1 本願商標
本願商標は、「ユーキャン」の片仮名文字と「遊CAN」の文字とを上下二段に横書きしてなり、願書記載の商品を指定商品として、平成14年4月1日に登録出願、その後、指定商品については、平成14年12月16日付けの手続補正書をもって、第30類「袋詰等がされた玩具・小物類を添付してなる缶入りコーヒー及びココア,袋詰等がされた玩具・小物類を添付してなる缶入りお茶」及び第32類「袋詰等がされた玩具・小物類を添付してなる缶入り清涼飲料(トマトジュースを除く。),袋詰等がされた玩具・小物類を添付してなる缶入りビール」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1453275号は、「ゆう」「悠」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和52年12月28日に登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、同56年1月30日に設定登録され、2回(平成3年5月29日、同12年9月26日)にわたり商標権の存続期間の更新登録がされたものであるが、その後、書換登録の申請があった結果、指定商品を第32類「ビール」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とする書換登録が平成13年1月10日にされたものである。
同じく、登録第2154035号は、「遊」の漢字を筆文字風に書してなり、昭和62年1月30日に登録出願、第30類「コーヒー、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成元年7月31日に設定登録され、同11年3月16日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである
同じく、登録第2154036号は、「悠」の漢字を筆文字風に書してなり、昭和62年1月30日に登録出願、第30類「コーヒー、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成元年7月31日に設定登録され、同11年3月16日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
同じく、登録第2201984号は、「ゆう」「遊」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和58年5月30日に登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録され、同11年10月19日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
同じく、登録第2201985号(以下これらを一括して「引用商標」という。)は、「YOU」の欧文字を横書きしてなり、平成59年1月18日に登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録され、同11年10月19日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
3 当審の判断
本願商標は、「ユーキャン」の片仮名文字と「遊CAN」の文字とを書してなるところ、その構成文字は、外観上まとまりよく、一体的に表現されていて、しかも、該「遊CAN」の文字の上段にあって、その読みを特定するために表示されたものと理解される「ユーキャン」の文字は、これをもって称呼してもよどみなく、一気一連に称呼し得るものである。そして、たとえ「遊CAN」の構成文字中「CAN」の文字が、「金属製の円筒状の容器」であって、「缶詰・ドラム缶」に通じるもの(広辞苑:岩波書店)であるとしても、かかる構成においては、むしろ構成全体をもって、一体不可分のものとして、一種の造語よりなるものとみるのが自然である。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ユーキャン」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標からは、それぞれの構成文字に相応して、「ユウ」又は「ユー」の称呼を生ずるものである。
また、本願商標と引用商標とは、外観において明らかに相違し、観念においては、本願商標が格別の観念の生じない造語というべきであるから、比較すべきところがない。
したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標である。
してみれば、本願商標より「ユウ」の称呼をも生ずるとし、その上で、引用商標と称呼上比較し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。