Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90833(T2002−90833/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4599993号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第16類、第18類、第21類、第24類、第26類、第35類、第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年1月10日登録出願、同14年8月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は以下のとおりである。
(a)登録第1578573号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第21類「かばん類、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和54年8月7日登録出願、同58年3月28日に設定登録されたものである。
(b)登録第1889449号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、化粧用具」を指定商品として、昭和58年7月27日登録出願、同61年9月29日に設定登録されたものである。
(c)登録第2082299号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和60年6月12日登録出願、同63年9月30日に設定登録されたものである。
(d)登録第2269028号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第25類「万年筆、ボールペンおよびシャープペンシル」を指定商品として、昭和54年8月7日登録出願、平成2年9月21日に設定登録されたものである。
(e)登録第2455565号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第24類「おもちや、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコ―ド、これらの部品および附属品」を指定商品として、平成1年2月15日登録出願、同4年9月30日に設定登録されたものである。
(f)登録第4137758号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、平成9年1月9日登録出願、同10年4月17日に設定登録されたものである。(上記(a)ないし(f)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標中の「D」図形は、引用商標を構成する「D」図形と外観上類似であり、かつ、「ディー」の称呼及び欧文字「D」の観念において類似するものである。また、本件商標の指定商品中の第16類「紙製幼児用おしめ,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。)」及び第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」は、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品である。
(3)商標法第4条第1項第15号について
デュポンの「Dマーク」は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者間において広く知られ、現在もその状態は維持されている。そして、本件商標と引用商標は、前記(2)のとおり、類似する商標であるから、本件商標をその指定商品中、第16類及び第18類に属する商品について使用するときには、申立人の業務に係る商品との間で混同を生じさせるおそれがある。
(4)よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、欧文字の「D」を筆記体で大きく表し、その下部に「Dragons」の欧文字を筆記体で横書きしてなり、該文字の下部に線を引き、その右端が「Dragons」の欧文字中の「s」と結合してなる構成よりなるものであるところ、これら文字等に施された紺色の色彩を含めた構成全体をもって、プロ野球の球団である「中日ドラゴンズ」の球団マークとして、一般世人の間に広く知られているものと認められる。
そうすると、本件商標は、構成全体が一体不可分のものとして把握、認識されるものであるから、その構成中の「D」の文字部分のみを分離して観察すべきではない。
してみれば、本件商標は、引用商標とは、外観において明らかに相違するばかりでなく、称呼及び観念においても、相紛れるおそれはないものである。
したがって、本件商標中の「D」の文字部分のみを抽出して、引用商標を構成する「D」の文字部分とを比較して、本件商標と引用商標とが外観、称呼及び観念において類似するとする申立人の主張は、失当といわざるを得ない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の取扱いに係る商品「ライター、時計」等を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたことは認め得るとしても、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、構成全体をもって、プロ野球の「中日ドラゴンズ」の球団マークとして、我が国の一般世人の間に広く認識されているものであるから、本件商標に接する需要者は、申立人の使用する引用商標を想起することはないといわなければならない。
したがって、本件商標は、これをいずれの指定商品及び指定役務について使用しても、該商品及び役務が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないというべきである。
(3)以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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