Trademark Appeal Case
F1著名略称の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90017(T2002−90017/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4512274号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第38類「移動体電話による通信、テレックスによる通信、電子計算機端末による電子メールの通信、その他の電子計算機端末による通信、電報による通信、電話による通信、ファクシミリによる通信、無線呼出し、テレビジョン放送、有線テレビジョン放送、ラジオ放送、電話通信によるニュースの供給、報道をする者に対するニュースの供給、電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として、平成12年7月19日に登録出願、同13年10月5日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立の要旨
本件商標は、国際的に著名な自動車レース又はそのレースに使用される専用車両の名称である「F1」及び当該自動車レースを意味する「F1 Grand Prix」の文字を含むものであり、異議申立人(以下「申立人」という。)の登録商標(登録第4313023号商標、登録第4322750号商標)にも類似するから、商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号、同第19号に該当し、同法第43条の3第2項の規定に基づき取り消されるべきである。
3.取消理由の通知
当審は、平成14年10月9日、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものと認める旨通知した。その理由の要旨は、次のとおりである。
申立人は、国際的に著名な自動車レースである「Formula one」(フォーミュラーワン)を統括、主催する「FIA」より、F1(エフワン)に関する事業権を授権されている「Formula One Administration Limited」(フォーミュラ ワン アドミニストレーションリミテッド)が、「Formula one」(フォーミュラーワン)に関する種々の商標を出願し、登録商標の管理をする権限及びその他の事業権を授権している者である。
ところで、世界各国で行われているモータースポーツの頂点に立つ自動車レースの上記「Formula one」(フォーミュラーワン)は、1950年にスタートして以来、現在まで約40年に亘り継続して開催されてきた。そして、該「Formula one」は、「F1」、「F1 Grand Prix」とも指称され、我が国においてもレースの模様がテレビジョンを通じて放送され、また、レースに関する雑誌、書籍等が多数販売されてきた。その結果、「Formula one」、「F1」、「F1 Grand Prix」の名称は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には日本を含め世界各国の取引者、需要者間に広く認識されるに至っていたものと認められる。
そして、本件商標は、その構成中に「FIA」が主催する自動車レース名の「Formula one」(「フォーミュラーワン」)の著名な略称及び「Formula one」(「フォーミュラーワン」)に関する種々の商標を出願し、登録商標を管理する権限及びその他の事業権を授権する申立人が「帽子、シャツ」等の商品に使用する商標として取引者、需要者間に広く認識されている「F1」若しくは「F1 Grand Prix」の文字を有してなるものである。
そうとすれば、本件商標は、これを商標権者がその指定役務に使用した場合、取引者、需要者は該役務が「FIA」あるいは申立人又はこれらと何らかの関係を有する者の役務であるかの如く、その役務の出所について誤認、混同するおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものである。
4.商標権者の意見
上述の取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。
5.当審の判断
本件商標の登録は、上述した取消理由により、商標法第4条第1項第15号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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