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Trademark Appeal Case

称呼共通商標の外観差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−2387(T2001−2387/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第28類「ぱちんこ器具,その他の遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として、平成8年4月17日に登録出願されたものであるが、指定商品については、平成10年1月28日付け手続補正書をもって、「パチンコ器具,その他の遊戯用器具」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第4030797号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」を指定商品として、平成6年10月7日登録出願、同9年7月18日に設定登録されたものである。同じく、登録第4030799号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SANKYO」の欧文字を横書きしてなり、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」を指定商品として、平成6年10月7日登録出願、同9年7月18日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用各商標の類否について

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、やや図案化して書されているが、「SANKYO」の欧文字よりなるものと理解されるというのが相当であるから、これより「サンキョウ」の称呼を生ずるものである。

これに対し、引用商標1は、別掲(2)のとおり、正円輪郭内に、「SANKYO」の欧文字を横書きし、該欧文字を挟んで「三」と「共」の各文字を縦書きしてなるものであるところ、構成全体をもって、「サンキョウ」の称呼が生ずるものといえる。

また、引用商標2は、前記したとおり、「SANKYO」の欧文字を横書きしてなるものであるから、これより「サンキョウ」の称呼を生ずるものである。

そうすると、本願商標と引用各商標は、「サンキョウ」の称呼を共通にする商標ということができる。

ところで、「サンキョウ」の称呼に相当する漢字として、例えば、「山峡」、「三教」、「三卿」、「三鏡」、「三強」などがあり、また、「三共」、「三協」、「三京」、あるいは片仮名文字の「サンキョウ」などは、商号の一部として比較的多く採択されている実情にあるところ、別掲(1)のとおりの構成よりなる本願商標は、請求人の業務に係る商品「パチンコ器具」について使用され、この種商品の関連分野の取引者、需要者に広く認識されている商標といえるものであり、また、本願商標は、その構成がやや図案化され、特徴的であるが故に、「サンキョウ」の称呼を生ずる他の業者と区別されて、その取引者、需要者に印象付けられ、記憶されているものといえる。

上記事情からすると、本願商標と引用各商標の有する外観上の類否は、両商標の類否を決するうえで、極めて大きな比重を占めるものといえる。そして、両商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。

してみると、本願商標と引用各商標は、「サンキョウ」の称呼を共通にするものであるとしても、これのみをもって直ちに類似する商標ということはできない。

(2)商品の類否について

本願の指定商品は、前記したとおり、「パチンコ器具,その他の遊戯用器具」とするものである。そして、パチンコ器具をはじめとする、スロットマシン等の遊戯用器具は、近時、コンピューター技術などの先端技術を駆使した商品が開発され、部品の供給面からみると、エレクトロニクス関連業界等と比較的関連性が高い商品分野になりつつある実情にある。

一方、引用各商標に係る指定商品中には、「ビリヤードクロス」が含まれるところ、該商品は、ビリヤード台の表面に張られる布製品であって、一般的には、織物加工業者によって製造される商品である。そして、その需要者は、主としてビリヤード用具製造者、あるいはビリヤード場の経営者といった、いわばこの種商品分野の専門家であり、一般の消費者ではない。

そうすると、本願の指定商品である「パチンコ器具,その他の遊戯用器具」は、娯楽用具の一種類であり、引用各商標に係る指定商品中の「ビリヤードクロス」は、娯楽用具の部材の一種類であるから、両者は、娯楽用具及び娯楽用具の部材という関係において、商品の用途を共通する部分があるとしても、生産者、取引系統等において大きく相違する商品といえるのみならず、商品の原材料、品質等をも異にする商品であるということができる。

(3)出所の誤認混同について

前記(1)のとおり、本願商標と引用各商標とは、称呼を同一にするものであるとしても、外観において明らかに相違するものである。また、両商標が使用される商品は、前記(2)のとおり、娯楽用具及び娯楽用具の部材という関係において、商品の用途を同じくする場合があるとしても、生産者、取引系統、需要者、商品の原材料・品質等において明らかに相違する商品ということができる。加えて、本願商標が商品「パチンコ器具」について使用され、その取引者、需要者の間で周知性を獲得している実情等を総合勘案すれば、本願商標をその指定商品について使用した場合、引用各商標を使用した「ビリヤードクロス」との間に、出所について誤認混同を生じさせるおそれは極めて低いというのが相当である。

(4)むすび

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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