Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90144(T2003−90144/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4630152号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおり、「シルエットチェンジ」及び「silhouette change」の文字を二段に横書きしてなり、平成14年2月6日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、平成14年12月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「silhouette」(シルエット)と「change」(チェンジ)の文字を組合せたものであることが容易に認識し得るものであり、これより生ずる「シルエットチェンジ」の称呼は、「シルエット」と「チェンジ」の間に段落を有し、全体が比較的冗長な音構成よりなり、また、全体として、例えば、「イメージチェンジ」(image change)のように特定の意味を有するものでもないため、観念上も一体不可分のものとしてのみ把握しなければならない格別の事由も見出せないものである。
ゆえに、本件商標を付した商品の取引者、需要者は、これより生ずる一連の称呼のほか、前半に位置し、着目し易く、かつ、広く親しまれている外来語の「SILHOUETTE」(シルエット)の文字部分を捉え、これより「シルエット」の略称をもって商品の取引に当たる場合も決して少なくないものと考える。
したがって、本件商標からは、「シルエットチェンジ」の一連の称呼のほかに、「シルエット」の略称も生ずる。
これに対し、引用各商標(登録第576009号商標及び登録第1778223号商標)からは、「シルエット」の片仮名文字に相応し、「シルエット」の称呼を生ずるものである。
したがって、両商標は、称呼において類似の商標である。
また、引用各商標は、永年の使用により業界では著名商標となっており、これを含む本件商標の使用は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は同第15号に該当し、その登録は、商標法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、同書体、同大の文字(ただし、片仮名文字については、音表記上、小さく表された文字が含まれている。)をもって、「シルエットチェンジ」及び「silhouette change」と上下二段に横書きしてなるものであって、外観上、「シルエット」及び「silhouette」の文字部分が分離して認識され易いものとはいえない。
そして、本件商標は、上段の片仮名文字が下段の欧文字の読みを特定しており、全体として「シルエットチェンジ」と称呼されるものと認められるところ、該称呼は、取引の際に必ず「シルエット」と簡略して称呼されなければならないほど冗長なものではない。
また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(2)及び別掲(3)に示すとおりの構成よりなる登録第576009号商標及び登録第1778223号商標(引用各商標)を頭髪用化粧品中のフィニッシング製品に使用した結果、「silhouette」といえば、少なくとも、美容業界において、申立人の周知著名な商標となっている旨主張しているが、「シルエット(silhouette)」は、「輪郭」「アウトライン」を意味する理美容用語として使用されているものと認められ、頭髪の輪郭を仕上げるために用いる化粧品に使用する場合、本来、識別機能の強いものとはいえない。
そうしてみると、本件商標は、その構成中の「シルエット」「silhouette」の文字部分のみが捉えられて、単に「シルエット」とのみ簡略して称呼されることはなく、「シルエットチェンジ」とのみ称呼されるものと認められ、これと、いずれも「シルエット」と称呼される引用各商標とは、称呼において類似するということはできない。
そして、本件商標は、その外観及び観念において、引用各商標と類似するとはいえないから、引用各商標とは判然と区別し得る非類似の商標であるものといわなければならない。
また、本件商標をその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者は、申立人の引用各商標を連想、想起するとはいえないから、申立人又はそれと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標と認めることもできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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