Trademark Appeal Case
称呼の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90767(T2002−90767/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4590281号商標(以下「本件商標」という。)は、「DVBORG」の欧文字を標準文字として、平成13年7月26日登録出願、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク・CD―ROM・DVD―ROM及びその他の記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電気計算機」を指定商品として、同14年7月26日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、以下(1)の登録商標と類似する商標であり、商標法第4条第1項第11号に該当し、かつ、同第15号、同第8号、同第7号及び同第16号にも該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである旨申し立てた。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「DVB」の欧文字を横書きしてなり、2001年3月2日に国際登録された、国際登録第758590号商標に基づき、第9類及び第38類に属する国際登録原簿に記載されたとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年7月26日に登録された登録商標(以下「引用商標」という。)と類似する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人のドメインネーム「dvb.org」にも類似し、出所の混同のおそれがあるものである。
(3)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、デジタル放送の方式を定めるヨーロッパの標準化団体の名称であり、著名である「DVB」の文字を構成中に有するものである。
(4)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、「DVB」の文字をその構成中に含むものであって、デジタル放送の方式を定めるヨーロッパの標準化団体の名称であ「DVB」の公共性に照らすと、これを一個人に独占させることは公序良俗に反するものである。
(5)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、「DVB」の文字を構成中に含むものであるから、「DVB規格」以外の放送用機械器具等に使用されるときは、品質の誤認が生じるおそれがあるものである。
第3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「DVBORG」の文字よりなるところ、いずれの文字も、同書、同大、等間隔に書されているものであって、これより生ずると認められる「デイブイボーグ」の称呼も格別冗長というものではなく、他に本件商標を「DVB」と「ORG」の文字部分とに分離して、「DVB」の文字部分のみ抽出しなければならない特段の理由は見出せない。
してみると、本件商標は、「DVBORG」の構成文字に相応し「デイブイボーグ」の称呼のみを生ずるものであって、全体として、特定の観念を生じない造語よりなるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記したとおり、「DVB」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「デイブイビー」の称呼を生ずるものである。
そうとすれば、本件商標より生ずる「デイブイボーグ」の称呼と引用商標より生ずる「デイブイビー」の称呼とは、第4音以下において「ボーグ」と「ビー」という明らかな音の差異を有するものであるから、十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、前記した構成よりなるものであるから、外観上互いに区別し得る差異を有するものである。
さらに、本件商標は、前記したとおり、造語よりなるものであるから、引用商標と観念上比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出した、ホームページ(甲第9号証ないし甲第11号証)によれば、申立人が、ドメインネームとして「dvb.org」を使用している事実は認めるとしても、このホームページのみをもって、我が国において該ドメインネームが申立人に係るものとして広く知られているものと認め難いものである。
加えて、上記(1)のとおり、本件商標は、「DVB」とは、非類似の商標であり、別異のものと認識、理解されるものであり、申立人の使用するドメインネーム「dvb.org」を連想、想起するものとはいい難いものであるから、申立人の業務と出所の混同を生ずるのおそれない。
(3)商標法第4条第1項第8号について
申立人の提出したホームページ(甲第6号証、甲第7号証及び甲第12号証)によれば、「DVB」は、デジタル放送の方式を定めるヨーロッパの標準化団体の略称であることは認め得るとしても、このホームページのみをもって、この団体の略称として我が国において著名であるものとは認められない。
(4)商標法第4条第1項第7号について
本件商標は、申立人のいう「DVB」の文字をその構成中に含むとしても、上記(3)のとおり、デジタル放送の方式を定めるヨーロッパの標準化団体の略称を有するものと認識、理解されるものではないから、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものということはできない。
(5)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、デジタルテレビ放送の規格を定める「DVB」の文字をその構成中に含むとしても、上記(1)のとおり、全体として、特定の観念を生じない造語よりなるものであるから、これを放送用機械器具に使用するとしても、あたかもDVB規格の商品であるかのように品質の誤認が生じるおそれがあるものとはいえないものである。
(6)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第11号、同第15号及び同第16号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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