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Trademark Appeal Case

称呼の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90910(T2002−90910/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4608275号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4608275号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年10月11日に登録出願され、第3類、第5類、第8類、第9類、第10類、第14類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類、第26類、第28類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。

(a)後掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和45年7月23日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年11月30日に設定登録された登録第990000号商標(以下、「引用商標1」という。)。

(b)後掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和46年3月26日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年4月30日に設定登録された登録第1509661号商標(以下、「引用商標2」という。)。

(c)「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年3月31日に設定登録された登録第2511520号商標(以下、「引用商標3」という。)。

(d)「APPLE」の文字を横書きしてなり、昭和63年11月2日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録された登録第2676724号商標(以下、「引用商標4」という。)。

(e)後掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和43年7月5日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同45年9月7日に設定登録された登録第872064号商標(以下、「引用商標5」という。)。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、いずれも「リンゴ」及び「アップル」の称呼、観念を生ずるものであるから、称呼及び観念において類似する商標であり、また、引用商標1、2及び5の図形と本件商標のリンゴの図形とは酷似しているものであるから、外観においても類似する商標である。

(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

引用各商標は、イギリスのロックグループ「ビートルズ」によるレコード等の録音物、ビデオテープ等の録画物、楽譜等の出版物並びにその他の商品及び役務について、本件商標の出願以前から永年にわたり盛大に継続使用された結果、世界的に著名な商標として認識されているものである。

したがって、特に、レコード、録画済みビデオディスク及びビデオテープに関しては、申立人の事業の中核をなすものであり、出所の混同を生ずる可能性が高く、また、引用各商標の世界的な著名性から、本来の商品や役務とは関係のない商品について使用されても、十分顧客吸引力を有し、引用商標等に類似する商標が使用された場合には、すべての範囲の商品や役務においても混同を生ずるおそれがあることは明白である。

(4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、後掲(1)に示したとおり、内側の線を太くし、外側の線を細くした二重線からなる楕円状の輪郭形の中に、林檎の図形を背景として配し、その上に重ねるように、いずれもやゝ装飾的な文字をもって「アップルキッド」の片仮名文字と「Applekid」の欧文字とを上下二段に表したものであり、全体としてまとまりよく一体的に構成されているものである。

そして、本件商標の文字部分のみをみても、該文字部分は、前半の「アップル/Apple」の各文字と後半の「キッド/kid」の各文字とは外観上まとまりよく一体的に構成されており、観念上も、特に、軽重の差がなく結合し、これより生ずるとみられる「アップルキッド」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一気、一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「アップル/Apple」の各文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

してみれば、本件商標の文字部分は、その構成全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字に相応して「アップルキッド」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

一方、引用各商標は、その構成する図形あるいは文字から「リンゴ」あるいは「アップル」の各称呼を生じ、「林檎」の観念を生ずるものである。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、その音構成及び構成音数において顕著な差異が認められるから、称呼上十分聴別し得るものであり、観念については、比較すべくもない。

また、申立人は、「林檎」の図形の外観類似も主張しているが、上記したとおり、本件商標は、全体としてまとまりよく一体的に構成されているばかりでなく、その中でも「林檎」の図形は、比較的ありふれた対象物であって、しかも背景的に表されているものであるから、このような構成の中から、殊更、「林檎」の図形部分のみが抽出され、自他商品の識別標識として機能することはないものというのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標1、2及び5とは外観においても類似しないものというべきである。

したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない、非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る全く別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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