Trademark Appeal Case
称呼・外観・観念の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90918(T2002−90918/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4610223号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年12月13日に登録出願され、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成14年10月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の著名商標「P&O」(以下「引用商標」という。)と類似すること明らかな本件商標がその指定商品に使用された場合には、当該商品が申立人自身ないしは申立人と資本的ないしは人的に関係のある者の業務に係るものであると、需要者がその商品の出所について混同を生じること必定であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(2)引用商標はわが国及び世界各国で著名なものであり、これに類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、引用商標の出所表示機能を希釈化するおそれがあるから、同法第4条第1項第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中の後半部分は、一般的に親しまれているハート形の図形の特徴を顕著に表されているものであり、明らかにハート形の図形を表したものと看取され、全体として欧文字の「P」、記号の「&」及びハート形の図形よりなるものと把握されるものであるから、このような構成からなる本件商標と全体が欧文字の「P」、記号の「&」そして欧文字の「O」からなる引用商標とは、通常の注意力をもってすれば、その外観上の差異を明らかに認識し得るもので見誤るおそれはないもといえる。
また、本件商標より生ずると認められる「ピーアンドハート」と引用商標より生ずると認められる「ピーアンドオー」の各称呼は、語尾部において「ハート」と「オー」の音の明らかな差異を有するものであるから、この差異が両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、両称呼を一連に発音した場合においても語調、語感を異にし聴き誤るおそれはないものといえる。
さらに、本件商標と引用商標は、観念上においても十分区別し得るものである。
してみれば、本件商標は、引用商標と外観、称呼、観念のいずれからみても、誤認混同するほどに類似し又は近似したものとはいえず、むしろ別異の商標とみられるものであり、他に混同を生ずるものとすべき格別の事情も見出し得ないものである。
また、申立人の提出に係る甲各号証によれば、引用商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る役務「船舶による輸送」の分野において取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、商品と役務の違い、商取引の系統等を考慮すると、本件商標の指定商品を取り扱う分野の取引者、需要者層にまで広く認識されていたものとは認め難いものであり、また上記で述べたとおり、本件商標と引用商標との相違もあって、本件商標をその指定商品に使用したとしても、引用商標を直ちに連想又は想起し、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係にある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められないものである。
(2)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、上記で述べたとおり、引用商標と別異の商標であることからすると、本件商標をその指定商品に使用したとしても、引用商標の出所表示機能を希釈化するおそれがある等不正の目的をもって使用するものとは認められないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものとはいい得ないものであるから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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