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Trademark Appeal Case

称呼・外観・観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90846(T2002−90846/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4600954号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4600954号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年4月9日に登録出願され、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。

(a)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和61年8月8日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年11月30日に設定登録された登録第2097119号商標(以下「引用商標1」という。)。

(b)「エスプリ」の文字を横書きしてなり、昭和38年3月27日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同39年9月21日に設定登録された登録第653754号商標(以下「引用商標2」という。)。

(c)「ESPRIT」の文字を横書きしてなり、昭和53年12月11日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年12月24日に設定登録された登録第1558196号商標(以下「引用商標3」という。)。

(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について

本件商標から生ずる「エックススピリット」の称呼と引用各商標から生ずる「エスプリ」の称呼とは、全体としてみれば、称呼上類似するものである。また、本件商標の要部は「SPIRIT」の部分にあるものと認められるから、引用商標1及び3とは外観において類似し、「SPRIT」は英語で「精神、霊、心」の意味を有する語であるところ、引用各商標も同様の語源から「精神、機知、才気」の意味内容を有するものであるから、両商標は、観念においても類似するものである。

(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号の該当性について

引用各商標は、申立人を中心とするエスプリグループが、米国、欧州、アジア各国で、カジュアルウェア、アクセサリー、バッグ、靴等に長年使用している著名商標であり、わが国においても一般に広く認識されていたものであるから、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、別掲及び上記のとおりの構成からなるものであるところ、申立人が称呼の類似を主張している本件商標から生ずる「エックススピリット」の称呼と引用各商標から生ずる「エスプリ」の称呼とを比較するに、両称呼は、9音対4音という構成音数において明らかな差異を有するばかりでなく、我が国においては、外国語の各音を一音一音正確に発音することが多い実情にあることを勘案すれば、これら両称呼において共通する要素は、むしろ少ないものというべきであり、両商標は、これらをそれぞれ一連に称呼した場合であっても、彼此相紛れるおそれのないものというべきである。

また、本件商標と引用各商標とは、全体の外観においては明瞭な差異があること明らかであり、申立人が主張している本件商標の「SPIRIT」の文字部分と引用商標1及び3とを比較してみても、印象の強い語頭部分において、「E」の文字の有無の差異を有し、中間の「P」の文字の後においても「I」の文字の有無の差異を有するものであるから、これらの差異が6文字という比較的短い両商標の外観に与える影響は決して小さいものとはいえず、両商標を時と所を異にして観察した場合であっても、外観において紛れるおそれはないものというべきである。

さらに、本件商標は、全体として特定の意味合いを認識させるものとはいえないから、両商標の観念について、比較すべくもない。

したがって、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

引用各商標の中でも、特に引用商標1が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「カジュアルウェア、アクセサリー、バッグ、靴」等の商標として取引者・需要者の間において広く認識されていたものであることは認められるとしても、本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、判然と区別し得る全く別異の商標であるから、商標権者が、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

なお、申立人が挙げる審決例、異議決定例は、いずれも本件商標とは商標の構成を異にするものであるから、前記認定を左右するものではない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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