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Trademark Appeal Case

称呼類似性と一体不可分性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90229(T2003−90229/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4639576号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4639576号商標(以下「本件商標」という。)は、「パテントチャート」の文字を標準文字とし、平成14年6月3日に登録出願、第9類「コンピュータ用プログラムを記憶させた電子回路・同磁気テープ・同磁気カード・同磁気ディスク・同光ディスク」及び第16類「雑誌・書籍、新聞」を指定商品として、平成15年1月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「チャート」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和53年11月2日に登録出願、第26類「彫刻、写真、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和58年12月26日に設定登録された登録第1640465号商標(以下「引用商標1」という。)及び「チャート式」の文字を縦書きしてなり、昭和30年12月21日に登録出願、第66類「図画、写真及び印刷物類」を指定商品として、昭和31年9月7日に設定登録された登録第487561号商標(以下「引用商標2」という。)とは「チャート」の称呼を共通にする類似の商標である。かつ、本件商標の指定商品中、第16類「雑誌・書籍、新聞」は、引用各商標の指定商品と抵触する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

引用各商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「学習参考書」の商標として、広く一般に知られているものである。してみると、本件商標は、これをその指定商品中、「雑誌・書籍、新聞」について使用された場合、あたかも申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標である。

(3)むすび

したがって、本件商標の指定商品中の「雑誌・書籍、新聞」は、商標法第4条第1項第11号び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「パテントチャート」の文字よりなるところ、「特許、特許権」を意味するものとして一般に知られている「パテント」の文字と「海図、地図、図表、一覧表」などを意味するものとして普通に使用されている「チャート」の文字を標準文字をもって書してなるばかりでなく、全体として「特許ないし特許権に関する図表」なる意味合いを表したと認識させるものといえる。また、本件商標より生ずると認められる「パテントチャート」の称呼は、淀みなく称呼し得るものである。

してみると、本件商標は、これを構成する「パテントチャート」の文字の一体不可分性は強いものということができ、他に、「パテント」と「チャート」とに分離して観察しなければならない理由は見当たらない。

したがって、本件商標は、「パテントチャート」の文字に相応し、「パテントチャート」の称呼のみを生ずるものであって、「特許ないし特許権に関する図表」なる観念を生ずるものとみるのが相当ある。

他方、引用商標1は、「チャート」の文字に相応して、「チャート」の称呼及び「海図、地図、図表、一覧表」の観念を生ずるものである。また、引用商標2は、「チャート式」の文字に相応して、「チャートシキ」の称呼及び「海図式、図表方式」なる観念を生ずるというのが相当である。

そうすると、本件商標より生ずる「パテントチャート」の称呼と引用商標1より生ずる「チャート」の称呼は、前半部において、「パテント」の音の有無の差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合においても、互いに聴別し得るものである。また、本件商標より生ずる「パテントチャート」の称呼と引用商標2より生ずる「チャートシキ」の称呼とは、上記した本件商標と引用商標1との差異音に加え、「シキ」の音の有無の差異をも有するものであるから、明らかに聴別し得るものである。

さらに、本件商標及び引用各商標は、前記したとおりの観念を生ずるものであるから、観念上互いに相紛れるおそれはないものであり、また、それぞれの構成よりみて、外観上区別し得る差異を有するものである。

してみると、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

甲第8号証ないし甲第109号証を総合すると、引用各商標は、申立人の業務に係る商品「学習参考書、学習雑誌」を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、その取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたことが認め得るところである。

しかしながら、本件商標は、前記したとおり、構成する文字全体が一体不可分のものとして看取されるものであって、その構成中の、「海図、地図、図表、一覧表」などを意味する一般的な用語である「チャート」の文字部分のみが独立して把握、認識されるものではなく、本件商標と引用各商標とは商標それ自体別異のものであるから、本件商標に接する取引者、需要者が申立人の使用に係る引用各商標を連想、想起することは極めて少ないというのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずる蓋然性は低いといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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