Trademark Appeal Case
BOURBONの多義性と類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90057(T2003−90057/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4617773号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成14年2月1日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、平成14年11月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、特定の品質を有するウイスキーの普通名称である「BOURBON」の文字を有してなるから、本件商標の指定商品(特に清涼飲料)に使用された場合、バーボンウイスキーの製造者又はそれと何らかの関係を有する者の出所に係るものであるかの如く、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲に示したとおり「BOURBON」と「海の天然名水」の両文字よりなるものであるところ、商品「ウイスキー」は、「大麦・ライ麦・トウモロコシなどを麦芽で糖化し、酵母を加えて発酵させ、蒸留した酒」(岩波書店発行「広辞苑」参照)であって、我が国においても、「スコッチウイスキー」、「カナディアンウイスキー」、「バーボンウイスキー」等が一般に知られており広く飲用され親しまれている洋酒であり、ウイスキーについて「スコッチ」といえば「スコッチウイスキー」を指すように「バーボン」といえば「バーボンウイスキー」を指すことは周知の事実と認められる(例えば、上掲「広辞苑」の「バーボン」の項参照)。
しかしながら、英語の「bourbon」の語は、これのみをもって直ちに「バーボンウイスキー」を意味するものとして一般に理解されているとまでは認めることができず、その証左もない。
また、これと同じ綴りの「Bourbon」が「(フランスの)ブルボン王家の人」(例えば三省堂発行「EXCEED」英和辞典参照)をも意味する語であり、我が国の国語辞典に「ブルボン朝(Bourbon)」(三省堂発行「大辞林」参照)、「ブルボン王朝(Les Bourbons フランス)」(講談社発行「日本語大辞典」参照)、「ブルボン家(ブルボンはBourbon)」(小学館発行「国語大辞典」参照)等の項が設けられ、「ブルボン(Bourbon)」に関連する語が掲載されている事実を考慮すると、「BOURBON」の語は、「バーボンウイスキー」を表すものと理解される場合があることを必ずしも否定するものではないが、一般的には、「ブルボン王家」、「ブルボン王朝」、「ブルボン家」等の「ブルボン(ブルボン王朝のブルボン)」の意味合いを表すものとして理解されると判断するのが相当である。
(2)また、本件商標の商標権者は、ビスケット、米菓、スナック菓子等の菓子について、「BOURBON」、「ブルボン」の商標を永年使用し、我が国において「BOURBON」、「ブルボン」商標は、需要者の間に広く知られており、同者は、近時、焼菓子、チョコレート、キャンディー、ココア、ミネラルウォーター、茶飲料等の商品の製造、販売を行っているものであり、その業務の拡大を図っていることが窺える。
(3)そうとすれば、本件商標をその指定商品「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」について使用した場合、これに接する取引者・需要者が「BOURBON」の文字部分を捉えて直ちに「バーボンウイスキー」を表すものと理解するとは判断し得ず、まして、その商品がバーボンウイスキーの製造者の出所に係るものであると認識するとは到底認められないから、本件商標は、バーボンウイスキーの製造者又はそれと何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
(4)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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