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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「論点抽出失敗」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−65003(T2001−65003/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2001−65003(T2001−65003/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除…」
争点(論点)
論点抽出失敗
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2001−65003(T2001−65003/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除…」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「論点抽出失敗」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「FIP DEVICE MANAGER」の欧文字を横書きしてなり、第9類「Software for coupling products to computer networks.」を指定商品として、1999年10月6日フランス国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約4条による優先権を主張し、2000(平成12)年4月4日を国際登録の日とするものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第1448239号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和52年3月29日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同55年12月25日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成14年4月24日に、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」及び第11類「電球類及び照明機械器具,家庭用電熱用品類」とする書換登録がされたものである。

(2)登録第2590688号商標(以下「引用商標2」という。)は、「フィップ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成3年1月25日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同5年10月29日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「FIP」の文字について、請求人は、「『FIP』の文字は、『Factory Instrumentation Protocol』と呼ばれる通信プロトコルの略称として、フランス、ドイツ、ポルトガル等において世界的に使用され、知られているものであって、本願の指定商品との関係においては識別力がないというべきである。」旨を主張し、証拠方法として甲第1号証及び第2号証を提出している。

しかしながら、甲第2号証によれば、「FIP」の文字が海外において上記通信プロトコルの略称として使用されている事実は認め得るとしても、我が国において、該文字が「FIP」といえば「Factory Instrumentation Protocol」と呼ばれる通信プロトコルの略称であると取引者、需要者に認識されるほどに使用され、知られていることを示す証拠は何ら提出されておらず、また、職権により調査するも、そのような実情は見出すことができなかった。

さらに、他に「FIP」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示するものとして取引上普通に使用されている事実も発見することができなかった。

そうすると、本願商標の構成中、「FIP」の文字部分は、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識し、把握されるというのが相当である。

また、本願商標構成中の「DEVICE MANAGER」の文字は、コンピュータに内蔵、または外付けされているハードウェアの接続状態、ドライバの設定、I/O(入出力)ポートのアドレスなどの設定を一元的に管理する機能を指すものとして、パソコン利用者に知られ利用されているものであるから、本願の指定商品との関係よりすると、この文字自体は自他商品の識別力を有しないか、極めて弱いものというべきである。このことは、「デバイスマネージャー【Device Manager】」の見出しのもと、「Windowsが持つシステム管理機能。コンピュータに内蔵、または外付けしているハードウェアの接続状態、ドライバの設定、I/O(入出力)ポートのアドレスなどの設定を一元的に管理できる。...(日経BP デジタル大事典 2001−2002年版[日本BP社発行])」との記載、「デバイスマネージャー device manager」の見出しのもと、「Windows95/98でパソコン本体内蔵/外付けハードウェアの接続状態、ドライバーの設定、I/OポートのアドレスやIRQなどの設定を一元管理する機能。...(日経パソコン新語事典99年版[日本BP社発行])」との記載等からも裏付けられる。

以上からすると、本願商標は、その指定商品に使用する場合、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るのは、「FIP」の文字部分にあると判断するのが相当であるから、全体として「フィップデバイスマネージャー」の称呼を生ずるほか、「FIP」の文字部分に相応して、「エフアイピー」及び「フィップ」の称呼をも生ずるといわざるを得ない。

他方、引用商標1は、別掲のとおりややデザイン化された「FIP」の文字よりなるところ、請求人は、「『FIP』の文字は、『Fluorescent Indicator Panel』すなわち、『蛍光表示パネル』の略称であって、その指定商品との関係において、自他商品識別力が極めて弱いから、類否判断の対象にならない。」旨主張しているが、上記のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、「FIP」の文字が一般に商品の品質を表示するものとして取引上普通に使用されている事実も見出すことができないから、請求人の主張は採用することができない。

そうすると、引用商標1は、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識し、把握されるというべきであって、「FIP」の文字に相応して「エフアイピー」及び「フィップ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものといえる。

また、引用商標2は、「フィップ」の文字を書してなるから、「フィップ」の称呼が生ずること明らかであり、特定の観念を生じない一種の造語というべきものである。

してみれば、本願商標は、引用各商標とは、観念においては比較することができず、全体の外観が相違するとしても、なお、「エフアイピー」あるいは「フィップ」の称呼を同じくする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは同一又は類似のものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の判断は、妥当であって、これを取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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