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Trademark Appeal Case

SuperCSPの識別力と品質表示

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−19508(T2000−19508/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SuperCSP」の欧文字を標準文字として、第9類に属する願書に記載された商品を指定商品として、平成11年10月22日に登録出願されたものである。その後指定商品については、平成12年9月27日付手続補正書により「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心、抵抗線,電極,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『過度、超過』等の意味を有する英語で、商品が優れている・高品質である旨を表す語として一般に使用されている『Super』の欧文字と、本願指定商品との関係においては『中身のシリコン・チップと外側のパッケージが、ほぼ同じサイズで作られているIC。』を意味する『Chip Size Package』の略語(日経BP社発行『日経BPデジタル大事典2000−2001年版』838頁)と認められる『CSP』の文字とを、一連に普通に用いられる方法で書してなるから、これをその指定商品中『前記集積回路,前記集積回路を搭載(内蔵)した機器』に使用しても、これに接する取引者・需要者は、該商品が優れた前記集積回路又はその集積回路を搭載(内蔵)した機器であることを表示したもの、すなわち商品の品質表示と認識するにすぎず、結局、自他商品の識別標識としての機能を果たすことができない商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記構成のとおり、「SuperCSP」の文字を表してなるところ、構成文字中前半の「Super」の文字は、「過度、極度、超越」の意味をあらわす接頭語として知られいる英語であって、これを片仮名で表示した「スーパー」の語は、上記同様の意味を有する外来語として知られ、「スーパーコンピュータ」、「スーパースター」、「スーパーマーケット」のように日常的にも使用されているものである。

また、構成文字中後半の「CSP」の文字は、「中身のシリコン・チップと外側のパッケージが、ほぼ同じサイズで作られているIC」を意味する語(日経BPデジタル大事典)、あるいは、「半導体集積回路のパッケージサイズを半導体集積回路のチップサイズに出来るだけ近づける工夫を施したパッケージ形態の総称」(特許庁ホームページ「特許から見たCSP技術をベースにするライセンス・ベンチャーの事例」参照。)である「Chip Size Package」の略語として知られている語ということができるものである。

そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「CSP」の語が、その構成部品等として用いられている状況にあることは、例えば以下の新聞記事の記載により認められる。

(1)1996年8月1日付日本工業新聞には、「シャープ LSIチップサイズ並み小型・薄型半導体パッケージ」の見出しの下、「シャープは、LSIのチップサイズにとほぼ同サイズの超小型・薄型の半導体向けチップサイズパッケージ(CSP)を開発」との表示がある。

(2)1999年6月30日付化学工業日報新聞には、「三菱電機、CSP事業を拡充、携帯電話メモリー用増産」の見出しの下、「三菱電機は、CSP(チップサイズパッケージ)事業を強化する。」との表示がある。

(3)2003年5月29日付化学工業日報新聞には、「NEC、超薄・微細の配線基板を開発、半導体パッケージも」の見出しの下、「NECとNECエレクトロ二クスは、モバイル機器をはじめ幅広い分野で応用が期待される次世代チップサイズパッケージ(CSP)〜」との表示がある。

しかして、本願商標は、上記「Super」の語と「CSP」の2つの語を結合したものと容易に認識されるものであって、全体として、「すぐれた機能を有するチップサイズパッケージ(CSP)」であるか、あるいは、それを組み込んだ商品であることを理解させるに止まるものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定商品中「チップサイズパッケージ形態の半導体集積回路」あるいは「チップサイズパッケージ(CSP)を組み込んだ商品」に使用するときには、該商品の品質又は機能を誇称して表示するにすぎず、上記のような品質・機能を有しない商品について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定の判断は妥当であって取り消すことができない。

なお、請求人は、「CSP」の文字と他の文字との結合商標が一連の造語と認識されているとして、登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成において本願商標とは事案を異にするものであり、かつ、本件については前記認定を相当とするものであるから、それら事例をもって本願商標の登録の適否についての判断基準とするのは必ずしも適切でなく、その主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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