Trademark Appeal Case
カルフィーとカルビーの称呼類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90843(T2002−90843/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4600261号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年11月20日に登録出願され、「Culfee」の欧文字と「カルフィー」の片仮名文字を2段に横書きしてなり、第3類、第21類、第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年8月30日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成9年1月21日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年11月13日に設定登録された登録第4209985号商標、同じく別掲に示すとおりの構成よりなり、平成10年5月11日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年1月21日に設定登録された登録第4353857号商標、「カルビー」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和54年4月12日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和58年5月17日に設定登録された登録第572158号商標の防護標章登録第1号及び「カルビー」の文字を標準文字とし、平成10年5月11日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年6月25日に設定登録された登録第4287515号商標(以下、まとめて「引用商標」という。)と類似の商標であり、また、本件商標の第29類、第30類の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中、第29類及び第30類の全指定商品については、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)商標「Calbee」及び「カルビー」は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「菓子、加工食品」を表示するものとして、我が国において広く知悉された著名商標であるところ、本件商標は、これらの商標と類似するものであるから、本件商標がその指定商品中、第29類及び第30類の指定商品に使用された場合には、申立人またはその関連会社の業務に係る商品であるかの如く認識され、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(3)本件商標は、申立人の著名な商標「Calbee」及び「カルビー」と類似するにもかかわらず、申立人の同意を得ることなく無断で、不正な目的をもって登録されたものである。
したがって、本件商標は、第29類及び第30類の指定商品については、商標法第4条第1項第19号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記のとおりであるから、その構成文字に相応して「カルフィー」の称呼を生じ、かつ、特定の意味合いを生ずることのない造語を表してなるものと認められる。
これに対し、引用商標は、それぞれ前記のとおりであるから、その構成文字に相応して「カルビー」の称呼を生じ、かつ、特定の意味合いを生ずることのない造語よりなるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「カルフィー」の称呼と引用商標より生ずる「カルビー」の両称呼は、ともに長音を含む4音という短い音構成にあって、その後半部で調音位置の異なる無声の摩擦音「フィ」と、有声の破裂音「ビ」という顕著な差異を有するものであり、加えて、長音を伴う両差異音は、余韻をもってその差が強調されるところとなるから、それぞれを一連に称呼しても、語調、語感が異なるものとなり、互いに聴き誤るおそれはないものというべきである。
また、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるから、外観においては判然と区別し得る差異を有するものであり、観念においては、ともに造語と認められるから比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。
(2)また、申立人より提出された甲各号証によれば、申立人が自己の業務に係る商品「スナック菓子」を表示するものとして使用する商標「Calbee」及び「カルビー」が、取引者・需要者の間に相当程度、認識されていたことが認められるとしても、本件商標は、上記認定のとおりであって、引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても類似しない別異の商標といえるものであるから、本件商標より申立人の「Calbee」及び「カルビー」商標を連想・想起させることはなく、その他、両者間において混同を生ずるとする格別の事情は認められない。
してみれば、商標権者が、本件商標をその指定商品中、第29類及び第30類の指定商品に使用しても、その商品が申立人の業務に係る商品又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)さらに、本件商標は、上記認定のとおりであって、申立人がその業務に係る商品について使用する商標「Calbee」及び「カルビー」の出所表示機能を希釈化させたり又はその名声を毀損させるなど不正の利益を得る目的をもって出願されたものとは認められない。
(4)したがって、本件商標は、その指定商品中、第29類及び第30類の指定商品について、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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