結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−30724(T2002−30724/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2306729号商標(以下、「本件商標」という。)は、「CSK」の欧文字を横書きしてなり、昭和63年2月16日に登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品及び附属品」を指定商品として、平成3年4月30日に設定登録され、その後、同5年9月30日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、同13年10月17日付けで「船舶並びにその部品及び付属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び付属品,鉄道車両並びにその部品及び付属品,自動車並びにその部品及び付属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び付属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リャカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」に書換登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第5号証を提出している。
加えて、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権の登録もないのであるから、使用権者による使用ということも問題にならない。
(1)被請求人は本件商標を「ハンズフリーキット、バッテリーコード、カーナビゲーション、インバータ」に使用しているとして乙第1ないし第4号証を提出しているが、これらの商品はいずれも請求に係る第12類の商品には含まれないものである。
(2)乙第1号証の1は、被請求人が代理店契約を締結している(立証がない)とするジェイフオン株式会社のカタログであり、その26頁に掲載された商品は携帯電話のオプションであり、電気通信機械器具の部品又は附属品に属する商品である。
乙第1号証の2は、「Driving Support」用品としての掲載であって本来の意味での自動車の附属品とはいい難い。
乙第2号証の1及び2は、ソニー製のカーバッテリーコードに関する請求書及び商品説明書であるが、自動車のシガーライターソケットに接続するからといって自動車の附属品とはいえず、電源を供給するバッテリーの附属品又は電線(コード)である。同様に「カーナビゲーション」も自動車内に設置されるとはいえ、通称「カーナビ」といわれるこの商品は、ディスプレイ装置にあらかじめ入れられた経路情報とGPS衛星による位置確認システムを組み合わせ、自動車の経路を誘導するもので、自動車の本質的機能とは直接関係なく(装置はなくてもドライブは可能)、電気通信機械器具に含まれるものである(甲第3及び第4号証)。
最後に「DCACインバータ」であるが、これも自動車のシガーライターソケットに差し込むことにより車内で各種電気製品の利用を可能にするものとはいえ、逆変換器(直流を交流にするもの)の機能から第12類に属する商品ではなく、類似群コード「11A01」で表示されるものである(甲第5号証)。
(3)以上、被請求人の立証に係る商品は自動車とは無関係ではないが、その本質的機能において部品・附属品とはいえず、あえていえば「あれば便利」的商品で、自動車のカタログに掲載されているといっても、そのすべてが自動車の部品・附属品とはいえない(乙第1号証の2第13頁の「83サイドタープ」から「96カップホルダー置き小物入れ」までOptionalPartsと称しているが全てが自動車のpartsとは考えられない)。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第4号証(枝番を含む。)を提出している。
該製品は、自動車内で携帯電話を手に持たずに通話を可能とする装置で、自動車内に装着し、自動車内で使用することを目的とした製品であることから、自動車の付属品に該当するものである。平成11年11月1日より施行された道路交通法一部改正では、運転中の携帯電話の使用は電話機を持たずに通話ができる「ハンズフリー装置」を使用することが義務付けられ、「ハンズフリー装置」が運転中の通話に必要不可欠な自動車の付属品であることは明白な事実である。
また、乙第1号証の2の日産自動車株式会社が製造・販売する車「ELGRAND」のオプショナルパーツカタログの14頁には「携帯電話用ハンドフリーキツト」が掲載され、自動車メーカーが自動車の付属品としてハンズフリー装置を販売している実情を示すものである。
したがって、乙第1号証の1は商標法第2条第3項第7号に規定するいわゆる自動車の付属品に対する広告的使用の事実を表すものである。
