結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成8年審判第15352号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2504077号商標(以下、「本件商標」という。)は、別紙に示すとおり、草書体風に横書きした「四方来」の漢文字及び同文字上部に小さく振り仮名風に表した「よもぎ」の仮名文字よりなり、平成2年3月14日に登録出願、第32類「すし、その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年2月26日に設定の登録がなされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁をつぎのように述べ、証拠方法として、甲第1号証乃至同第4号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品のうち、「卵」については過去三ヶ年以上使用されていない。すなわち、商標権者において本件商標或いはこれと同一性を有する商標について商標法第2条第3項に定める使用行為がなく、また専用使用権の設定登録もなく、更に通常使用権者が存在しているとも考えられない。したがって、請求人は商標法第50条第1項の規定に基づいて審判請求したものであり、被請求人において同条第2項の立証のない限り、本件商標は不使用により取消されるべきである。
(2)被請求人の答弁に対する弁駁
▲1▼被請求人は、甲第3号証および甲第4号証は本件請求の趣旨とは無関係と主張しているが、連合商標に関しても使用がないことを立証するため提出したものである。
▲2▼請求人は、取消し請求にかかる本件商標を引用されて拒絶理由通知を受けており(商願平6−98556号,平成8年8月2日発送)、利害関係を有する。
▲3▼被請求人の業務は一般食堂であり(乙第5号証)、一般食堂が商品「卵]を「業」として販売することは通常考えられない。即ち、仮に、商品「寿司・懐石料理・鉢盛料理」に関して、被請求人主張のような商標の使用の事実が有ったとしても、取り消しにかかる商品は未加工の「卵」であり、被請求人使用の商品とは異なっており、これをもって商標法50条2項所定の主張、立証に当たるものではないことは明らかである。
また、登録商標の使用であるためには「自他商品を区別する標識」としての使用が必要であり、かつ、商品との具体的関係における使用であることを要する。このため商標の使用事実を証する写真だけでなく、商品が流通している事実を証する取引書類を同時に提出することが必要である。
また、乙第1号証として提出された写真は、撮影者及び撮影年月日が不明なものであるから、これによって本件商標が、取消し審判の登録前に継続して三年以上その取消しにかかる指定商品について使用されたことのあることを認めることはできず、これによって証明しようとする事柄は信憑しがたい。
▲4▼被請求人は「来店した客に対して毎月4日、店のカウンターの一端に設けたピンク電話のそばに「四方来」と印刷した大形名刺を附した鶏卵入り透明パックを置いて販売している」と主張して、その証拠として乙第7号証乃至乙第56号証を提出しているが、本件商品の需要者は、寿司を食べに来店した客だけであること、カウンターの一端という人目に付きにくい箇所での販売形態であること、鶏卵入り透明パックに付しているものは、乙第3号証の大型名刺であることに注意すべきである。
疑問点の一は、寿司屋の店内だけで販売する商品は、商標法上にいう商品に該当するかという点である。
疑問点の二は、登録商標の使用は形式的な使用でよいのかという点である。
疑問点の三は、鶏卵入り透明パックに付されているとされる大型名刺は鶏卵についての使用といえるかという点である。
また、登録商標の使用の証明書(乙第6号証乃至乙第56号証)についても疑義がある。
▲5▼商工会青年部の行為は商標の使用行為に当たらない。
被請求人は、「古賀町商工会主催で毎年11月第3日曜日・・・に、巻寿司3本以上、にぎり寿司1000円分以上買った人に鶏卵1パックに大型名刺を付して無料提供し、・・・」と主張しているが、このことは、正に被請求人が主張する商標の使用が、商標法における使用に当たらないことを被請求人自身が自白したことに他ならない。
また、乙第3号証として提出された大型名刺は、その上部に「寿司・懐石・鉢盛」の表示があり、これらは寿司を主体とする飲食物の提供業者が一般的に客に提供する料理であり、この点よりしても、鶏卵は宣伝、広告及び販売促進のために使用されたものというべきである。
因みに、乙各号証によれば、「まつり古賀」は毎年11月第3日曜日に行われるところ、各年回時期(10月乃至12月)における鶏卵の購入金額は、平成5年、同6年、同7年と殆ど変動がなく、「まつり古賀」で鶏卵を売るために通常より多く購入した形跡は見当たらない。
