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Trademark Appeal Case

商品形状の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−16883(T2000−16883/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形」を指定商品として、平成11年11月5日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同12年6月21日付け手続補正書をもって、「レールおもちゃ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要旨

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『電車おもちゃのレール』の形状を容易に理解し得る立体形状からなるにすぎないことから、これをその指定商品中『電車おもちゃのレール』に使用したときは、その商品の形状(品質)を表示するにすぎないものと認める。

したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定し、さらに、「本願の指定商品を『レールおもちゃ』と補正しているが、本願商標は、この種の商品が採用し得る立体的形状の範囲を超えているものとは認識し得ないものであり、商品の形状の一形態を表しているといわざるを得ないから、識別力を有しないものと認める。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、別掲のとおり、長方形薄板状の本体よりなり、長辺の両端に1本ずつ及び長辺両端と、該両端の中央部との中間あたりに長辺に沿って1本ずつ計4本の垂直凸部を形成するとともに、一方の短辺側に中空略三角形凸状部分を形成し、他方の短辺側に略凹状部分を形成してなるものである。

(2)ところで、商品の立体的形状は、本来、商品の目的とする機能を効果的に発揮させたり、あるいはその美感を高める等の見地から選択されるものであって、本来的(第一義的)には商品の出所を表示し、自他商品を識別する標識として採択されるものではない。

そして、商品の形状に特徴的な変更、装飾等が施されていても、それは前記したように商品の機能、又は美感をより発揮させるために施されたものであって、本来的には、自他商品を識別するための標識として採択されるのではなく、全体としてみた場合、商品の機能、美感を発揮させるために必要な形状を有している場合には、これに接する取引者、需要者は当該商品の形状を表示したものであると認識するにとどまり、このような商品の機能又は美感に由来する形状は、多少特異なものであっても、未だ商品の形状を普通に用いられる方法で表示するものの域を出ないと解するのが相当である。

(3)そこで、前記(1)で認定した本願商標の形状について、これに接したその需要者が指定商品の形状そのものの範囲を出ないと認識するか否かについて検討する。

長方形薄板状の本体は、「レールおもちゃ」(直線レール)という指定商品の機能より由来するものである。また、長辺に沿った4本の垂直凸部は、車輪ガイド用凸部と認められるものであり、一方の短辺側の中空略三角形凸部は雄係合部及び他方の略凹部は雌係合部と認められるものであって、これらも指定商品の機能より由来するものである。なお、短辺側の一方が、中空略三角形凸状をしているのは、レールの連結強度を高めるためであると解するのが自然である。

そうとすると、本願商標は、「レールおもちゃ」の形状の特徴を有するものであり、「レールおもちゃ」の機能から予測し難いような特異な形態や特別な印象を与えるものではないというべきである。

ゆえに、取引者、需要者は、本願商標から、「レールおもちゃ」が一般的に採用し得る機能を感得する結果、本願商標は「レールおもちゃ」の形状そのものであると認識し、本願商標が自他商品の識別力を有するものと認識することはないものと認められる。

したがって、本願商標は、構成全体をもって、この種商品の分野において普通に用いられる商品の形状の範囲内のものといわざるを得ない。

(4)請求人は、「本願商標は、商標法第3条第2項の適用を受け得るものである」旨主張しているので、次に、この点について検討する。

(a)資料(1)ー1は百貨店のおもちゃ売り場の写真と認められるところ、本願商標の付された指定商品が展示台に展示され、販売されたことは、推認し得るものである。

しかしながら、当該展示台の上部に「プラレール」、下部に「TOMY」の文字が表示がされ、当該指定商品の入っている袋にも「プラレール」及び「TOMY」の文字が表示されていることを考慮すると、取引に当たって、自他商品識別標識としての機能を果たす部分は、「プラレール」及び「TOMY」の文字の部分であったと解するのが相当である。

(b)甲第2号証は、「プラレール部品年度別売上数量・金額表」であるところ、当該表には本願商標の表示がなく、また、本願商標を付した商品が単独で販売されたかどうかも不明である。

(c)請求人は、「『鉄道玩具』用レールおもちゃは、本願に係る形状のもの以外はほとんど流通していない」旨述べているが、鉄道玩具用のレールが請求人以外の複数の者によって販売されている事実が認められる(「ポケトレインーNetscape」のホームページ(http://www.takaratoys.co.jp/poketrain/06/index.html、「デジQトレインのページ」のホームページ(http://members.jcom.home.ne.jp/0936702001/new.html9)、「株式会社トレーン」のホームページ(http://www.trane.org/acc01.html))。

(d)そうとすれば、請求人の提出した証拠によっては、本願商標が使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識するに至った商標であると認定することはできない。

その他、本願商標が、自他商品の識別標識としての機能を有するものであるとして、需要者に認識されているという格別の理由は見出せない。

したがって、請求人の上記主張は採用することができない。

(5)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当なものであって取り消すべき理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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