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結論

勝訴(請求認容)

商標「HyperLink」の機能表示の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判異議2002−90349(T2002−90349/J7))

審判番号
異議2002−90349(T2002−90349/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「HyperLink」
争点(論点)
機能表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第9類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2002−90349(T2002−90349/J7)・異議)は、本件商標「HyperLink」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「機能表示の識別力」です。指定商品・役務は第9類に属します。特許庁は「登録第4545916号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4545916号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件商標は、平成12年4月14日に登録出願され、「HyperLink」の文字を横書きしてなり、第9類「電気通信機械器具、電子応用機械器具」を指定商品として、平成14年2月22日に設定登録されたものである。

2 当審において通知した取消理由

本件商標は、「HyperLink」の欧文字を書してなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具」を指定商品として登録されたものであるところ、本件登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の提出に係る甲各号証によれば、各種の情報通信の用語事典類において「ハイパーリンク」「HyperLink」(hyperlink)の語は、インターネットの機能の中で最も特徴的なもので、テキストファイルや画像データ、音声データ同士を文章中で結びつけること。又は、文書内に埋め込まれた、他の文書や画像などの位置情報等を意味する語として掲載及び解説されていることを認めることができる。

しかして、本件商標は、前記のとおり「HyperLink」の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないものであるから、本件商標をその指定商品中の「電子応用機械器具」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、上記の事実より、その商品がハイパーリンク(HyperLink)機能を有する電子応用機械器具であること、即ち、単に商品の品質、機能等を表示したものと認識、理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

また、本件商標を「ハイパーリンク(HyperLink)機能を有さない電気通信機械器具及び電子応用機械器具」について使用した場合は、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ない。

3 商標権者の意見

(1)本件商標は「HyperLink」の欧文宇を書してなり、第9類「電気通信機械器具、電子応用機械器具」を指定商品とするものである。

(2)「ハイパーリンク」は、インターネットという仮想空間で用いられる語であり、それ以外では用いられることは殆どない。

つまり、「ハイパーリンク」は、ソフトの世界で用いられる語であって、ハードに関して「ハイパーリンク」いう語が用いられることはない。

さらに、取消理由において、本件商標を指定商品中の「電子応用機械器具」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、上記の事実より、その商品がハイパーリンク(HyperLink)機能を有するものであること、即ち、単に商品の品質、機能等を表示したものと認識、理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない」と認定している。

しかし、上記のようにハードに関して「ハイパーリンク」という語が用いられることは通常ありえない。

ハイパーリンク機能を有するのは、ソフトであって、「電気通信機械器具、電子応用機械器具」というハードがハイパーリンク機能を有するということは意味しない。

したがって、本件商標を本件指定商品に使用した場合、取引者・需要者が単に商品の品質、機能等を表示したものと認識、理解するに止まるものではなく、十分に商品識別標識としての機能を果たすものである。

申立人の提出した甲号証も全てソフトに関するものであって、ハードに関して「ハイパーリンク」「HyperLink」(hyperlink)を使用している例は見当たらない。申立人は、甲第15号証に「ハイパーリンク」がデジタルテレビの一機能として位置付けられていると述べていますが、これは誤りであって、正確にはデジタル放送というソフトの一機能と説明している。

このように、「ハイパーリンク」「電気通信機械器具、電子応用機械器具」等のハードに用いるということが意味をなさない以上、「HyperLink」は「電気通信機械器具、電子応用機械器具」に関しては何の意味も有しない語であり、十分に識別機能を有するものである。

(4)以上の通り、本件登録商標は十分な自他商品識別機能を有し、商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に違反して登録になったものではない。

4 当審の判断

本件商標は、「HyperLink」の文字よりなるところ、申立人の提出に係る甲各号証を総合すると、各種の情報通信の用語事典類において「ハイパーリンク」「HyperLink」(hyperlink)の語(機能)は、インターネットの機能の中で最も特徴的なもので、テキストファイルや画像データ、音声データ同士を文章中で結びつけること、又は、文書内に埋め込まれた、他の文書や画像などの位置情報等を作動させるためのソフトウェアの一つであることが認められる。

ところで、商標権者は、申立人の提出した甲号証も全てソフトウェアに関するものであって、ハードウェアに関して「ハイパーリンク」「HyperLink」(hyperlink)を使用している例はない旨主張している。

しかしながら、ハードウェアを作動させるには、ソフトウェアが必要であり、様々な機能を有するソフトウェアを組み込んで一体の商品(ハードウェア)として普通に販売されている事実がある。

そうすると、本件商標は、ソフトウェアの一つである「HyperLink」の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるにすぎないものであるから、本件商標を指定商品「電気通信機械器具、電子応用機械器具」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、上記の事実より、その商品がハイパーリンク(HyperLink)機能を有す電気通信機械器具又は電子応用機械器具であることを認識するにすぎず、即ち、単に商品の品質、機能等を表示したものと認識、理解するに止まり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。

さらに、本件商標を「ハイパーリンク(HyperLink)機能を有しない電気通信機械器具及び電子応用機械器具」について使用した場合は、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものといわざるを得ない。

よって、結論のとおり決定する。

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