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Trademark Appeal Case

引用商標の周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90135(T2003−90135/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4613050号の2商標の商標は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4613050号の2商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年4月19日に登録出願、第35類、第36類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年10月18日に設定登録された登録第4613050号商標の商標権から分割された商標権に係る登録商標であって、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成14年11月21日に分割移転の登録がなされたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の4件の使用に係る商標及び登録商標を引用している。

(a)資金為替業務、資本市場業務、コーポレイトファイナンス業務について使用している「S−E−Banken」の文字から成る商標(以下「引用A商標」という。)及び「SEバンケン」の文字から成る商標(以下「引用B商標」という。)。

(b)「SEB」の文字を標準文字により書してなり、平成10年8月17日に登録出願、第16類、第35類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品、指定役務として、同12年2月10日に設定登録された登録第4361250号商標(以下「引用C商標」という。)。

(c)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成10年10月9日に登録出願、第16類、第35類及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品、指定役務として、同12年6月2日に設定登録された登録第4388782号商標(以下「引用D商標」という。)。

(2)商標法第条4第1項第10号、同第15号及び同第19号の該当性について

申立人は、総資産規模がスウェーデン第2位の銀行であって、インターネットを通じた為替業務や通貨情報提供を世界的規模で行い、全世界の取引シェアは第9位であり、世界の主要都市に451支店を有し、日本における唯一の北欧系の銀行である。使用に係る引用A商標及び引用B商標とその略称である引用C商標及び引用D商標は、長年にわたり使用され、著名なものとなっている。

本件商標は、その構成態様及び「bank」の語義から、要部は「se」の部分にあるものと認められ、一方、引用A商標及び引用B商標の「Banken/バンケン」の語はスウェーデン語で「銀行」を意味するものであるから、その要部は「S−E」及び「SE」の文字部分にあるもの認められる。

したがって、本件商標と引用A商標及び引用B商標とは、「エスイー」の称呼を同じくする類似の商標であり、両商標が一連に称呼されるとしても、「エスイーバン」までを共通にし、相違するのは聴取し難い語尾部分のみであるから、互いに紛らわしい類似の商標であり、「エスイー銀行」の観念においても共通のものである。

そして、引用A商標及び引用B商標に係る資金為替業務、資本市場業務、コーポレイトファイナンス業務等と本件商標の指定役務が同一又は類似の役務であることは明らかである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し、また、取引の実情に鑑みれば、本件商標を上記した指定役務に使用した場合、引用A商標及び引用B商標と出所の混同を生じ、引用C商標及び引用D商標と何らかの関連がある商標であると誤認させるおそれがあり、更に、申立人の歴史よりすれば、本件商標が不正の目的をもって出願、登録され、使用されるものであることは明らかであるから、同第15号及び同第19号にも該当する。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

申立人が引用各商標の周知、著名性を立証するものとして提出している申立人会社の概要・沿革、取引書類、SEB Economic Research、世界各国への出願・登録リスト等を総合してみても、提出に係る証拠のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、引用各商標が我が国における取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。

してみれば、他の要件について判断するまでもなく、その前提となる引用各商標の周知、著名性が認められないものであるから、商標権者が、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本件商標から直ちに引用各商標を連想又は想起するものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

また、インターネットのホームページ(http://www.csk.co.jp/news/2000016.html)によれば、株式会社CSKとスルガ銀行は、平成12年4月26日に、SE(システム技術者)向けに専用ポータルサイト上で技術情報サービスやファイナンスサービス情報等を提供する新サービスを共同で提供するために「SEBank」を設立した旨の記事が掲載されていることを認めることができる。

上記した本件商標の採択の経緯をも併せみれば、本件商標は、不正の目的をもって使用をするものとも認められず、その主張を裏付ける証左もない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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