▲6▼被請求人の店のカウンターの隅に鶏卵を置いておく行為は商標の使用行為に当たらない。
被請求人は、答弁書において「毎月4日、寿司を買いにきた人または一般の人に、鶏卵10個入り及び6個入りパックをそれぞれ100円、60円で販売している」と主張しているが、商標法上の商品は、不特定多数者間における競合関係にあって転々流通する過程における商品であるところ、鶏卵の販売日は月一回であり、しかも販売場所が寿司屋である自店内という一般客が知り得ない閉鎖された場所であり、さらにその上、人目に付かないカウンターの隅であること、及び鶏卵のパックに付されたものは、寿司を主体とする飲食物の提供業者が一般的に客に提供する料理である「寿司・懐石・鉢盛」の表示がある大型名刺であり、このことからしても、鶏卵は宣伝、広告及び販売促進のために使用されたものと見るべきである。
▲7▼領収書からみた被請求人の主張の不自然性
被請求人は、審判長名で出された審尋書(平成10年9月1日付)に対する回答書(平成10年10月23日付)において、店内販売するため、或いは「まつり古賀」で販売するために鶏卵を購入し、その証拠として、卵販売者である青柳養鶏場の領収書(乙第67号証)を提出しているが、当該鶏卵の仕入れた状況及び購入金額よりして、それらは被請求人が自店で提供する卵料理に使用する程度のものと見るのが自然であるから、鶏卵を販売するために購入したとする被請求人の主張は極めて不自然で無理がある。
▲8▼陳述書の不自然性
被請求人は、自店での鶏卵の販売を証明するものとして、寿司を食べに来店した客の陳述書(乙第60号証乃至乙第66号証)を提出しているが、同陳述書は、いずれの客も「被請求人の店で10年前頃から食事をしている」と、同じ陳述をしていて、極めて不自然であり、その内容は信憑性に乏しい。
▲9▼本件審判の取消対象商品「卵」について
被請求人は、答弁書において、本件審判の取消対象とする商品「卵」について緩々述べているが、「ゆでた卵」は加工食料品の一種であって本件審判の取消対象とする商品である(旧)第32類の未加工の「卵」に該当しないことは明らかである。
以上のとおり、被請求人の答弁及びその提出に係る乙号証によっては、被請求人は、本件審判の請求前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品中の「卵」について使用していたことを明らかにし得なかったものであるから、取消請求に係る商品についての登録は取り消されるべきである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由及び請求人の弁駁に対する再答弁並びに合議体審判長の発した審尋書に対する回答をつぎのように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至同第67号証を提出している。
(1)答弁の理由
請求人は、請求の趣旨について請求の利益を有しないので本件審判請求は却下されるべきである。
たとえ、請求人が請求の利益を有するとしても、被請求人は、毎月4日寿司を買いに来た人又は一般の人に鶏卵10個入り及び6個入りパック(大形名刺貼着)を1パック100円及び60円で販売している(乙第1号証、乙第2号証)。
又、古賀町商工会主催で毎年11月第3日曜日(平成7年は11月19日、平成6年は11月20日、平成8年は11月17日)に巻寿司3本以上、にぎり寿司1000円分以上買った人に鶏卵1パックに大形名刺を付して無料提供し、鶏卵のみ必要な人には10個入り100円、6個入り60円で売った実績がある。
大形名刺は上記パック上面に貼着し、大形名刺は漢字筆記体で「四方来」と横書し、その上に平仮名筆記体で小さく「よもぎ」と横書し、住所、電話番号及び寿司・懐石・鉢盛等を印刷したものである(乙第3号証)。
さらに、被請求人は寿司のみならず懐石料理、鉢盛料理の営業及び出前を行っていて、いかの刺身にうずらの卵を付して調理しこれを他の料理と共に仕出し(出前)を行っているし、卵焼そのものや卵焼を用いた握寿司や巻寿司の仕出しを行っている(乙第4号証、乙第5号証)。
(2)弁駁に対する再答弁
▲1▼被請求人は、昭和51年1月30日法務局に「四方来寿し」なる商号登記を行い現在に至っている(乙第5号証)。
又、被請求人は、平成8年9月10日前から来店した客に対し毎月4日、店のカウンターの一端に設けたピンク電話のそばに「四方来」と印刷した大形名刺を附した「鶏卵入り透明パック」を置いて、これを販売していたこと及び現在も販売していることに相違はない(乙第1号証乃至乙第3号証、乙第7号証乃至乙第56号証)。
又、古賀町商工会主催の「まつり古賀」(毎年11月第3日曜日)に古賀町商工会青年部が仮店舗を出店し、平成6年11月20日、平成7年11月19日、平成8年11月17日(まつり古賀の当日)に、「四方来」と書した大形名刺を付した「鶏卵入り透明パック」を上記仮店舗にて販売して頂いたことに相違はない(乙第6号証)。