乙第2号証の1に示す「DCC−VQ1 カーバッテリーコード」は、自動車のシガーライターソケットに接続し電源を供給するものである(乙第2号証の2)。乙第3号証の1に示すカ一ナビゲーションは、自動車内に設置し、走行中の自動車の現在位置・進行方向などの情報を人工衛星・地磁気計・走行距離計などを利用して測定し、運転席のCRT画面上に表示して運転者に知らせる装置である(乙第3号証の2)。これらは当然ながら自動車の中でのみ使用可能なもので、自動車に接続又は装着して使用するものであるから自動車の付属品に該当するものである。
したがって、乙第2号証の1及び乙第3号証の1は、被請求人が業として自動車の付属品を販売している事実を示すものであり、商標法第2条第3項第7号に規定する取引書類に標章を付する行為に該当する。
そして乙第4号証の1の表紙及び裏表紙には販売元として本件商標を含む株式会社CSK・エレクトロニクスが明記されている。
該カタログの294頁によると「DCACインバーター」「DC/ACカーインバータ」が取扱い商品として掲載され、株式会社CSK・エレクトロニクスが当該商品を販売している事実を示している。これらは自動車のシガーライターソケツトに差し込むことにより自動車内での家庭用電気製品等の使用を可能にするものである。同機能を備える製品は乙第1号証の2で提示した「ELGRAND」のカタログ13頁にも「100V インバーター」として掲載されていることから、当該製品が自動車メーカーも取り扱っている自動車の付属品であることは明白の事実である。
したがって、乙第4号証の1も商標法第2条第3項第7号に規定するいわゆる広告的使用の事実を表すものである。
なお、乙第4号証の2は、被請求人が対外向けに配布しているパンフレット「2001 CSK/グループ会社概要」で、乙第4号証の1の発行当時、株式会社CSK・エレクトロニクスが被請求人のグループに属する子会社であることを示すものである。
これら乙第1号証の1ないし乙第4号証の2に示した事実により被請求人が本件審判請求の登録前3年以内に本件商標を自動車の付属品に対して使用していたことは明白である。
しかして、「自動車の付属品」の商品概念には、本件商標の登録出願当時適用されていた商標法に基づく商品の区分によれば、他の類に属するものは除かれ、「自動車用の測定機械器具」、「エンジン」、「緩衝装置」、「制動装置」等が含まれないものと解され(社団法人発明協会発行、特許庁商標課編「商品区分解説」参照)、他の類に属する商品は、例えそれが自動車専用の商品であったとしてもこの商品群には含まれないと判断するのが相当である。
(1)乙第1号証の1及び2に掲載されている「携帯電話用ハンズフリー装置」は、「自動車内で携帯電話を手に持たずに通話を可能とする装置」であるから、その用途・用法等よりすれば明らかに「携帯電話」の付属品とみられるものである。
そして、「携帯電話」は、本件商標の登録出願当時適用されていた商標法施行規則別表によれば、第11類中の「電気通信機械器具」の範疇に属する商品といえるから、上記「携帯電話用ハンズフリー装置」は、上記電気通信機械器具の部品及び付属品に属する商品と判断するのが相当である。
(2)乙第1号証の2及び乙第4号証の1に掲載されている「DCACインバータ」「DC/ACカーインバータ」は、「逆変換装置(直流電力から交流電力を作り出す装置)」と認められるから、該商品は上記別表第11類中の「電気機械器具」に属する「回転電気機械,配電用又は制御用機械器具」の範疇に属する商品というべきである。
(3)乙第2号証の1及び2に掲載されている「カーバッテリーコード」は、上記「電気機械器具」中の「電池」の範疇に属すると認められる「カーバッテリー」に充電する際に使用される「コード」であり、上記「電気機械器具」中の「電線」又は「ケーブル」に属する商品とみるのが相当である。
(4)乙第3号証の1及び2に掲載されている「カーナビゲーション」は、「ディスプレイ装置にあらかじめ入れられた経路情報とGPS衛星による位置確認システムを組み合わせた自動車経路誘導システム」と認められるから、その商品の機能、用途及び用法よりすれば、上記別表第11類の「電気通信機械器具」の範疇に属する商品と判断されるものである。
(5)以上のとおり、被請求人が本件商標を使用していると主張する商品「携帯電話用ハンズフリー装置」、「インバータ」「カーバッテリーコード」及び「カーナビゲーション」は、いずれも上記別表第11類の「電気通信機械器具」又は「電気機械器具」の範疇に属する商品と認められるものであり、「自動車の付属品」に属するものではないと判断されるものである。
その他、本件商標を本件取消請求に係る指定商品について具体的に使用している事実を認めるに足る証拠はない。
してみれば、被請求人は、本件商標を継続して本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件取消請求に係る指定商品について使用していなかったものといわざるを得ず、また、これを使用していないことについて正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中の「結論掲記の商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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