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Trademark Appeal Case

結合商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−9362(T2001−9362/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「EDWARDS LIFESCIENCES」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第5類及び第10類の願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成11年12月15日に登録出願、その後、同13年1月22日付けと同年12月7日付けの二度に亘って手続補正書の提出があり、その指定商品が第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓,しびん,病人用便器,耳かき」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

(1)指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願の指定商品中「医療用化学品」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

(2)本願商標は、登録第712696号商標(以下「引用商標A」という。)、登録第1178249号商標(以下「引用商標B」という。)及び登録第2613164号商標(以下「引用商標C」という。)と同一又は類似であって、その登録商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

そして、上記拒絶の理由に引用した引用商標Aは、「EDWARD’S」の文字を白抜き文字で横書きしてなり、昭和38年8月8日に登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として昭和41年7月7日に設定登録、現に有効に存続しているものである。

同じく、引用商標Bは、「EDWARDS」の文字を横書きしてなり、昭和47年7月11日に登録出願、第10類「理化学機械器具、光学機械器具、写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具、医療機械器具、これらの部品および附属品、写真材料」を指定商品として昭和51年1月8日に設定登録、現に有効に存続しているものである。

同じく、引用商標Cは、「J.D.EDWARDS」の文字を横書きしてなり、平成2年3月20日(パリ条約による優先権主張 アメリカ合衆国 1989年12月4日)に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として平成5年12月24日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の指定商品については、前記1のとおり補正されているところ、その結果、商品の内容が明確なものとなり、商標法第6条第1項の規定の要件を具備するものになったと認められる。

したがって、原査定が商標法第6条第1項の要件を具備しないとした拒絶の理由は解消したといえる。

(2)本願商標の指定商品については、前記1のとおり補正されているところ、その結果、引用商標A及び引用商標Cの指定商品と同一又は類似の商品が全て削除され、引用商標A及び引用商標Cの指定商品とは類似しない商品になったと認められる。

したがって、引用商標A及び引用商標Cの存在をもって、原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消したといえる。

(3)次に、引用商標Bの存在をもって、原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由についてみるに、本願商標は、「EDWARDS LIFESCIENCES」の文字よりなり、その構成各文字を同じ書体、同じ大きさをもって外観上まとまりよく一連に書してなるものである。

そして、原査定では、本願商標の構成中の「LIFESCIENCES」の文字部分を「LIFESCIENCE」の複数形と説示しているところ、インターネットのホームページをみると、「http://www.edwards.com/Japan/about/whoweare.html」のホームページには、「エドワーズライフサイエンスについて」の見出しの下に「2000年4月、米国でバクスターは心臓血管製品事業を分離独立させ、新会社はEdwards Lifesciences Corporationとして独自のオペレーションを開始しました。日本においても、心臓外科・血管外科・循環器内科・麻酔科・集中治療を中心とした製品とサービスをご提供できる組織へ再編し、将来この組織を引き継ぐことを目的として、エドワーズライフサイエンス株式会社を設立しました。」と、「http://espicom.jp./medical/13951.shtml」のホームページには、「英文調査報告書 エドワーズライフサイエンス 企業分析レポート(Edwards Lifesciences)」の見出しの下に「当報告書では、アメリカ・カリフォルニアに本拠を置き、そのブランドが世界80カ国以上で展開されているエドワーズライフサイエンス(Edwards Lifesciences)社について、合併・買収、協定、売却、重大な売買契約、訴訟などを含めた企業の起源から最新の企業活動に至る詳細な企業分析を提供いたします。」と、「wysiwyg://276/http://www.intercareer.com/japan/fair/tokyo/2002_sum.html」のホームページには、「RECRUIT TOKYO CAREER FAIR,Summer 2002 参加企業一覧」の見出しの下に「フェア参加企業」として「Edwards Lifesciences A Division of Baxter Limited バクスター株式会社 エドワーズライフサイエンス事業本部」とある。これらの記載からすると、本願商標を構成する「EDWARDS LIFESCIENCES」の文字は、日本語では「エドワーズライフサイエンス」と表記されていることが認められる。