▲2▼被請求人の店に来店する客は不特定多数の者であることはいうまでもない。また、乙第6号証乃至乙第56号証から明らかなように、被請求人は店内において、不特定多数の者に継続的かつ反復的に商品「鶏卵」の入った「透明パック」を販売しており、かかる「鶏卵」の入った「透明パック」は、例えば、店舗内で提供される料理材料等とは異なり、例えば持ち帰り用として販売される「パック詰め料理」等が商標法上の商品とされている事実と同様、商標法上の商品であることは明らかである。
従って、かかる商品「鶏卵」の入った「透明パック」に本件商標と同一の商標「四方来」を付して同商品を継続的かつ反復的に販売している被請求人の行為は、「第32類,卵」について本件商標を使用する行為に該当するものである。
また、乙第6号証にて証明されているように、被請求人は「まつり古賀」に出店している古賀町商工会青年部の仮店舗において平成6年11月20日、平成7年11月19日、平成8年11月17日に本件商標「四方来」を付した「鶏卵入り透明パック」を現実に販売しており、かかる事実からすると、請求人が緩々述べている「寿司屋の店内だけで販売する商品は、商標法上にいう商品に該当するか」否かを検討するまでもなく、被請求人は「第32類;卵」について本件商標「四方来」を使用していることは明らかである。
▲3▼登録商標の使用の要件を満たすには、商標法第2条第3項各号に掲げる行為の内、何れか一の行為が為されていることを証明すれば足りるところ、被請求人は、請求にかかる指定商品「第32類」の「卵」に関連して、商標法第2条第3項第1号に規定する使用行為として、商品「鶏卵」の入った「透明パック」に本件商標「四方来」を付する行為、同法第2条第3項第2号に規定する使用行為として、商品「鶏卵」の入った「透明パック」に本件商標「四方来」を付したものを販売する行為、同法第2条第3項第2号に規定する使用行為として、商品「鶏卵」の入った「透明パック」に本件商標「四方来」を付したものを販売するためにカウンターの一端に展示する行為、の何れの行為をも行っており、被請求人のこれらの行為が何れも商標法上の使用の要件を満たしていることは明らかである。
従って、被請求人の上記複数の使用行為の内の一つである商標法第2条第3項第2号における「譲渡のための展示行為」のみを取り上げて、当該行為が「カウンターの一端という人目に付きにくい箇所」での展示であることを理由に、「商標法上保護すべき使用の要件を満たしていない」とする請求人の主張は不当である。
尚、「カウンターの一端」が「人目に付きにくい箇所」とする請求人の主張は恣意的なものに過ぎない。
▲4▼また、乙第2号証の写真の証明書から明らかなように、被請求人は本審判請求日である平成8年9月11日から少なくとも1年以上前の日から「鶏卵入り透明パック」の販売を継続的に行っており、「取消しを免れるための形式的な使用」ということはできない。被請求人は、本件商標「四方来」と同一の商標を本件商標の指定商品である「第32類」の「卵」について使用をしており、指定商品とは関係のない指定商品以外のマッチ等に広告宣伝用に登録商標を付する行為とは異なり、明らかに指定商品「卵」についての登録商標の使用を行っていると言えるものである。
▲5▼ところで、「鶏卵入り透明パック」に付されている大形名刺の構成は、漢字の「四方来」及び平仮名の「よもぎ」からなる本件商標と全く同一の文字を中央に最も大きく横書きして成るものであり、左上隅に表示された「本店」の文字が描かれた図形商標を除いて、その他は被請求人の業務に関連する「寿司」や、住所、電話番号等を単に普通に表示した文字であり、これらは自他商品識別機能のない文字である。即ち、この大形名刺の構成だけをとっても、本件商標である「四方来」を需要者に最も強く印象付ける構成となっている。従って、このような構成の大形名刺を本件商標の指定商品である「鶏卵」の入った「透明パック」に付するという商標法上の明らかな使用行為を行っているにも拘わらず、当該「透明パック」に自他商品識別力のない住所や電話番号等の文字が付されているという理由のみで、来客が当該商標を「広告宣伝用のラベルやチラシとして認識するにとどまり」、「請求にかかる商品「鶏卵」についての使用とは、形式的にも実質的にも使用していると言うことはできない」とする被請求人の主張は、極めて恐意的であり、何ら根拠のないものと言わざるを得ない。
▲6▼乙第7号証乃至乙第56号証の証明願では、当該証明願に記載されている事実、即ち、「ピンク電話のそばに四方来と印刷した大形名刺を附した鶏卵入り透明パックを置いて販売」していた事実、及び「現在も販売している」事実を証明したものであるが、これは正に各証明者が乙第1号証の写真に示された状態で「鶏卵入り透明パック」が販売されていた事実を証明したものにほかならない。
