Trademark Appeal Case
クラスター水の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−19613(T2000−19613/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「CLUSTER WATER」の欧文字と「クラスターウォーター」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、平成11年7月19日に登録出願、指定商品については、願書記載の指定商品を、平成13年2月8日付けの手続補正書により、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり,つや出し剤,塗料用剥離剤(いずれも液状のものに限る。)」と補正されたものである。
2.原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『CLUSTER WATER』『クラスターウォーター』の文字を、普通に用いられる方法で書してなるものであるが、『クラスター水』は水の分子の集合体を指称する語であり、そのクラスターの大きさによって水の性質がかわることが証明され、クラスターを調整することによって、色々の商品に使用されていることから、これを本願指定商品中、クラスター水を原材料とする商品、例えば、水、クラスター水を原材料とする化学品、香料類、化粧品等に使用しても、クラスター水を成分とする商品であること、すなわち該商品の品質を表示した文字からなるものと理解させるに止まり、需要者・取引者が何人かの業務に係る商品であるかを認識できない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、「CLUSTER WATER」の欧文字と「クラスターウォーター」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるところ、前半の「CLUSTER」の欧文字部分は、「物の集団」を意味する英語であり、後半の「WATER」の欧文字部分は「水」を意味する日常親しまれた英語であるから、全体として「集団の(クラスター)水」の意味合いを認識するものというのが相当である。
ところで、水の分子集団(クラスター)が小さくなるほど活性力が高まり、肌にとても浸透しやすく、皮膚とよくなじんでしっとり潤す作用があるといわれており、そのことは例えば以下のような株式会社ジー・サーチの提供に係るG−Search新聞情報データベース及びインターネットによるホームページの情報等により是認できるところである。
(1)ピティスジャパンは、豪州原産の植物エキスや活性水“BAE(バイ)”を主成分とする化粧品「ふぁしくる化粧品」を開発、タイと日本での販売に乗り出した。・・・BAEは韓国の物理学者、明于植氏の理論を研究するバイワールドが特許を持つ活性水で、水の分子クラスターが細かく肌への浸透性が高いのが特徴。美肌効果もあるという。(ピティスジャパン、タイと日本で化粧品を販売 平成9年6月26日 日刊工業新聞 37頁)
(2)水分子(クラスター)を最縮小化することで細胞組織の隅々まで浸透させ、栄養素を運び入れたり、老廃物を運び出したりして、細胞の一つひとつを活性化させる目的で生み出されたのが立山ナチュラルウオーター電子水「B・W」。電子水の特徴は、(1)水の分子を最小化した水で、細胞、血管への浸透性向上(2)活性酸素(酸素毒)を消去する力(SOSA)の強い水。・・・すでに最大手化粧品メーカーの液体化粧品に使用されているほか、大手の製薬メーカーがPBでこの電子水を販売している。(オーク、細胞を活性化する“天然水”「B・W」が好評 平成12年9月18日 日本食糧新聞)
(3)アクティアエッセンス・・・イオン化されたクラスター水をベースにさまざまなお肌の活性に必要な栄養やトルマリン、深層海洋水等を、高濃度に配合したエッセンスです。(http://www4.ocn.ne.jp/~bee49/newpage76.htm)
(4)クラスターとは水分子の集団のことです。たとえば、水道水はクラスターが大きく肌になじみにくいのですが、新鮮な湧き水はクラスターが小さいので肌になじみやすいんです。・・・他のクラスター水(海洋深層水、ミネラル還元水など)は、時間の経過と共にクラスターがしだいに大きくなり、活力が失われ普通の水になりますが、「デコンストラクト・ウォーター」は活性化されている状態をより長く継続して保つことができます。
(http://croissant.magazine.co.jp/cosme/push/014_delamer/)
(5)美粧水−究極のクラスタ水・・・「美粧水」はお肌の奥まで染み込んで素肌を正常にしてくれる全身に使えるスキンケア水です。
(http://www.lisa.co.jp/lisa/bi/beauty/680.html)
(6)クラスタ・・・水のクラスタは、小さくなるほど活性化が進みます。磁化活性化つまりマイナスイオン化して小さくされたクラスタ水はお肌に浸透しやすく、基底層まで素早く入り込み細胞の新陳代謝を促すことから、コスメ業界でも以前から化粧水などにも応用されています。(http://www.cosmate.com/vit/k/k.htm)
(7)へちま水の特徴・・・へちま水は、水に比べるとクラスターが小さく、その大きさもそろっています。そのため、通常の水と比べると肌につけた時、非常になじみやすいという特徴を持っています。・・・人工的なクラスター水とは異
なった、優れた化粧品原料となるのです。
(http://www.chinoshiosya.com/hetimizu/page/story1.htm)
(8)一番の特徴は、ヴィーナスシャワーにも使われているクラスター水を使っていること。水分子の集まりが小さいクラスター水はお肌になじみやすくうるおいが長く続きます。(http://www.vernal.co.jp/cthq/ctlg/qa/make/make2.htm)
上記のようクラスター水が化粧品に用いられている実情からすれば、本願商標を、その指定商品中、「化粧品」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「水の分子集団(クラスター)が通常の水とくらべて小さい水を用いた化粧品」であると認識し、商品の品質、原材料を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
そうすると、本願商標は、商品の品質、原材料を表示したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標を前記商品以外の化粧品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
なお、請求人の、甲第60号証における登録例は、その判断時点が相違するものであり、その他の甲第61号証ないし同第79号証における登録例は、いずれも本件と事案を異にするものであるから、前記認定を左右するものではない。
よって、結論のとおり審決する。
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