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Trademark Appeal Case

形状表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−6037(T2001−6037/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「テーパーディスク」の文字を標準文字を用いて横書きしてなり、第7類「研削研磨用ディスク,グラインダー,その他の動力付き手持ち工具」を指定商品として、平成12年2月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原審は、「本願商標は、「テーパーディスク」の片仮名文字を普通に用いられる方法で一連に書してなるものであるところ、その構成中の「テーパー」の文字部分は「相対する両側面の対称的傾斜」等の意味を有する語と認識され、また「ディスク」の文字部分は「円盤」等の意味を有し、その指定商品とのの関係においては、「動力や回転の連動・制動などの装置に使われる円板形の部品」を表す語と認識されるものであって、全体として「傾斜(テーパー)を付けた円板型の部品」の如き意味合いを表すに過ぎないものであるから、これをその指定商品中の例えば前記に照応する商品について使用するときは、単に商品の品質・機能を表示するにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たすことができない商標と認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する」旨を認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおりの文字よりなるところ、その構成中の「テーパー」及び「ディスク」の文字部分は、それぞれ「円錐状に先が細くなる形状」、「円盤形状」といった意味合いを表す我が国でも親しまれた外来語であって、指定商品を取り扱う業界でも、単独又は他の語と結合させ、該意味合いに照応する形状を表す語として使用されている語であることが、例えば以下の文献の記載により認められる。

(1)広辞苑第5版((株)岩波書店刊)の「テーパー【taper】」の項における語意説明「円錐状に直径が次第に減少している状態。また、その勾配。尖錐。」の記述及び「―‐リーマー【〜 reamer】」の項における語意説明「リーマーの刃にテーパーの付いた工具。」の記述

(2)同辞典の「ディスク【disc; diskイギリス・disqueフランス】」の項における語意説明「円盤。円板。」の記述並びに「―‐クラッチ【〜 clutch】の項における語意説明「〔機〕(→)円板クラッチ。」及び「じき‐ディスク【磁気―】」の項における語意説明「磁性体で被膜された円盤状のコンピューター用記憶媒体。」等の記述

その他、外来語辞典や「JIS工業用語大辞典第4版((財)日本規格協会刊)」等の用語辞典にも収録されている。

また、以下に示した当審で職権をもって調査したインターネットホームページの記載によれば、「テーパー形状を有する研削研磨用ディスク」が存在し、指定商品を取り扱う場において使用されていることが認められるものである。

(3)愛知県碧南市所在の「ツチヤ商事」の提供に係るホームページにおける、同社が取り扱う商品「研削研磨用ディスク」である「マック株式会社」製造の「マック125」の記事の記述(http://www.ts-gas.com/ts-c-wel.htm)

(4)三和研磨工業(株)の提供に係るホームページにおける同社の製品情報「サンワ・ストーンリスタレーション・システム」の記事中の「石材フロア再研磨用ダイヤモンドディスク SRシリーズ」に関する特長紹介記事「3.ディスク外周部のテーパー形状(グラニット)や、針状形状(マーブル・・・」の記述(http://www.cgc.co.jp/sanwakenma/seihin/seihin.html)

(5)1999.4.19付け日刊工業新聞 第15頁「鋳研工業、テーパータイプの研削ディスクを発売。角度11度で広面対応」の記事中の「・・・テーパーを持たせた研削・研磨用ディスクは、アングルタイプとして現在、欧米では主流となっている・・・」の記述

これらの事情を勘案すれば、本願商標からは、全体として「テーパー形状を有する円盤」の意味合いを容易に理解させるというのが相当であって、本願商標を、その指定商品中の、上記(4)に示すような「テーパー形状を有する研磨用ディスク」であるとか、例えばディスクグラインダやディスクサンダーといった動力付きの手持ち研磨工具にあって、テーパー形状を有する円盤状の研磨機構を有する商品等のような、該意味合いに照応する形状を特徴とする商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、その商品の品質(形状)を表示したものとして理解するに止まり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというべきであり、前記以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

なお、請求人は、登録事例を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、本願商標が商品の品質を表すものであることは前述のとおりであり、過去の登録事例は、その商標の具体的構成及びその指定商品において本願商標とは事案を異にし、かつ、昨今の上記機器の取引の実情に照らしてみれば、本願については前記認定を相当とするものであって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであることは先に述べたとおりであるので、それら事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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