また、「鶏卵入り透明パック」にかかる商品は「生の鶏卵」であることに相違はなく、それは乙第1号証の写真に示された同透明パックの販売形態が「鶏卵を通常用いられている生卵用の透明パックに包装した状態」という生の鶏卵を通常販売する形態であることからも明らかである。
さらに、乙第6号証乃至乙第56号証における各証明者は、本件商標の付された「鶏卵入り透明パック」を古賀町商工会青年部の仮店舗で現実に販売していた事実、本件商標の付された「鶏卵入り透明パック」を約10年前頃よりカウンターの一端で現実に販売していた事実を証明したものであり、乙第6号証の証明願には「古賀町商工会青年部の仮店舗において、平成6年11月20日・・・四方来と書した大形名刺を附した鶏卵入り透明パックを販売・・・」、乙第7号証乃至乙第56号証の証明願には「平成8年9月10日以前約10年前頃より・・・・・カウンターの一端に設けたピンク電話のそばに四方来と印刷した大形名刺を附した鶏卵入り透明パックを置いてこれを販売・・・」と記載され、現実に使用していた商標「四方来」のみならず、現実に本件商標を使用していた場所、販売時期、販売期間等が特定されているものである。
従って、これら証明願において「使用商標が特定されていない」とする請求人の主張は不当であり、さらに、「商標見本」が添付されていないという理由で乙第6号証乃至乙第56号証の証明書は何ら証拠価値はないとする請求人の主張は、根拠のない恣意的かつ不当なものと言わざるを得ない。
尚、上記乙第6号証乃至第56号証の証明願で証明した事実について、さらに乙第57号証乃至乙第66号証として陳述書を添付した。
▲7▼ところで、本件審判請求の請求の趣旨には「登録商標第2504077号の指定商品中「卵」について登録を取り消す」とのみ記載され、当該「卵」が「生の卵」であるのか「ゆでた卵」であるのか特定されていない。一方、本件商標の指定商品は、「第32類;すし、その他本類に属する商品」であり、当該指定商品中には「生の卵」の他、加工食料品としての加工された「卵」、即ち「ゆでた卵」をも含むものである。
従って、上記請求の趣旨からすると、本審判の取消請求に係る指定商品は、「第32類」中の「生の卵」と共に「ゆでた卵」のような「加工された卵」をも含むものと解さざるを得ない。
そうとすると、請求人の主張、即ち「証明願に記載された鶏卵入り透明パックにかかる商品が「生の鶏卵」なのか、「ゆでた鶏卵」なのか・・・不明である。「ゆでた鶏卵」であれば取り消しにかかる商品について使用されていないことになる」との主張は、取消請求に係る指定商品を「加工食料品としての卵を含む卵全体」から加工食料品としての「ゆでた卵」を除く「生の卵」のみに減縮するものであり、このような主張は認められない。
(3)審尋書に対する回答
▲1▼乙第1号証の写真が撮影された日付は、当該写真のDPE店である「写真の写楽」代表仲川宏さんしか判読できない特定の記号の印刷が明瞭に判読され、この記号により同氏が乙第2号証に示す「平成7年8月前に係る現像証明」をなしたもので信用できる。
▲2▼乙第1号証の写真が撮影された「卵」は、粕屋郡古賀町青柳養鶏場から購入したものであって、四方来に宛てた平成7年7月12日及び同年8月10日付領収証(乙第67号証)により、「四方来寿し本店」が段ボール箱1箱2600円の「卵」を仕入れ、その一部を乙第1号証の写真に示すように陳列し販売できる状態となしたことを示すものである。
▲3▼乙第6号証に示す平成6年11月20日、同7年11月19日、同8年11月17日付で「まつり古賀」に古賀町商工会青年部が販売した「卵」にしても、乙第67号証の平成6年11月9日付、同7年11月10日付、同8年9月10日付の各領収証に示されるように前記青柳養鶏場から現金で仕入れた「卵」である。
▲4▼何分、四方来寿し本店のように小規模で個人経営の店では取引書類といえば乙第67号証に示される程度のもので大型店とは異なる。「卵」は段ボール箱1箱づつ一日販売量より勘案して現金で購入するのが慣習であるので、本件審判請求日前数年に亘り、上記慣習によって仕入れた「卵」を上述のように販売したものである。
(1)利害関係について
本件審判の請求に関し、当事者間において利害関係についての争いがあるので、この点を判断する。
請求人が利害関係を有する根拠として提示した平成6年商標登録願第98556号に係る商標出願は、商標の構成を「ヨモギ」とし、指定商品を第29類「卵」とするものであるところ、該出願は、本件商標の存在を理由とする拒絶理由通知が発せられ、現在審査に係属中であることが認められる。
してみれば、前記商標登録出願の登録の成否に本件商標の存在が直接かつ具体的に関わっているものと認められるから、請求人による本件審判を請求は、法律上の正当な利益に基づく適法な請求といわなければならない。
