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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号・第3条第1項第3号「地名・一般名称結合の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−8954(T2001−8954/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−8954(T2001−8954/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
地名・一般名称結合の識別力
適用条文
第4条第1項第11号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−8954(T2001−8954/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「地名・一般名称結合の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第30類及び第33類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月22日に登録出願、そして、願書記載の指定商品については、当審において平成13年5月28日付け手続補正書により、第33類「日本酒」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、近時、埼玉県秩父市郊外の尾田蒔丘陵にある「小鹿坂遺跡」から、50万年前の建物跡が発掘され、人類学上の定説を覆す話題となると共に、その時代の原人として「秩父原人」の文字を使用している実情がみられるところ、これと同一綴字を有してなるものであり、また、前記小鹿坂遺跡は、日本最古の生活遺構群の遺跡として知られているものであること、さらに、一般に、遺跡を含む観光地等においては土産物、飲食物等にその名称、或いはその関係ある事跡の名称をつけて土産品として製造あるいは販売されている実情がみられること、等よりすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、「上記小鹿坂遺跡近辺で製造あるいは販売されている商品」であることを認識するに止まり、単に商品の生産地、販売場所を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)本願商標は、登録第952610号商標、登録第2565271号商標及び登録第4415778号商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

そして、(2)の拒絶の理由において引用した登録第952610号商標は、「古代」の文字を横書きしてなり、昭和44年5月22日登録出願、昭和47年2月28日に設定登録され、その後、平成14年3月13日に指定商品の書換登録がなされ、その指定商品が第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、 第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,糖料作物,果実,コプラ,麦芽 」及び第32類「飲料用野菜ジュース」となり、現に有効に存続しているものである。

同じく登録第2565271号商標は、「古代」の文字を横書きしてなり、平成3年5月18日に登録出願、第29類「清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録されたものである。

同じく登録第4415778号商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成11年8月3日に登録出願、第33類「焼酎」を指定商品として、平成12年9月8日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなるものである。

ところで、かつて埼玉県秩父市の「長尾根遺跡」及び「小鹿坂遺跡」から、50万年前の建物跡が発掘されたとして、これより該遺跡に住んでいたであろう古代人を「秩父原人」と称し、町おこしに用いられたことはあったとしても、該発掘がねつ造であることが発覚した現在では、「秩父原人」の文字を用いた町おこしもとん挫しているのが実情である。

そうすると、本願商標構成中「秩父原人」の文字が、原審説示の如くその指定商品の商品の生産地、販売場所等を直接的かつ具体的に表示するものということができないばかりでなく、当審において、職権をもって調査したが、「秩父原人」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の生産地、販売場所等を表すものとして普通に使用されている事実を見出すこともできなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を十分果たし得るものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、その出願を拒絶すべきでない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標の指定商品に関しては、前記1のとおり補正された結果、引用登録第952610号商標及び同登録第2565271号商標の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除され、前記2件の引用登録商標の指定商品とは類似しない商品となったものと認められる。

また、本願商標構成中「古代」の文字部分は、「古い時代、いにしえ、昔」の意味を有し、一般的に、他の要素がある場合にはこれと結合し「古代○○」のように、結合した他の要素が「古いもの」であると修飾する語として認識されることより、自他商品の識別標識としての機能は比較的弱いものというべきである。

そうとすれば、本願商標に接する取引者・需要者は、本願商標の構成中の「秩父原人」の文字部分により強い自他商品の識別標識としての機能を見出すものと認められるから、本願商標よりは、構成文字全体に相応して「コダイチチブゲンジン」の、又は「秩父原人」の文字部分に相応して「チチブゲンジン」の称呼のみが生ずるというを相当とし、少なくとも「古代」の文字部分のみを捉えて取引に当たると判断することはできない。

してみれば、本願商標より「コダイ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで本願商標と引用各商標とを称呼上類似するのものと認定した原査定の拒絶理由は適当でなく、その理由をもって拒絶すべきものとすることはできない。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その出願を拒絶すべきでない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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