さらに、「エドワーズライフサイエンス」の文字について新聞記事をみると、本願商標に関連するものとして、2000年3月31日付けの「日刊薬業」7頁には、「バクスター 心臓血管製品事業の新会社を発足」の見出しの下に「バクスターは30日、米国バクスター・インターナショナルから心臓血管製品事業が分離独立して誕生する新会社名は『エドワーズ・ライフサイエンス・コーポレーション』となり、4月3日米国で発足すると発表した。発足と同時にニューヨーク株式市場に上場する。日本では当面、日本法人であるバクスターの組織内でエドワーズライフサイエンス事業本部として営業を継続する。」と、2000年3月31日付けの「化学工業日報」5頁には、「米国・バクスター、心臓血管製品事業を分離・独立」の見出しの下に「米バクスター・インターナショナル(本社・イリノイ州ディアフィールド)は、四月三日付で心臓血管製品事業を分離・独立させ『エドワーズ・ライフサイエンス』として発足させる。新会社は、人工心臓弁、血管カテーテル、血行動態モニター装置、体内埋め込み型の補助人工心臓システムなどを手掛ける心臓血管製品専門企業として特化する。日本ではバクスターの日本法人である「バクスター」(本社・東京、〜社長)内で、エドワーズライフサイエンス事業部として営業を継続、新しいブランドの浸透を図る方針だ。」と、2000年4月11日付けの「Medical & Test Jourmal」6頁には、「心臓血管製品事業の新会社発足 バクスター」の見出しの下に「バクスターは3月30日、米国バクスター・インターナショナルから心臓血管製品事業が分離独立したと発表した。会社名は『エドワーズ・ライフサイエンス・コーポレーション』で、4月3日米国で発足し、発足と同時にニューヨーク株式市場に上場した。日本では当面、日本法人であるバクスターの組織内でエドワーズライフサイエンス事業本部として営業を継続する。」と、2002年10月1日付けの「化学工業日報」7頁には、「バクスター、日本法人に心臓血管製品事業を譲渡、独自ビジネス展開」の見出しの下に「バクスターは人工心臓弁など心臓血管製品事業を分割し、エドワーズライフサイエンス社(本社・東京都)に譲渡した。米国本社は二〇〇〇年、同事業を独立分離させ、エドワーズライフサイエンスを発足させたが、日本ではエドワーズライフサイエンス事業本部としてビジネスを行っていた。今回、日本の会社分割制度を適用し、きょう一日付で日本法人のエドワーズライフサイエンスに事業を継承した。これにより日本での独自展開と積極的投資が可能となり、ビジネス拡大に乗り出す。・・・米エドワーズライフサイエンスは二〇〇〇年四月に米バクスターインターナショナルの心臓血管製品事業が分離し、設立された。人工心臓弁や人工肺、人工心肺回路、心臓機能測定用カテーテル製品など循環器疾患を治療する医療機器の開発・製造・販売を行っている。日本では日本法人としてエドワーズライフサイエンスを発足させたが、バクスターのエドワーズライフサイエンス事業本部が実質的営業を続けてきた。エドワーズライフサイエンスは同事業を継承することで日本市場での独自ビジネス展開を積極化していく。」と、2003年3月21日付けの「日刊工業新聞」8頁には、「エドワーズライフサイエンス、埋め込み型人工心臓の輸入販売許可を取得」の見出しの下に「エドワーズライフサイエンス(東京都千代田区、〜社長、〜)は埋め込み型人工心臓『ノバコア左室補助人工心臓システム』の輸入販売許可を厚生労働省から取得した。国内で唯一の薬事承認された埋め込み型補助人工心臓で、海外では1400例の使用実績がある。」と、2003年3月24日付けの「日刊薬業」4頁には、「エドワーズライフサイエンス 植込み型補助人工心臓の輸入販売許可取得」の見出しの下に「エドワーズライフサイエンスは20日、植込み型補助人工心臓『ノバコア左室補助人工心臓システム』の輸入販売許可を厚生労働省から取得したと発表した。同製品は、日本で初めて薬事承認された植込み型補助人工心臓。・・・同社は、米国のエドワーズライフサイエンス社の日本法人。」と記載されている。

これらのホームページや新聞の記事を踏まえると、本願商標については、その構成文字の全体に相応した称呼として、「エドワーズライフサイエンシズ」のほか、「エドワーズライフサイエンス」の称呼が生ずるものであり、請求人(出願人)である「バクスター インターナショナル インコーポレイテッド」の事業部又は日本法人の略称ということができる。

そして、本願商標の後半部の「LIFESCIENCES」の文字が親しまれた語であることをも踏まえれば、構成文字の全体より生ずる「エドワーズライフサイエンシズ」又は「エドワーズライフサイエンス」の称呼は、一連に称呼するのが困難なほど冗長であるということができない。

そうすると、本願商標は、その構成中の「LIFESCIENCES」の文字部分が原査定が説示するとおり「LIFESCIENCE」の複数形で、「生命科学」を意味する語であるとしても、かかる構成においては、全体として請求人(出願人)の事業部又は日本法人の略称を表すものとして認識し得るものであるから、取引者、需要者をして、殊更に、「LIFESCIENCES」の文字部分を省略し、「EDWARDS」の文字部分に注目して取引に当たるというよりも、むしろ、構成文字の全体を一体不可分のものとして認識、把握し、取引に当たるとみるのが自然である。

してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「エドワーズライフサイエンシズ」又は「エドワーズライフサイエンス」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当であるから、原査定は、本願商標より「エドワーズ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標Bが称呼上類似するものとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした点においても、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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