よって、本件審判の請求は、これを不適法なものとして却下することはできない。
(2)登録商標の使用と取消審判(制度)について
商標とは、業として商品を生産・譲渡し或いは役務を提供する者(事業者)がその商品又は役務について使用するものであり(商標法第2条)、その本質は、自他商品(又は役務)の識別標識としての機能を発揮することにあり、また、商標保護の目的は、その商標に化体した事業者の業務上の信用の維持を図ることにある(商標法第1条)。
商標法第50条において定める商標登録の取消審判の規定は、この商標の持つ本質的機能及び法目的に照らし、一定期間登録商標の使用をしていない場合には、保護すべき事業者の業務上の信用が失われていて、すでにその権利(商標権)は形骸化し保護の対象たり得ないものであり、また、そのような不使用の登録商標に対して独占排他的な権利を与えておくのは社会一般の利益を不当に害しかつ第三者の商標採択の幅を不当に狭める結果となるから、請求をまってこのような商標登録を取り消すこととしたものである。
しかして、この取消審判の請求があったときは、商標法第50条第2項により、被請求人(商標権者)において、その請求に係る指定商品について当該登録商標を使用していることを証明することが求められるところ、登録商標の使用があるというためには、形式的に当該商品に登録商標が表示されているだけでは充分でなく、登録商標がその業とする商品又は役務について自他商品(役務)の識別標識として認識されるものであること、すなわち、取引場裏にあって、実質的に自他商品(役務)の識別標識として機能しかつその具体的状況を客観的に認め得るものであることが必要であり、提出に係る資料等が充分でなく使用状況が客観的に明らかでない場合は、登録商標の使用は否定されるべきであって、その商標登録は取り消すべきものと解するのが相当である。
(3)本件商標の使用の有無について
本件審判の請求は、本件商標の指定商品中の「卵」を取消対象とするものであるところ、この「卵」の範囲等について請求人、被請求人両当事者間において論議があるので、先ずこの点について判断する。
本件商標は、前記したとおり(前述1)、平成2年3月14日に登録出願、第32類「すし、その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年2月26日に設定の登録がされたものである。しかして、本件商標に係る登録出願は、平成3年政令第299号による改正前の商標法施行令第1条に基づく「商品の区分」(以下、「旧別表」という。)第32類所定の商品を指定して出願されたものである。旧別表第32類は、主として生鮮食料品とこれを加工した食料品とをまとめた類であって、「食肉」、「卵」、「食用水産物」、「野菜」、「果実」及び「加工食料品(他の類に属するものを除く。)」の各概念下に属する商品を集めて編成・配列してなる類と認められる。そして、前記した本件商標に係る指定商品の範囲は、前記第32類の各概念下に属する商品を包括的に指定したものといえるから、本件商標は、その指定商品中に「卵」を含むことが明らかである。
そこで、旧別表の区分の構成及び各類所属の商品の例示に照らしてみるに、第32類所属の「卵」の概念中には、鶏卵等の食用の卵、すわわち、専ら生食用の未加工のものが所属すると解される一方、「種卵」は、これには含まれず、第33類の区分内の「その他の植物及び動物で他の類に属しないもの」に所属し、また、「乾燥卵」等の加工した卵製品もこの「卵」の概念には含まれず、同じ第32類の区分内の「加工食料品(他の類に属するものを除く。)」の概念下に属するものと考えられる。
そうすると、本件商標は、その指定商品中に「卵」を含み、かつ、その範囲は当初より明確なものであるから、本件審判において請求人の取消対象とする商品(「卵」)は、明確にその範囲を特定し得るものであり、したがって、本件審判の取消対象商品の範囲等について疑念を挟む余地は存しない。
よって、本件審判において、請求人の求める取消対象商品は「(生食用の)卵」と特定し、以下、この前提に立って被請求人の答弁(又は回答)及びその提出に係る乙各号証について検討する。
▲1▼乙第1号証乃至乙第5号証は、それぞれ特定店舗内のカウンター上の「卵」の写真、同写真の現像証明、飲食店の営業用名札(以下、単に「名札」という。)、福岡地区東部の職業別電話帳写し(NTT発行「タウンページ」)及び登記簿謄本であって、これら乙号証によれば、被請求人は、福岡県粕屋郡古賀町において、寿司、懐石料理及び仕出し料理等の飲食物の提供を業とする事業者であり、その飲食物に係る役務を表示するものとして、本件商標(「四方来」、「よもぎ」)を使用していることが認められる。
しかしながら、これら乙号証によっては、被請求人が所定の時期において「卵」の販売を業として行い、その取扱いに係る「卵」について自他商品の識別標識として本件商標を付して使用していたたかどうかの点は明らかにされない。
