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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90382(T2002−90382/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4549915号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4549915号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年5月23日に登録出願、「GLYCOSLIM」の欧文字を標準文字とし、第5類「食餌療法用食品,滋養強壮剤及びその他の薬剤」及び第29類「植物から抽出した単糖類を主成分として粉末状にしてなる加工食品」を指定商品として、平成14年3月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由(要旨)

本件商標は、昭和55年2月29日に登録出願、「グリコ」の片仮名文字を横書きしてなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、昭和58年9月29日に設定登録された登録第1619631号商標、平成1年6月13日に登録出願、「グリコ」の片仮名文字を縦書きしてなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録された登録第2517096号商標及び平成4年1月20日に登録出願、「グリコ」の片仮名文字を横書きしてなり、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、平成6年4月28日に設定登録された登録第2656196号商標とは類似の商標である(上記引用した登録商標をまとめて以下「引用各商標」という。)。また、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品に包含されている。

さらに、「グリコ」は、食品において著名商標であり、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の製品であるかのような混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当し、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「GLYCOSLIM」の文字よりなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさ(標準文字)により、等間隔に一連に表されていて、外観上纏まりよく一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずる「グリコスリム」の称呼も一気一連に称呼し得るものである。

そして、観念上において本件商標をたとい「GLYCO」と「SLIM」とに分かちみて、「SLIM」の文字部分が「痩身用の加工食品、痩身療法用の食品」を表示したものと看取した場合に、申立人の提出に係る甲各号証中の健康食品等の広告宣伝方法との関係からみれば、前段の「GLYCO」の文字部分は、商品の主成分ないしはダイエットのため抑制すべきもの(脂肪、糖)を表示したものと想起して取引に資されるというのがこの種商品の需要者等の取引実情といえるものである。これを強いていえば「GLYCOSLIM」の文字自体からは、糖吸収抑制効果等の各種痩身用の商品を暗示させるということもいえないこともないが、むしろ全体として、特定の意味を有しない造語よりなるものと認識、理解されるというのが相当である。

してみれば、本件商標は、構成される欧文字全体をもって一体不可分になる固有の商標とみるべきであって、これより単に「GLYCO」の文字部分を分離・抽出して取引に資されるものとすることはできないから、「GLYCOSLIM」の欧文字に相応し、「グリコスリム」の称呼のみを生ずるものというべきである。

他方、引用各商標は、「グリコ」の片仮名文字によりなるから、これに相応し、「グリコ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標と引用各商標との類否についてみると、本件商標より生ずる「グリコスリム」の称呼と引用各商標より生ずる「グリコ」の称呼とは、後半部において「スリム」の音の有無の差異を有するものであるから、両者はその構成音数を著しく異にし、称呼上において互いに聴別し得るものである。また、両者は外観上において、文字書体を異にし全体の外観印象の差異から彼此見誤る虞はなく、さらに、観念上においても、本件商標が特定の意味を有しない造語よりなるものと認められるものであり、これを比較することはできないものである。

してみると、本件商標と引用各商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。

しかして、申立人の提出に係る甲第17号証ないし甲第56号証によれば、「グリコ」の片仮名文字自体が「江崎グリコ」の表示と同様に、申立人の略称ないしその業務に係る各種食品を表示する商標として、本件商標の登録出願時には一般需要者の間に広く認識されるに至っていたことは認め得るとしても、当該商標「グリコ」と本件商標「GLYCOSLIM」とは、前記したとおり、文字書体を異にするほか、その称呼及び観念においても非類似の商標であって、商標本来の機能(自他商品の識別機能)において別異の商標と看取、理解されるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、申立人の使用する引用各商標を連想・想起しないというが相当であり、その商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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