結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−30207(T2002−30207/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2208598号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲のとおりの構成よりなり、昭和62年2月10日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録、その後、平成11年8月31日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
(1)請求の趣旨
商標法50条の規定により、本件商標の指定商品中、第11類「電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料及びこれらの類似商品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。
(2)請求の理由
本件商標は、その指定商品中第11類の「電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料及びこれらの類似商品」について、継続して3年以上日本国内において、少なくとも請求人の知る限りにおいて、商標権者・専用使用権者・通常使用権者のいずれによっても使用されていないため、それらの指定商品について取消しを免れないものである。
よって、商標法第50条1項の規定により、請求の趣旨の通りの審決を求める。
(3)答弁に対する弁駁
(イ)乙第1号証について
被請求人は、乙第1号証の「石油暖房集中制御システム2001カタログ」を提出し、被請求人が本件審判の請求の登録前3年以内に「電気通信機械器具」を使用していたと説明している。被請求人は、乙第1号証に係るカタログは「石油暖房集中制御システムカタログ」のカタログであり、各部屋に設置した石油暖房器具を集中して制御するものであり、石油暖房器具と制御板の間には通信線があって互いに通信を行うもので、「電気通信機械器具」に属するものであると述べている。しかしながら、乙第1号証に係る「石油暖房集中制御システム」の目的は、学校の校舎などの建物の空調を整えることであり、「通信」を行うことではないし、この「石油暖房集中制御システム」の一過程として、石油暖房器と制御板との間の通信がおこなわれているとしても、「石油暖房集中制御システム」の目的は「通信」をおこなうことではなく「空調制御」をおこなうことである。したがって、乙第1号証に係るシステムは「電気通信機械器具」に属するものではなく、「温度調節用・空調用制御機械器具」、「空調を調節するための自動調節機械器具」に属するものである。
「温度調節用・空調用制御機械器具」は、特許庁ホームページの「商品・役務リスト」によると「配電用又は制御用の機械器具」の部類に属しており、「空調を調節するための自動調節機械器具」は「測定機械器具」の部類に属しており、「電気通信機械器具」の部類に属するものではなく、さらに、本件審判の請求に係る商品のいずれにも属していない。
(ロ)乙第2号証について
被請求人は、乙第2号証に係る「売上伝票」を提出し、被請求人が乙第1号証のカタログに係る商品のうち、「パネルコンピュータ」、「リピーター」及び「温度センサー」を平成11年10月8日に販売したと述べている。しかしながら、被請求人の提示した乙第1号証カタログに係る商品は「通信機械器具」に属するものではないし、さらに、本件審判の請求に係る商品のいずれにも属していないので、乙第2号証をもって、本件審判の請求に係る商品の使用をしたことにはならない。
(ハ)結論
上記の理由により、被請求人が提出した使用の証拠では、本件商標が審判請求の登録日の前3年以内の日に、日本国内において請求に係る商品に使用されたことが認められないから、商標登録の取消しを免れない。
(1)答弁の趣旨
結論同旨の審決を求める。
(2)答弁の理由(第1回)
被請求人は、乙第1号証及び同第2号証提出し、その理由を次のように述べた。
本件商標は、被請求人が「登録商標の使用説明書」に示すように、本件審判の請求の登録前3年以内に「電気通信機械器具」について本件商標を使用している証拠として、本件商標と類似し連合関係にあった本件商標を使用した平成13年4月印刷の商品カタログ(乙第1号証)を提示するものである。この乙第1号証の商品カタログは、集中制御システムのカタログであり、各部屋に設置した暖房機器を集中して制御するものであり、暖房機器と制御盤との間には通信線があって互いに通信を行うもので、まさに「電気通信機械器具」である。また、乙第1号証の商品カタログの製品が確かに販売されている証拠として、乙第2号証の売上伝票を提示するものであり、売上伝票の商品名と、製品カタログの6頁の「構成機器一覧」とを対比すれば、商品名「PC−C1」で部品名「パネルコンピュータ」、商品名「PC−C3」で部品名「リピータ−」、商品名「PC−T1」で部品名「温度センサー」は、それぞれ間違いなく販売されているものである。
したがって、本件商標は指定商品中「電気通信機械器具」について、過去3年以内に使用された事実は明らかであり、商標法第50条第1項の規定には該当せず、指定商品中「電気通信機械器具」の登録においても、取り消されるべきものでないと確信する。
(3)答弁の理由(第2回)
(イ)乙第1号証について
請求人は、弁駁書において、乙第1号証に係る商品カタログに記載されている商品は、「電気通信機械器具」に属するものではなく、「温度調節用・空調用制御機械器具」ないし「空調を調節するための自動調節機械器具」であるから、「電気通信機械器具」の部類に属するものでなく、さらに、本件審判の請求に係る商品のいずれにも属しない旨述べている。そこで、被請求人提出に係る乙第1号証資料である株式会社コロナ発行の記載内容を平成13年4月現在とする2001カタログを子細にみるに、その表紙には登録商標「CORONA」の欧文字を大きく表示してなり、その掲載商品はコンピュータ(パネルコンピュータ)を使用して他の構成機器一覧(同号証第6頁参照)に係る商品を用いて暖房を集中制御するシステムであって、これは商品区分旧第11類電子応用機械器具に属する商品とみられるものといえる。すなわち、本商品の最大の特徴は、当該カタログに明確に記載されているとおり、マイコン及びLSIによる高精度デジタル伝送方式を採用して、運転操作をパネルコンピュータによって集中的に制御するシステムであるという点にある(同号証第2頁〜第3頁・第5頁参照)。そして、本商品は、これらの方式を採用することによって、パネルコンピュータ1台で最大200台までのFF温風ヒーターの集中制御を可能としたシステムであるから、本商品の構成要素のうち、最も重要かつ必須の商品はパネルコンピュータであり、当該コンピュータが本システムを稼働させるものだからである。当該パネルコンピュータ(型式PC−C1)は同号証第2頁及び第3頁に本体が記載されているとおりであって、その商品の右下部分には、本件商標中主要部を構成する「CORONA」の欧文字が付されて使用されていること明らかなものである。