すなわち、被請求人は、その店舗において毎月4日に顧客又は一般の者に対して、鶏卵10個入り及び6個入りパックを1パック100円及び60円で販売していたと述べているが、その販売事実を具体的に示す売上伝票等の取引書類の提示が一切なく、単価、取引数量及び販売高等を客具体的に示す資料は何ら提出されていないから、該「卵」をどの地域において、どの時期に、どの位の数量のものを販売したのか、その取引の実際は不明というほかはなく、また、単に「卵」に本件商標に相応する標章を付した状態を写真で示し或いは同写真の現像証明を試みたところで、その撮影の目的及び現像証明の意図も明らかでないから、それら主張をもって当該「卵」の販売事実を客観的に証左し得るものとはいえない。
さらに、一般に、寿司店が生食用の卵を店頭において一般需要者向けに販売するというような商慣習は存在しないこと、また、毎月「4日」に限り卵を販売するという変則的な販売方法であること、加えて、名札は通常飲食店等が当該役務(サービス)を表示し又は広告用に頒布する店舗案内(又は店舗用チラシ)であって、当該「卵」の広告・宣伝用印刷物とはいえないこと等の点よりして、かかる取引形態、取引方法は社会一般の商活動に照らし、極めて異例かつ変則的なものであって、社会通念上、不自然な商行為といわなければならない。
したがって、これら乙号証をもって、被請求人が所定の時期において「卵」の販売を業として行い、その取扱いに係る「卵」について本件商標を自他商品の識別標識として使用していたかどうかの点は極めて疑問であって、該事実は俄に認めることができない。
▲2▼また、被請求人は、古賀町商工会主催で毎年11月第3日曜日に催される「まつり古賀」に際して、巻寿司3本以上、にぎり寿司1000円分以上買った人に鶏卵1パックに大形名刺(名札)を付して無料提供し、鶏卵のみ必要な人には10個入り100円、6個入り60円で売った実績があると述べ、古賀町商工会青年部部長崎村知弘の証明書(乙第6号証)を提出しているが、同証明書は、被請求人からの前記青年部部長崎村知弘宛て『・・・商工会主催のまつり古賀に出店している古賀町商工会青年部の仮店舗において平成6年11月20日、平成7年11月19日、平成8年11月17日、四方来と書した大形名刺を付して鶏卵入り透明パックを販売して頂きましたことを何卒御証明下さい』との依頼に対して、「上記のとおり相違ないことを証明します。」とする一片の証明書である。
同証明書からは、各年次とも所定の鶏卵がどの位の数量のものが扱われ、販売され、或いは単価はいくらであったのか等の事情は何ら明らかでないばかりでなく、通常、第三者がかかる内容の事柄(過去3年に亘る特定時日における特定商品に係る特定の購買事実)について証明を行うとした場合、証明者はそれら事柄を具に記憶し正確に脳裏に留めておくことは困難であって、当該事実に関する具体的な資料(商標権者と青年部との関係を示す資料、同青年部の「卵」販売に関する事情を示す資料等)を伴なうことにより始めて当該証明が可能と考えられるところ、前記証明書には、何ら関係資料も貼付されておらず、証明者が如何なる具体的資料に基づき証明したのかの事情は不明というほかはなく、したがって、証明書記載の内容は客観性に欠けるものであって、該事実を直ちに認めることはできない。
また、一般に、寿司店ないしはその事業関係者が生食用の卵を特定の時期に限り一般需要者向けに販売するというような商慣習は存在しないこと前記のとおりであり、また、仮に、前記祭りにおいて当該青年部が四方来と表示した卵を販売したものとしても、その実体は、前記証明内容にみられるごとく、専ら商標権者の主業務とする寿司料理(弁当)の提供または販売に際して付随的かつ任意的に扱われた程度のものであって、当該寿司料理(弁当)の提供または販売を業とする被請求人店舗の広告・宣伝手段の一との疑念を拭い切れないこと、等の点よりして、かかる「卵」の取引形態、取引方法は、普通一般の商活動からみて極めて不自然といわざるを得ない。
したがって、これら乙号証をもって、被請求人が所定の時期において「卵」の販売を業として行い、その取扱いに係る「卵」について本件商標を自他商品の識別標識として使用していたとする点は疑問であって、該事実は俄に認め難い。
▲3▼また、被請求人は、平成8年9月10日前より来客に対し毎月4日、店のカウンター脇の電話のそばに「四方来」と印刷した大形名刺(前述「名札」)を付した「鶏卵入り透明パック」を置き、これを販売していた旨述べ、第三者の証明書(乙第7号証乃至乙第56号証)を提出しているが、同証明書は前述同様、被請求人からの各顧客宛て『平成8年9月10日以前約10年前頃より毎月4日、弊店のカウンター脇の電話のそばに「四方来」と印刷した大形名刺(前述「名札」)を付した「鶏卵入り透明パック」を置き、これを販売していた旨を御証明頂ければ幸いです、何卒お願いいたします。』との依頼に対して、各人が「上記のとおり相違ないことを証明します。」とする定型様式の一群の証明書である。
