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Trademark Appeal Case

SLIM48の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第16550号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、標準文字により「SLIM48」と表してなり、第9類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成10年3月19日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、平成11年6月24日付及び平成11年10月12日付の手続補正書により「測定機械器具,オゾン・二酸化炭素ガス及びその他のガス発生器(エアガス発生器を除く。)」と補正されている。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『薄型の商品、細型の商品』を表す『SLIM』の文字に、商品の品番、等級等を表示する記号、符合として採択使用されている数字の『48』を付して『SLIM48』と書してなるものであるから、これをその指定商品について使用するときは、単に商品の形状、品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の認定、判断をして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1) 本願商標は、構成前記のとおり「SLIM48」と表してなるところ、その構成は、「細身の、ほっそりした」の意味を有する日本語化した外来語である「スリム」の欧文字表記として一般に親しまれた英単語「SLIM」と、数字「48」とを一連に表してなるものと看取させるものである。また、本願商標「SLIM48」の構成全体からは、それぞれの英単語又は数字の持つ本来の意味合いを超え、その組み合わせによって新たな熟語的意味合いが生ずるものともいい難いものである。

そして、「SLIM」の文字は、上記の意味を理解するとともに、片仮名表記「スリム」との相互・互換性が強く、かつ、原審説示の如く各種機械器具において「SLIM」ないし「スリム」の文字が「薄型の商品、細型の商品」を表すものとして普通に使用されている実情が存するものであるから、本願商標をその補正後の指定商品に使用した場合においても「SLIM」の文字からも直ちに「薄型の商品、細型の商品」であることを理解し、単に商品の特長(形状、構造)を表すとみて差し支えないものといえる。

また、数字「48」についても、1桁ないし数桁の数字が商品の種別、型式等を表す記号、符合として一般に広く使用されているものであるから、商品の種別、型式等を表す記号、符合の一類型と理解されるものである。

してみれば、「SLIM48」の文字を標準文字、すなわち普通に用いられる態様で表示してなる本願商標が、その指定商品中「薄型の商品、細型の商品」について使用された場合において、これに接する取引者、需要者をして、「SLIM」の文字部分は商品の形状、構造を、またこれに続く「48」の数字部分は商品の記号、符合を表したものとそれぞれ把握せしめるに止まり、これを全体として観察しても自他商品を識別するための標識として機能するものとはいえないと判断するのが相当である。

(2) この点について請求人は、「SLIM」の文字は、出願人によっても、本願の補正後の指定商品との関係で「『薄型の商品、細型の商品』であることを表す語として使用されている」という事実を確認できない旨述べているところである。しかしながら、例えば、下記の業界新聞或いは当該関連商品を紹介しているインターネット上のホームページ情報等によっても、「SLIM」ないし「スリム」の文字が「薄型の商品、細型の商品」を表示するものとして普通に使用されている実情の一端を窺い知ることができる。

<業界新聞における掲載事実>

(ア) 「島津製作所、ヘリウムガス漏えい検出装置を開発。移動型で業界最小」の見出しの下、「・・・超スリムタイプのヘリウムガス漏えい検出装置・・・移動型で業界最小サイズ・・・ガスの侵入の有無を測定して気密性をチェックする装置。他社製品を上回る小型化を図り、狭小な空間での測定利便性を高め・・・」との掲載記事(1995年7月28日付 日刊工業新聞)。

(イ) 「トプコン、操作性を向上させた視力測定システムを発売」の見出しの下、「効率測定ができる省スペースタイプの屈折(視力)測定システムを開発した。・・・壁掛けにも対応するスリムデザイン、・・・」との掲載記事(2000年10月19日付 日刊工業新聞)。

(ウ) 「北東衡機、超音波式全自動身長・体重計を発売」の見出しの下、「・・・超音波式全自動身長・体重計「スリムメーターWHA―5型=写真」を発売した。・・・《特徴》(1)カーソルのないすっきりしたデザイン・・・」との掲載記事(1994年11月16日付 日刊工業新聞)。

(エ) 「不二越、無線式の自動計測用タッチセンサー開発。取り付け簡単、狭い場所もOK」の見出しの下、「・・・自動計測用タッチセンサー・・・狭い場所での測定が可能なスリム設計・・・」との掲載記事(1992年10月22日付 日刊工業新聞)。

(オ) 「堀場製作所の子会社コス、スリムな工業用PH計を発売。横幅が従来品の半分」の見出しの下、「・・・横幅が従来品の半分とスリムな工業用PH計・・・表示本体部のサイズが横四十八ミリ、縦九十六ミリと小型でスペースをとらない。・・・」との掲載記事1992年3月16日付 日刊工業新聞)。

<インターネット上のホームページ情報>

(カ) 「薄膜評価用X線膜厚測定装置」の製品紹介情報において、当該機器の説明で「・・・コンパクトな省スペース設計に加え・・・1m2の床面積で設置できる、スリムなX線発生装置とゴニオメータを採用しました。・・・」の記載(http://www.rigaku.co.jp/products/d/d3.html)。

(キ) 「アンタレス エクスパンションシステム 硝子体/超音波測定装置」の製品紹介情報において、「エクスパンション」の箇所で附属品の写真の下に「●スリム4 U/Sハンドピース」の記載(http://www.jfcsp.co.jp/New_Product/20010416/antares.html)。

(ク) 「水質汚濁負荷量演算器」の製品紹介情報において、製品の特長とする箇所で「●DIN48×96採用のSLIM BODY 一段とコンパクトになったpH計のニューサイズ。コンパクト設計。」の記載(http://global.horiba.com/analy/alm-300/)。

(ケ) 「設置型pH計」の製品紹介情報において、製品の特長/機種選定のポイントとする箇所で「コンパクト設計。 スリム型で設置スペースを取りません。(従来製品1/2サイズ当社比)」の記載(http://www.webshiro.com/syouhinsetumei/TA412L.html)。

(コ) 「高速応答デジタルパネルメータ」の製品紹介情報(2003年2月6日 プレスリリース)において、製品の主特長(Clear/Slim/Intelligent)の箇所で「−Slim ◎薄型化、小型化を実現する奥行き95mm」の記載(http://www.omron.co.jp/press/i0220prn.html)。

(3) まとめ

結局、補正後の指定商品について使用しても、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するといわざるを得ず、これと同旨の理由をもって、その登録を拒否した原査定は妥当であってこれを取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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