1 本件商標
本件登録第4551445号商標(以下「本件商標」という。)は、「DHP」の文字を横書きしてなり、平成12年9月26日に登録出願され、第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓,家庭用電気マッサージ器,しびん,病人用便器,耳かき」を指定商品として、平成14年3月15日に設定登録されたものである。
2 当審における取消理由の要点
当審において、平成15年2月3日付で商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
登録異議申立人の引用する登録第1955805号商標(以下「引用商標」という。)は、「THP」の文字を横書きしてなり、昭和60年2月20日に登録出願、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として昭和62年5月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
しかして、本件商標と引用商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、両者は、それぞれの構成文字に相応して、「デイエイチピイ」「テイエイチピイ」の各称呼を生ずること明らかである。
そこで、本件商標より生ずる「デイエイチピイ」と、引用商標より生ずる「テイエイチピイ」の称呼を比較するに、両称呼は語頭において「デ」と「テ」という濁音と清音の差異を有するにすぎないから、この差異が両称呼の全体に及ぼす影響はわずかなものであって、両称呼を一連に称呼するときは、全体の音感音調が近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中「氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓」は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品と認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものといわざるを得ない。
3 商標権者の意見
商標権者は、上記2の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。
4 当審の判断
商標権者に対し、上記2の取消理由を通知し、期間を指定して意見を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記2の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、その指定商品中「氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓」については、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
しかしながら、本件商標登録は、その指定商品中上記商品以外の商品については、同法第43条の2各号のいずれにも該当しないものと認められるから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。