同証明書からは、当該鶏卵に関する具体的な取引日時、取引数量及び単価等は全く明らかでないのみならず、前記同様、第三者がかかる内容の事柄(10年余もの期間に亘る被請求人店舗における「卵」販売の状況)について証明を行うとした場合、証明者はそれら事柄を具に記憶し正確に脳裏に留めておくことは困難であって、当該事実に関する具体的な資料(被請求人店舗と当該顧客との関係及び当該証明に際して拠り所とした資料等)を伴なうことなく第三者が前記事柄を証明するのは極めて困難と考えられるにも拘わらず、前記証明書には、何ら関係資料も貼付されておらず、証明者が如何なる資料に基づき証明をなし得たのかの点は不明というほかはなく、したがって、該証明書記載の内容は客観性に欠けるものであって、俄に認め難い。
また、先に認定した、寿司店が生食用の卵を毎月4日に限り販売するという特異な取引事情を客観的かつ具体的に明らかにし得るものでもないから、これら第三者証明によっては、被請求人が所定の時期において「卵」の販売を業として行い、その取扱いに係る「卵」について自他商品の識別標識として本件商標を付して使用していたとする事実は客観的に明らかにされたものということはできない。
▲4▼さらに、被請求人は、乙第6号証(前述4(3)▲2▼)に関し、証明者崎村知弘の陳述書(乙第57号証)を提出しているが、該陳述書は、名札(大形名刺)の使用状況に言及しているものの、実質的に乙第6号証と同様の内容に止まるものであって、「卵」の販売状況を客観的かつ具体的に示すものではないから、それをもって、被請求人が所定の時期において「卵」の販売を業として行い、その取扱いに係る「卵」について自他商品の識別標識として本件商標を付して使用していたとする事実は客観的に明らかでない。
▲5▼さらにまた、被請求人は、被請求人自身の陳述書(乙第58号証,乙第59号証)をもって、乙第1号証写真の信用性及び乙第6号証乃至乙第56号証の各証明書の信用性について陳述しているが、具体的な資料を伴わないそれら陳述のみをもってしては、本件商標の「卵」についての使用を客観的に証左するものとはいえないから、該事実は俄に認め難い。
また、被請求人提出の第三者の陳述書(乙第60号証乃至乙第66号証)は、前述第三者証明(前述4(3)▲3▼)における場合と同様、当該陳述に関する具体的な資料(本件の場合、被請求人店舗と当該陳述者との関係及び当該陳述に関し拠り所として関連資料等)を伴なうことにより始めて当該陳述を行い得るものと考えられるところ、陳述書には、形式上、乙第1号証(写真)及び乙第3号証(名札又は大形名刺)が貼付されているのみであって、取引状況を示す具体的資料は何ら見出せないから、陳述者が如何なる資料に基づき当該陳述をなし得たものかの事情は不明というほかはなく、したがって、該陳述は客観性に欠けるものであって、「卵」販売の事実は俄に認め難い。
▲6▼当審において、平成10年9月1日付審尋書をもって、被請求人に対し、「卵」の仕入れ及び販売の取引状況を具体的に示す取引書類の有無及びその提出如何について回答を求めたところ、被請求人は、同年10月26日付回答書をもって、『乙第6号証に示す平成6年11月20日、同7年11月19日、同8年11月17日付で「まつり古賀」において古賀町商工会青年部が販売した「卵」は、乙第67号証の平成6年11月9日付、同7年11月10日付、同8年9月10日付の各領収証に示されるように、粕屋郡古賀町青柳養鶏場から購入したものであって、現金で支払って仕入れた「卵」である。』と回答し、同養鶏場からの仕入れ状況を示すものとして、平成5年9月から同8年9月までの約3カ年に亘る各月ごとの同養鶏場に係る領収書写し37通(乙第67号証)を提出している。
同領収証によれば、被請求人は、前記養鶏場より「卵」を毎月一回の割合で各月2,300円乃至2,800円程度の金額のものを仕入れていたことが認められる。
ところで、被請求人は、その答弁書(前述3(1))において、『寿司のみならず懐石料理、鉢盛料理の提供及び出前を行っていて、・・・卵焼そのものや卵焼を用いた握寿司や巻寿司の仕出しを行っている』旨述べているように、店内において顧客に提供される寿司料理及び仕出し料理等の出前に供される「卵」は営業上相当数のものが必要と考えられる。
