Trademark Appeal Case
複合商標の要部抽出と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−14299(T2001−14299/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「香料類,化粧品」を指定商品として、平成12年3月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1993403号商標は、「フィロソフィー」の文字と「PHILOSOPHY」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和60年3月13日に登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、昭和62年10月27日設定登録され、その後、平成9年9月24日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。また、指定商品中の「化粧品」についての登録は、平成10年12月17日付けの審決により取り消され、その確定の登録が平成11年4月14日になされているものである。
同じく、登録第4374845号商標は、「PHILOSOPHY」の文字よりなり、平成8年10月11日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同12年4月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。(以下、登録第1993403号商標及び登録第4374845号商標をまとめて、「引用商標」という。)
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、これを構成する「PHILOSOPHY」、「di」及び「ALBERTA FERRETTI」の各文字部分は、中段中央に前記「di」を配することにより、「PHILOSOPHY」の文字部分と「ALBERTA FERRETTI」の文字部分とが視覚上分離して看取されるばかりでなく、構成全体をもって称呼した場合の「フィロソフィーディアルベルタフェレッティ」の称呼は、冗長といえるものである。加えて、本願商標は、親しまれた熟語的意味合いを有するものとして、わが国一般の需要者の間に親しまれているものであるとは認め難いものである。
してみると、本願商標は、書された各文字が常に一体のものとして把握、認識されるということはできず、これに接するその需要者は、上段に書され、最も注意を惹く「PHILOSOPHY」の文字部分に着目して、これより生ずる「フィロソフィー」の称呼、観念をもって、商品の取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、「PHILOSOPHY」の文字部分より、単に「フィロソフィー」の称呼をも生ずるものであって、これより「哲学」の観念を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、前記した構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「フィロソフィー」の称呼及び「哲学」の観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において差異を有するものであるとしても、「フィロソフィー」の称呼及び「哲学」の観念を同一にする場合がある類似の商標といわざるを得ない。
また、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、互いに同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、甲第1号証をもって、本願商標が「ALBERTA FERRETTIの哲学」なる一つの観念を生じる旨主張するが、前記のとおり、本願商標は、全体として親しまれた意味合いは看取されないというのが相当である。したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
また、請求人は、甲第2号証及び甲第3号証をもって、第25類における、「PHILOSOPHY」と「PHILOSOPHY DI ALBERTA FERRETTI」が併存している事実を申し述べているが、当該「PHILOSOPHY DI ALBERTA FERRETTI」の商標は、標準文字として登録されたものであり、本願商標とは、その態様を異にすることから、上記併存例をもって、本件における前記類否判断が左右されるものではない。
また、請求人は、甲第4号証をもって、本願商標の使用の事実を述べているが、当該証拠16頁、17頁、23頁、30頁及び47頁に本願商標と同一態様からなる商標が使用されている事実が認められるとしても、これのみをもってしては、本願商標が構成全体をもって、その需要者に広く認識されているものとは、認めることができない。
さらに、請求人は、甲第5号証をもって、引用商標中の登録第4374845号商標に対する異議事件(2000−90725)を引用して、本願商標の登録適格性を主張しているが、当該事件は、商標法第4条第1項第15号に該当するか否かについて判断されたものであり、本件とは事案を異にするものであるから、これについても採用することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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