Trademark Appeal Case
称呼の要部抽出と全体認識
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90161(T2003−90161/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4631740号商標(以下「本件商標」という。)は、「VERSUS FIELD」及び「バーサスフィールド」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成14年4月18日に登録出願され、第9類、第16類、第28類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年12月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、上記したとおりの構成よりなるところ、これをその指定商品中の「眼鏡」に使用するときには、その構成中の「FIELD」及び「フィールド」の文字部分が商品「眼鏡」の品質を表示するものとして、取引者及び需要者により理解される。したがって、本件商標の構成中、自他商品識別力を有する文字部分は、「VERSUS」及び「バーサス」の文字部分にあるというべきであり、本件商標の称呼として「バーサス」が生ずることは疑う余地がない。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4482900号商標、同第2625571号商標、同第2429350号商標及び同第2429357号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合もある。)からは、「バーサス」の称呼を生ずることが明らかである。
また、本件商標の指定商品中の「眼鏡」と引用商標の指定商品中の「眼鏡」は同一である。
本件商標は、その登録出願日前の商標登録出願に係る他人の登録商標(すなわち、引用商標)と称呼において類似する商標であって、当該登録商標に係る指定商品又はそれと類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 当審の判断
本件商標は、上記のとおり、「VERSUS FIELD」及び「バーサスフィールド」の文字を上下二段に横書きしてなるものである。
一方、申立人が引用する登録第4482900号商標、同第2625571号商標、同第2429350号商標及び同第2429357号商標は、それぞれ別掲(1)ないし(4)に示すとおりの構成よりなるものであり、「VERSUS」の文字のみよりなるか又は「VERSUS」の文字を構成中に有してなるものである。
また、引用商標の指定商品中には、いずれも商品「眼鏡」が含まれていることが認められる。
そこで、本件商標と引用商標の類否について検討するに、申立人は、「visual field」という英語が「視界、視野」という意味であることを根拠として、本件商標を商品「眼鏡」に使用した場合、「FIELD」及び「フィールド」の文字部分が商品の品質表示として理解される旨主張している。
しかしながら、本件商標の構成中に「FIELD」及び「フィールド」の文字が含まれているとしても、それには、「VISUAL(visual)」の文字が含まれていないことから、単なる「FIELD」及び「フィールド」の文字より「視界、視野」という意味合いを看取できないので、この点についての申立人の主張は採用することができない。
そして、本件商標中、欧文字の「VERSUS FIELD」は、同じ書体及び大きさの文字でまとまりよく表示されており、これを「VERSUS」と「FIELD」とに殊更分離して認識しなければならないだけの格別の理由及び外観上における軽重の差異も見出せないものである。
しかも、該欧文字の下段に表示されている「バーサスフィールド」の片仮名文字は、上段の欧文字の片仮名表記というのが相当であるところ、これも同じ書体及び大きさの文字により軽重の差なく一連に表示されているものである。
してみれば、本件商標は、全体として「バーサスフィールド」と称呼されるとみるのが自然であり、それが取引に資される場合でも、これを「バーサス」と省略して称呼しなければならないほど冗長なものということはできない。
そうすると、本件商標中の「VERSUS」「バーサス」の文字部分が全体構成文字より分離独立して自他商品識別標識としての機能を発揮するものと判断すべき相当の理由はなく、本件商標は、一種の造語というべき「VERSUS FIELD」の欧文字とその片仮名表記である「バーサスフィールド」とを併記した商標として認識され、「バーサスフィールド」とのみ称呼されるものといわなければならない。
してみると、本件商標中の識別力を有する部分が「VERSUS」及び「バーサス」であって、本件商標から「バーサス」の称呼を生ずることを前提として、本件商標と引用商標とが類似するとの申立人の主張は失当であり、これを採用することができない。
そして、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛らわしいところのないものであり、非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、登録異議の申立てがされている指定商品「眼鏡」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録を維持する。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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