Trademark Appeal Case
図形商標の称呼観念判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90023(T2003−90023/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4613230号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成13年11月7日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同14年10月18日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申し立ての理由
(1)登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、昭和57年8月12日に登録出願、「N°5」の文字を横書きしてなり、第4類「香水」を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録されている登録第2567685号商標(以下、「引用商標」という。)を引用する。
(2)本件商標は、申立人が商品「香水」等の化粧品に使用する商標として著名となっている引用商標と酷似するものであるから、これをその指定商品に使用した場合には、その商品に接する取引者・需要者は、恰もその商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)本件商標は、著名な引用商標に化体した名声にフリーライドし、その希釈化を引き起こすおそれがある。さらに、本件商標は公正な取引の秩序を乱し、国際信義に反するというべきであり、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標といわざるを得ないから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(4)したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3.当審の判断
(1)申立人は、別掲に示す本件商標の図形を、「数字の5を図案化したと思われる。」旨主張しているが、当該図形はかなり特異な態様よりなる図形であるというべきであり、これより、容易に数字の「5」を図案化したものと認識するとは言い得ないものというべきであるから、当該図形よりは特定の称呼・観念は生じ得ないものと判断するのが相当である。
他方、引用商標は「N°5」の文字よりなるものである。
してみれば、両商標は、前記の差違を有することにより、これらの構成上の差違が看者に与える影響は大きく、全体の印象が異なったものと記憶されるとみるのが相当であるから、時と処を異にして離隔的に観察しても、外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標は、称呼・観念を生じない商標であることは、前記認定のとおりであるから、称呼・観念について引用商標と比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても類似するものということができない。
(2)申立人は、引用商標は申立人の商標として取引者・需要者の間に広く認識されている商標である旨主張している。しかしながら、本件商標と引用商標は、前記で認定したしたとおり、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る別異の商標であり、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を直ちに連想又は想起するようなことはなく、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。(3)本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、これを指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められず、さらに、他の法律によってその使用が禁止されている事実も認められない。 また、いわゆるフリーライド行為に基づくものであるとも認められない。(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第7号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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