCとが1999年に合併した会社であり、2001年の売上高が16,480百万米国ドルの世界第4位の製薬会社である。薬剤には、ハウスマークである「ASTRA(アストラ)」又は「AstraZeneca(アストラゼネカ)」が使用されており、引用商標が本件商標の出願日前より、我が国において、薬剤の商標として著名になっていたことは明らかである。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、本件商標からは「エイスター」の称呼を、引用商標からは「アストラ」の称呼を生ずるものと認められる。

しかして、この両称呼には共通する要素を見出すことは出来ないから、両称呼は、これをそれぞれ一連に称呼した場合であっても、十分に聴別できるものというべきである。

また、本件商標は、一般にも極めて親しまれているアルファベットの「A」と星あるいは人気俳優等の意味を表す英語の「STAR」の文字をハイフンをもって結合したものと容易に把握、認識され、記憶されるものであるのに対して、引用商標は、特定の意味合いを認識させることのない「ASTRA」の欧文字を一連に表した構成からなるものと把握、認識され、記憶されるものである。

そうとすれば、両商標は、認識、記憶される商標の構成に明らかな差異を有するものであるから、両商標を時と所を異にして観察するも、外観において、相紛れるおそれはないものというべきである。

さらに、引用商標は、特定の意味合いを認識させることのない造語と認められるものであるから、両商標の観念については、比較すべきところがない。

したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点より見ても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるばかりでなく、甲各号証によれば、「AstraZeneca」の商標を中心にして、引用商標についても「薬剤」の商標として使用されていた事実は認められるとしても、提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時及び査定時において、引用商標が取引者、需要者間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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