しかるに、前記「卵」の毎月の仕入れ状況及びその仕入れ金額より推測するに、仮に、卵の仕入れ単価を1ヶ10円とし、被請求人店舗の毎月の営業日数を25日と仮定した場合、一日当たりの「卵」の消費量は約10ヶとみられ、この程度の数量のものであれば、被請求人の業とする寿司料理及び仕出し料理等に供される「卵」の分量相当とみて差し支えなく、したがって、前記養鶏場より仕入れた「卵」は専らこの業務目的をもって仕入れたものであろうことを推測するのに充分である。そして、前記各領収書(乙第67号証)は、当該「卵」の仕入れ状況を示すに止まり、当該「卵」の販売事実を示すものではないから、当該仕入れに係る「卵」が当初より販売目的で仕入れられたものかどうかの点、また、それが実際に販売されたものかどうかの点は不明というほかはなく、したがって、当該「卵」を被請求人が業として販売したとする点は、依然として明らかでない。
そうすると、たとえ、被請求人が本件審判の請求前3年以内である平成8年9月以前において、毎月4日、店内のカウンター脇で本件商標を表示した名札(被請求人のいう「大形名刺」)を付した「卵」を陳列・販売したとしても、該「卵」は、元々被請求人の業とする寿司料理又は仕出し料理の材料として用いることにあったとみるのが社会通念上相当であって、被請求人がその販売を業としかつ不特定多数の需要者一般に対し恒常的に販売する目的をもって仕入れたものとみるのは困難であるから、この点において、被請求人は業として「卵」を販売する者であるとはいえず、また、それに表示された本件商標(「四方来」、「よもぎ」)が被請求人の取扱いに係る「卵」の出所を識別するための標識(商標)として機能していたものとは認め難い。
すなわち、該「卵」は、それ自体が単独に商取引の対象として不特定多数の需要者の需要に応えるべく市場の流通に供されていたとみるのは甚だ疑問であって、本件商標がその販売を業とする商品「卵」の商標として機能していたとみるのは困難といわなければならない。そして、被請求人が繰り返し述べる[卵」の取引は、前記の各状況よりして、被請求人の業とする寿司料理・仕出し料理の提供に係る役務(サービス)に付随して専ら顧客に対して任意的かつ限定的に行われる便益行為ないしは広告手段の域を出ないとみるのが相当といわなければならない。
そして、前記認定のとおり、所定の時日における「卵」の販売高、取引数量は不明というほかはなく、該事実は客観的に証明されないから、かかる事情よりして、被請求人の述べる「卵」の商品性(商標法上の商品適格)は極めて疑問とせざるを得ない。
また、被請求人は、前記審尋書に対して、毎年11月に開催される「まつり古賀」の開催日において古賀町商工会青年部の仮店舗を通じて販売した「卵」は、乙第67号証に示す平成6年11月9日付、同7年11月10日付、同8年9月10日付の各領収証に示される当該仕入れに係る「卵」である旨回答しているが、前記認定のとおり、当該仕入れに係る「卵」は専ら被請求人の業とする寿司料理又は仕出し料理の材料として用いることにあったとみるのが相当である。
そして、仮に、偶々仕入れた「卵」のうちの一部を前記祭りに際して販売したとしても、その数量は自ずと一定程度に止まっていたであろうこと、また、その取引の実体は、被請求人が答弁書(前述3(1))において、『巻寿司3本以上、にぎり寿司1000円分以上買った人に鶏卵1パックに大形名刺を付して無料提供し、鶏卵のみ必要な人には10個入り100円、6個入り60円で売った実績がある』旨述べているように、寿司料理の提供を業務とする被請求人が前記まつりに際して販売した巻寿司・にぎり寿司の取引に付随して、任意的かつ限定的に顧客に対して提供されたものであるから、その実体は、当該寿司の顧客に対し提供されるいわゆるサービス品としての性格が極めて強いものであって、それ自体を商取引の目的物として単独に取引したものかどうかの点、すなわち、商標法上の商品としての適格性は極めて疑問であって、俄に首肯し難い。
被請求人は、「卵」のみを単独で取引した旨主張するが、これに関して提出された古賀市青年部部長に係る証明書(乙第6号証)及び陳述書(乙第57号証)によっては、被請求人が「卵」の販売を業とする者であってその取扱いに係る「卵」の出所識別の標識として本件商標を使用していたとする点については客観的に明らかにされないこと前記認定のとおりであるから(前述4(3)▲2▼,▲4▼)、その主張は採用することができない。
その他、被請求人の述べる再答弁(平成11年9月13日付第4答弁書を含む。)、審尋書に対する回答及び提出の乙号証をもつて、被請求人が所定の時期に本件商標を指定商品中の「卵」について使用していたとする事実を客観的に示すものとは認められない。
(4)結語
以上、(3)の▲1▼乃至▲6▼の各認定によれば、被請求人は、本件審判の請求前3年以内に日本国内において、本件商標を取消請求に係る商品「卵」について使用していたことを証明し得なかったものであるから、本件商標の登録は、商標法第50条第2項により、指定商品中の「卵」について、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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