Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第21036号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「NET RACK」の文字と「ネットラック」の文字とを二段に横書きしてなり、平成10年10月21日に登録出願され、第20類「家具,荷役用パレット(金属製のものを除く。),クッション,座布団,まくら,マットレス,額縁,きゃたつ及びはしご(金属製のものを除く。),つい立て,びょうぶ,ネームプレート及び標札(金属製のものを除く。),ベンチ,木製又はプラスチック製の立て看板,郵便受け(金属製又は石製のものを除く。)」を指定商品とするものである。
2 原査定の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『NET RACK』の文字と『ネットラック』の文字とを上下二段に書してなるところ、「NET(ネット)」は「網」の意味合いを有し、『RACK(ラック)』は『ものをかけたり、のせたりするもの、棚』等を意味するものであるから、これを本願指定商品中の『網状の整理棚』等について使用するときは、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定判断して、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
本願商標の構成中「NET(ネット)」は単に「網」のみを意味を表示したものではなく、「インターネット通信に用いる各種機器を置いたり、収納したり、整理するための商品、インターネット等の情報通信ネットワークの略」等の情報通信に関する広範な意味を有し、構成中「RACK(ラック)」の文字は、「...掛け,...入れ」等の意を有し、この語単独では特定の商品の品質、用途、形状を特定することはできず、例えば「hat rack」「book rack」「magazine rack」「スリッパラック」のように「rack(ラック)の文字の前に普通名称を付してはじめて特定の商品の品質、用途を表示する語として成り立つものである。このことから、「NET RACK」の欧文字と「ネットラック」の片仮名文字よりなる本願商標は字義通り解すれば「網を載せる棚」等の意となるものであるが、このような商品は本願指定商品中には含まれない。また、「NET」に関する最近の一般の認識からすれば、情報通信網に係るラックの如き意味合いを認識し得るが、特定の商品の品質、形状を認識し得るとはいえない。そして、本願指定商品中の如何なる商品についても「NET RACK」「ネットラック」の文字が商品の品質、形状を表示するものとして使用されている事実はなく、請求人のみが「NET RACK」「ネットラック」の文字を商品名として、インターネットによる情報通信に係わるパソコン、サーバー、プリンタ等の各種機器及びその周辺機器類を整理、収納するための各種机、棚類、台架等に使用している。したがって、本願商標は自他商品識別力を有し、また、本願商標をその指定商品中のいかなる商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものである。
4 当審の判断
本願商標は、前記したとおり「NET RACK」及び「ネットラック」の文字よりなるところ、「NET」「ネット」は、「網」を意味する英語及びその外来語として、「RACK」「ラック」は「収納架」を意味する英語及びその外来語として、共に良く知られているものであって、本願商標はこの2語を結合してなるといえる。
また、本願の指定商品中の家具には、ラック(収納架)が含まれており、ラックには網状、網目状の構造部分を有するものが見うけられる。
そうとすると、かかる2語を結合してなる本願商標からは、「網状(網目状)構造をもった収納架」という意味が直ちに認識されるものと認められる。
そして以上のことは、例えば、インターネット上の「URL:http//www.kyoto−bauc.or.jp/京都市左京区高野玉岡町23−3在大学生協京都事業連合:生協チャンネル中の『(つっぱり)ネットラック』」「URL:http//www.daihatsu.co.jp/cata/naked/naked4/acce1.htm;東京都江東区亀戸4−12−7在東京ダイハツ自動車(株)のアクセサリーカタログ中『ネットラック(システムバー用)』」「URL:http//www.sakaiya.com/東京都千代田区神田神保町2−28在さかいやスポーツ通販部の通販ネットカタログ中の『スタンドネット」と題するカタログの記述<小物類を整理できるネットラック>」「URL:http//www.wesselys.com/nuts/shop/direct/sp/gks/kts/htm.香川県高松市川島東町500−2法人「アウトドアナッツ・NutsDirect通販」のスノーピーク(新潟県三条市三貫地958在スノーピークユーザーズサービス)製品『ネットラック(スタンド)(スノーピーク商品番号CK−021)』」とあり、「ネットラック」の語が家具の品質表示として使用されていることからも明らかである。
したがって、本願商標をその指定商品中「網(目)状の収納架」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「網状(網目状)収納架」を意味する商品の品質表示と理解するに止まるものと認められ、自他商品の識別機能を有し得ないものというのが相当であり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当なものであって取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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