Trademark Appeal Case
複合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第4923号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲(1)に示すとおり、「SmartThermometer」の文字を横書きしてなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,写真機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,火災報知機,盗難警報器」を指定商品として、平成9年7月17日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第423714号の1商標(以下、「引用商標」という。)は、後掲(2)に示すとおり「SMART」の欧文字及び「スマート」の片仮名文字を上下二段に書してなり、昭和25年9月13日登録出願、同28年4月7日に設定登録、その後、該商標権は昭和48年12月3日、同59年2月21日及び平成6年4月27日の3回に亘って更新登録がされ、さらに、指定商品については、一部取消審判の請求(平成3年審判第21114号、同9年審判第15162号)並びに分割譲渡(平成6年9月26日登録)があった結果、第18類「理化学、医術、測定、写真、教育用の器械器具、眼鏡及び算数器の類並にその各部(但し、理化学器械器具を除く。但し、写真用の器械器具及びその各部を除く。但し、医術用の器械器具並にその各部を除く)」とするものであって、現在も有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成後掲(1)に示すとおり「SmartThermometer」の欧文字よりなるところ、これを構成する前半の「Smart」の文字部分は「スマート」と読まれ、「しゃれた、手際よい、スマートな」等の意味合いの英語として、また、同後半の「Thermometer」の文字部分は、「サーモメーター」と読まれ、「温度計(寒暖計)、体温計」を表す英語として、共に一般によく知られていて、しかも、その片仮名表記である「スマート」、「サーモメーター」の各語は前記それぞれの意味合いをもって親しまれている平易な外来語と認め得るものである。
ところで、「サーモメーター」(Thermometer)の文字(語)が、「温度計」を指称するものとして普通に使用されていることは、例えば、以下の日刊新聞記事或いは当該インターネットホームページ情報により認めることができる。
(イ)「『航空機の気分時計と温度計、インテルコ』航空機の計器をデザインした壁掛け時計と温度計『パイロットウォールクロック&サーモメータ』・・」(1988.12.01付日経流通新聞より)
(ロ)「『佐久間電気、プリンター機能持つ携帯用温度計を開発』・・携帯型温度計の商品名は『クイック・サーモメーターQTM−10K』・・」(1985.10.05付日経産業新聞より)
(ハ)「ソアリング、ワインの飲みごろを温度で表示する香港製サーモメーターを発売。」(1985.08.22付日経流通新聞より)
(ニ)「『爬虫類用GOODS』 HUMIDITY & TEMPERATURE Gauge 『サーモメーター(湿・温度計)』テラリウム用温・湿度計 ●湿度を0〜100%まで、温度を16°C〜38°Cまで表示します。」(http://www.kamihata.co.jp/shop/reptile/00030.html )
(ホ)「『TANITA 運動小物(Dewシリーズ)』温湿度計・サークルゲーム メルヘンの世界から飛び出してきた動物たちが、サークルゲームを楽しむような、夢いっぱいのサーモメーター。」(http://www.tanita.co.jp/catalog-healthcare.html)
(ヘ)「◆ワインサーモメーター◆ ワインの飲みごろ温度が一目でわかります。使用方法はボトルにセットするだけ。グラスラックに常備の一品です。」(http://village.infoweb.ne.jp/%7Efwgc1290/winelabel.htm)
以上によれば、「サーモメーター」又は「Thermometer」の文字(語)からは、その一般的意味合いを容易に理解し得るものであり、かつ、「サーモメーター」の文字(語)は「温度計」を表すものとして、当業界において取引上、普通に使用されている事実が認められる。
そして、該「温度計」は、本願商標の指定商品中の「測定機械器具」の範疇に含まれることが明らかである。
そうとすると、「Thermometer」の文字(語)を有してなる本願商標を、その指定商品中の「温度計」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情よりして、構成中の「Thermometer」の文字部分は商品それ自体を表したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として機能を果たす部分は、前半の「Smart」の文字部分にあるものと認識し、これより生ずる「スマート」(しゃれた、手際よい、スマートな)の称呼・観念をもって取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字全体より「スマートサーモメーター」の称呼を生ずるほか、単に「スマート」(しゃれた、手際よい、スマートな)の称呼・観念も生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、その構成後掲(2)に示すとおり、「SMART」の欧文字及び「スマート」の片仮名文字を上下二段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「スマート」(しゃれた、手際よい、スマートな)の称呼・観念を生ずるものとみるのが自然である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「スマート」の称呼・観念を同じくする点で互いに紛れ易く、このほか、外観の点を考慮するとしても、なお、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本願商標と引用商標は、共にその指定商品中に、「温度計」を含むものと認められる。
してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するといわざるを得ないから、この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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