また、該パネルコンピュータは制御盤に組み込まれて使用されるとしても、構成機器一覧の表示(同号証第6頁参照)にみられるとおりシステムユニット(単位組合せ方式)として取り扱われることは単体でも商取引される独立した商品といえるものであり、かつ、カタログ中にも商品が独立して掲載(同号証第2頁及び第3頁参照)されていることからして明らかなものといえる。さらに、このことは別添提出の平成11年10月8日付売上伝票の商品名欄中に(PC−C1・パネルコンピュータ・型式表示)の意で記載されている事実がある(同号証中の第3頁パネルコンピュータ商品の右下部及び構成機器一覧中の「型式」欄参照)。しかして、特許庁ホームページの「商品・役務リスト」によると、当該パネルコンピュータは、国際分類第9類に属する「コンピュータを利用した制御用液晶表示装置」の事例などに照らして他ならないといえますから、該コンピュータが本件取消請求に係る指定商品中の電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)の範疇に属する商品であることは明らかである。なお、この商品カタログの記載内容は、上記でも述べた如く平成13年4月現在の商品を掲載していることは、同カタログの裏表紙の下部に表示されていることよりして、この資料が本件審判の請求の登録前3年以内に作成されたものであることを立証している。
(ロ)乙第2号証について
被請求人提出の売上伝票(写し)(乙第2号証)は、平成11年10月8日付同人株式会社コロナ発行に係るものであるところ、これは得意先青森県青森市自由ヶ丘2−3−3所在芝管工株式会社を通じて青森県下北郡川内町大字川内字休処地内5「川内中学校」宛に前記パネルコンピュータ(型式PC−C1)(構成機器一覧のシステムユニット欄参照)を含む商品が販売された事実を示すものである。該商品「パネルコンピュータ」は、同カタログ第2頁及び第3頁に記載されており、商品右下には本件商標中主要部を構成する「CORONA」の欧文字が付されて使用されているところである。
そして、被請求人による売上伝票の発行日は審判請求の登録前3年以内のものである。
(ハ)以上の事実により、本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人が、当該登録商標と社会通念上主要部が同一とみられる本件商標を取消請求に係る指定商品中の電子応用機械器具に属する商品パネルコンピュータに使用していることは明らかであるので、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消されるものとはいえない。
(1)被請求人の提出に係る乙第1号証及び同第2号証を徴するに、乙第1号証は、被請求人(商標権者)の「石油暖房集中制御システム」についての2000年版カタログであり、その表紙及び商品に付した状態としての本件商標と社会通念上同一の「CORONA」の文字の記載、及び、カタログ中の「構成機器一覧」にシステムユニットとして、部品名「パネルコンピュータ」、型式「PC−C1」の記載が認められる。
また、同第2号証は、本件審判の請求の登録前3年以内に該当する平成11年10月8日付被請求人発行の請求外「芝管工株式会社」に対する売上伝票(写し)であるが、これには、上記部品名「パネルコンピュータ」に符合する型式「PC−C1」の記載が認められる。
(2)ところで、請求人は、「乙第1号証に係る『石油暖房集中制御システム』の目的は、学校の校舎などの建物の空調を整えることであり、通信を行うことではないし、この『石油暖房集中制御システム』の一過程として、石油暖房機器と制御板との間の通信がおこなわれているとしても、『石油暖房集中制御システム』の目的は『通信』をおこなうことではなく『空調制御』をおこなうことである。」と述べ、当該商品は、「温度調節用・空調用制御機械器具」又は「空調を調節するための自動調節機械器具」であって、取消しに係る指定商品の範ちゅうに属しない旨述べている。
(3)しかしながら、システム全体としての取引下にある商品が、個々の部品のみにおいても取り引きされる場合、不使用を理由とする商標登録の取消しの審判の場において、個々の部品の登録商標の使用として立証することは、被請求人が述べるまでもなく、認め得るところであって、本件の場合、乙第1号証が「石油暖房集中制御システム」についてのカタログであるとしても、乙第2号証は、同第1号証カタログに掲載された「パネルコンピュータ」それ自体の取引の存在を立証しているものであるから、本件商標の使用が商品「パネルコンピュータ」になされたものと容易に推認でき、これに反する事実はない。
(4)してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前継続して3年以内に、当該取消に係る指定商品中の「電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」に属する「電子計算機(コンピュータ)」について、商標権者によって、日本国内において使用されたものであることが認められる。
(5)したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、請求に係る指定商品について、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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