Trademark Appeal Case
称呼の類似性と共通部分の弱識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90077(T2003−90077/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4620095号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年7月12日に登録出願され、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第31類「犬用飼料」を指定商品として、平成14年11月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の使用に係る商標、すなわち、昭和54年12月20日に登録出願され、「ROYAL CANIN」の欧文字を横書きしてなり、第33類「飼料、穀物、豆、粉類、種子類、植物、獣、鳥、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和57年11月26日に設定登録され、その後、平成15年1月8日に指定商品を第31類「飼料」に書換登録された登録第1552398号商標及び昭和59年11月20日に登録出願され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第33類「犬用飼料」を指定商品として、昭和62年10月27日に設定登録された登録第1990783号商標(以下、まとめて「引用商標」という。)は、申立人の使用に係る商標として著名性を獲得しているところ、本件商標は、この引用商標と相紛れるおそれのある商標というべきであり、この著名な引用商標に化体する高い信用・評判・名声を稀釈化させるものであり、公正な取引秩序を乱し、国際信義に反するというべきであって、公の秩序または善良の風俗を害するおそれがある商標というべきである。
また、本件商標は、申立人が商品「飼料」等に使用する商標として著名となっている引用商標と酷似し、本件商標から引用商標を容易に連想させるものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合には、その商品に接する取引者・需要者は、恰も申立人若しくは申立人と何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標がペットフードを取り扱う業界において、「ロイヤルカナン」の称呼をもって、ある程度知られていることは認められるとしても、本件商標は、別掲(1)に示すとおり、黒塗りの長方形内にバランスよく欧文字が配されており、とりわけ大きく書された「ROYAL DOG FOOD」の文字も容易に一体のものとして看取し得るから、これよりは「ロイヤルドッグフード」の一連の称呼を生ずるものとするのが相当である。
しかして、引用商標と本件商標は、それぞれ「ロイヤルカナン」又は「ロイヤルドッグフード」の称呼をもって取引に資されるといえるものであり、互いに相紛れるおそれはないものである。すなわち、両商標を構成する「ROYAL」の文字部分は、一般に自他商品識別標識としての識別力が弱く、両商標が単に、「ロイヤル」の称呼のみで取引に資されるものではないと判断されるからである。
してみれば、本件商標をその指定商品について使用しても、引用商標を想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
また、本件商標は、前記のとおりであって、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な文字又は図形からなるものではなく、また、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものではなく、さらに、国際信義に反するものとは認められないし、かつ、公の秩序または善良の風俗を害するものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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