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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90022(T2003−90022/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4613050号の1商標は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4613050号の1商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年4月19日に登録出願、第35類、第36類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年10月18日に設定登録された登録第4613050号商標の商標権の分割に係るものであって、第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年11月21日にその分割の登録がなされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の4件の使用に係る商標及び登録商標を引用している。

(a)資金為替業務、資本市場業務、コーポレイトファイナンス業務について使用している「S−E−Banken」の欧文字からなる商標(以下「引用A商標」という。)及び「SEバンケン」の文字からなる商標(以下「引用B商標」という。)。

(b)「SEB」の欧文字を標準文字により書してなり、平成10年8月17日に登録出願、第16類、第35類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品、指定役務として、同12年2月10日に設定登録された登録第4361250号商標(以下「引用C商標」という。)。

(c)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年10月9日に登録出願、第16類、第35類及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品、指定役務として、同12年6月2日に設定登録された登録第4388782号商標(以下「引用D商標」という。)。

(2)商標法第条4第1項第10号、第15号及び第19号について

申立人は、総資産規模がスウェーデン第2位の銀行であって、インターネットを通じた為替業務や通貨情報提供を世界的規模で行い、全世界の取引シェアは第9位であり、世界の主要都市に451支店を有し、日本における唯一の北欧系の銀行である。使用に係る引用A商標及び引用B商標とその略称である引用C商標及び引用D商標は、長年にわたり使用され、著名なものとなっている。

本件商標は、その構成態様及び「bank」の語義から、要部は「se」の部分にあるものと認められ、一方、引用A商標及び引用B商標の「Banken/バンケン」の語はスウェーデン語で「銀行」を意味するものであるから、その要部は「S−E」及び「SE」の文字部分にあるもの認められる。

したがって、本件商標と引用A商標及び引用B商標とは、「エスイー」の称呼を同じくする類似の商標であり、両商標が一連に称呼されるとしても、「エスイーバン」までを共通にし、相違するのは聴取し難い語尾部分のみであるから、互いに紛らわしい類似の商標であり、「エスイー銀行」の観念においても共通のものである。

そして、引用A商標及び引用B商標に係る資金為替業務、資本市場業務、コーポレイトファイナンス業務等と本件商標の指定役務中の経営の診断及び指導、市場調査、商品の販売に関する情報の提供、輸出入に関する事務の代理又は代行、インターネットによる通信販売の注文・受付・発注に関する事務処理代行等とは同一又は類似の役務である。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し、また、取引の実情に鑑みれば、本件商標を上記した指定役務に使用した場合、引用A商標及び引用B商標と出所の混同を生じ、引用C商標及び引用D商標と何らかの関連がある商標であると誤認させるおそれがあり、さらに、申立人の歴史よりすれば、本件商標が不正の目的をもって出願、登録され、使用されるものであることは明らかであるから、同第15号及び同第19号にも該当する。

したがって、本件商標の指定役務中、第35類に属する指定役務についての登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

申立人が引用各商標の周知、著名性を立証するものとして提出した、申立人会社の概要・沿革(甲第6号証)、SEバンケン東京支店の業務(甲第7号証)、雑誌「EUROMONY」の記事の写し(甲第8号証)、取引書類等(甲第9号証の1ないし7、甲第10号証の1ないし4)、「SEK Views」の写し(甲第11号証)、「SEB Economic Research」の写し(甲第12号証)、「Global FX Insights」(甲第13号証)世界各国への出願・登録リスト(甲第14号証)等の証拠から、申立人の東京支店が資金為替業務等を行っていること及び申立人が為替市場等に関する情報提供を行っていることは、推認することができる。

しかしながら、申立人の提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、引用各商標が我が国における取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本件商標から直ちに引用各商標を連想又は想起するものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

また、インターネットのホームページ(http://www.csk.co.jp/news/2000016.html)によれば、株式会社CSKとスルガ銀行は、平成12年4月26日に、SE(システム技術者)向けに専用ポータルサイト上で技術情報サービスやファイナンスサービス情報等を提供する新サービスを共同で提供するために「エスイーバンク株式会社(SEBank)」を設立した旨の記事が掲載されていることを認めることができる。

上記した本件商標の採択の経緯をも併せみれば、本件商標は、不正の目的をもって使用をするものとも認められず、その主張を裏付ける証左もない。

したがって、本件商標の登録は、登録の異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第10号、第15号及び第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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