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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90125(T2003−90125/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4627393号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4627393号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成14年3月28日に登録出願、「CHANNEL」と「チャンネル」の文字を二段に併記してなり、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、同14年12月6日に設定登録されたものである。

2.登録異議申立ての理由の要点

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、「CHANEL」の文字を横書きしてなり、昭和45年9月18日に登録出願、第4類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)、歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)、香料類」を指定商品として同51年9月13日に設定登録された登録第1218150号商標ほか11件の登録商標(以下、「引用各商標」という。)を引用し、要旨次のように主張するとともに、証拠方法として甲第1ないし第116号証を提出している。

(1)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、その構成中の「CHANNEL」の文字が申立人の使用に係る商標として著名性を獲得している引用各商標「CHANEL」と相紛れるおそれのある商標である。また、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは、非常に高い関連性を有しており、その取引者、需要者を同じくするものである。

したがって、本件商標がその指定商品に使用された場合には、この指定商

品に接する取引者・需要者は、恰も申立人又は申立人と経済的又は組織的に

何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く認識し、その商品の

出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、申立人の使用に係る商標として著名性を獲得している引用各

商標と類似するものである。そして、本件商標は、この著名な引用各商標に

化体した高い信用・評判・名声にフリーライドするというべきものであり、本件商標を特定個人の商標として登録し使用することは、申立人の不断の努

力によって培われた著名商標に化体する高い信用・評判・名声を稀釈化させ

るというべきである。

したがって、本件商標は、公正な取引の秩序を乱し、ひいては国際信義に

反するものであって、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と

いうべきであり、商標法第4条第1項第7号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の業務に係る商標として著名性を獲得している引用各

商標と類似するものであり、また、この著名な引用各商標は申立人の創業者

の名前に由来する造語商標である。

したがって、本件商標は、他人の著名な商標を不正の目的をもって使用す

るものと推認して取り扱われるべきものであり、商標法第4条第1項第19

号に該当する。

(4)以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項によってその登録が取り消されるべきものである。

3.当審の判断

(1)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は上記のとおりの構成からなるところ、構成中の「CHANNEL」の文字は、新コンサイス英和辞典・第3刷によれば、「放送のチャンネル、水路、海峡」等の意味を有する英語である。

また、構成中の「チャンネル」の文字は、上記「CHANNEL」の文字の表音を表したものと認められるものである。

そして、「CHANNEL」の文字は、上記に示した意味中の、特に「放送のチャンネル」の意味及び「チャンネル」の称呼をもって、我が国においてもよく知られた外来語であると認められるものである。

他方、申立人の提出に係る証拠によれば、引用各商標は、申立人の業務に

係る商品「婦人服、香水、化粧品、ハンドバッグ、ベルト、靴、アクセサリ

ー、宝飾品」等に永年使用され、「シャネル」の称呼をもって、世界的に周

知著名になっていることが認められる。

そこで、本件商標より生ずると認められる「チャンネル」の称呼と引用各商標より生ずると認められる「シャネル」の称呼とを比較するに、両者は4音と3音という音構成の差違に加えて、称呼の聴別上最も重要な語頭部分において「チャン」と「シャ」の音に顕著な差違を有するものであるから、両者は称呼上明確に区別し得るものである。

さらに、両者の観念は上記したとおりであるから、両者は観念においても区別し得るものであり、かつ、それぞれの構成に照らし外観上も区別し得るものである。

加えて、引用各商標の著名性は上記した通り「ファッション関連商品」において特に顕著であるが、本件商標の指定商品である「清涼飲料,果実飲料」との関係における著名性は極めて弱いというべきである。

そうすると、引用各商標が申立人の商標として周知著名であることが認められるとしても、本件商標と引用各商標とは非類似の別異の商標であること上記のとおりであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が直ちに引用各商標を連想、想起するようなことはなく、該商品が、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同するおそれはないものといわなければならない。

してみれば、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するものであ

るとする申立人の主張は、理由がないものである。

(2)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

引用各商標が申立人の商標として周知著名であることが認められるとして

も、本件商標と引用各商標とは非類似の別異の商標であること上記(1)の

とおりであり、取引者、需要者が本件商標から引用各商標を連想、想起する

ようなこともないから、本件商標が直ちに著名な引用各商標に化体した高い

信用・評判・名声にフリーライドするものであるということはできないし、本件商標を使用することが引用各商標に化体する高い信用・評判・名声を稀

釈化させることにもならないというべきである。そして、本件商標は、その

構成自体がきょう激、卑わい、差別的又は他人に不快な印象を与えるような

ものではないし、指定商品について使用することが社会公共の利益に反したり、社会の一般的道徳観念に反するものでもなく、さらに、国際信義に反するものでもない。

してみれば、本件商標は、公正な取引の秩序を乱すものではなく、公の秩

序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。

また、引用各商標が造語よりなる商標であって周知著名な商標であるとし

ても、本件商標と引用各商標が類似しないものであることは上記(1)のと

おりであり、本件商標は、他人の著名な商標を不正の目的をもって使用する

ものということはできないし、申立人も該不正の目的について具体的に立証

するところがない。

したがって、本件商標が商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当

するものであるとする申立人の主張は、理由がないものである。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定す

る。

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