Trademark Appeal Case
型式表示と商品形状の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第748号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「T−Card」の文字を横書きしてなり、第16類「紙類,印刷物,文房具類(『昆虫採集用具』を除く。),事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、平成7年8月23日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、その指定商品中の『文房具類(『昆虫採集用具』を除く。)』との関係からして、『カード』を表す『Card』の文字とアルファベットの『T』を『ハイフン(−)』で結んだにすぎない『T−Card』の文字よりなるものであるから、出願人がこれをその指定商品中『カード』に使用しても、これに接する需要者等は、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の文房具類(『昆虫採集用具』を除く。)に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「T」の文字と「Card」の文字を「−」(ハイフン)で連結してなるものであるから、両文字は視覚上自ずと分離して看取されるものである。また、構成文字全体として特定の熟語的意味合いを有するものでもなく、他にこれを常に一連一体のものとして把握しなければならないとするような格別の理由も見出せないものである。
そして、一般に、欧文字の1文字ないし2文字が、商品の型式・規格・品番等を表示するための記号・符号として商取引上類型的に採択使用されている実情にあり、本願指定商品を取り扱う業界においても例外ではないから、本願商標構成中前半の「T」の文字はその一類型として把握されるとみるのが相当である。
また、構成中後半の「Card」の文字は、「厚紙を小型方形に切ったもの。紙票。カルタ。トランプ。プリペイドカード・クレジットカードなどの総称。」等を意味する親しまれた語であるところ、指定商品中「紙類」には「カード」が含まれているものであり、また「ポストカード」、「グリーティングカード」等のカード状の商品も存在しているところである。そして、鉛筆・定規等が一体としたことを付加価値とし、全体をカード状に折り畳める文房具等のカード型文房具も多数製造・販売されていることも周知の事実である。
そうとすれば、本願商標をその指定商品について使用しても、単に商品の型式・規格・品番等を表示する記号・符号及び商品の形状を表示するに止まり、自他商品の識別標識としては機能し得ないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中「カード,その他のカード型文房具」に使用するときは、これに接する需要者は、単に前記意味合いを認識するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものであって、それ以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すべき限りでない。
なお、請求人は、過去の登録例を示し、本願商標は登録を認められるべきであると主張しているが、本願商標が自他商品の識別標識として機能し得ないものであることは前記認定のとおりである。そして、登録出願された商標が登録要件を具備するか否かの判断にあたっては、過去における同種の商標登録出願について示された審査官の判断等に拘束される法律上の根拠はないものであり、審査において示された審査官の判断と本願商標に関する審決の判断が異なっていても、そのことが違法とされるものではないから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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