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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「欧文字略語の品質表示性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−12390(T2001−12390/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−12390(T2001−12390/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
欧文字略語の品質表示性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−12390(T2001−12390/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文字略語の品質表示性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Crlp」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成12年4月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、本願指定商品との関係においては、コンパクトディスクから磁気テープへの適正録音技術、即ち『コンピュータ録音レベル処理システム(Computer recording level processing)』を表す略語と認識される『Crlp』の欧文字を、一連に普通に用いられる方法で書してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品中上記機能を有する商品に使用しても、単に商品の品質を表示するに過ぎず、自他商品識別標識としての機能を果たすことができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「Crlp」の文字よりなるところ、原査定の拒絶の理由では、これを「コンピュータ録音レベル処理システム(Computer recording level processing)」を表す略語と説示している。

しかし、欧文字の頭文字よりなる略語は、一般に大文字で表記されるのが普通であり、このことは、例えば、「ビジネスマンのための欧文略語情報辞典」(発行所 日刊工業新聞社)に掲載されている欧文字の頭文字による略語の殆どが大文字によって表記されていることからも裏付けられるところである。この点、本願商標は、第1文字目の「C」が大文字であるが、第2文字目以降の「rlp」が小文字で表記され、全ての構成文字が大文字で表記されていないから、取引者、需要者をして、欧文字の頭文字よりなる略語として認識されるというよりも、むしろ、恰も一つの単語を表記したものであるかのごとく認識されるというを自然とするものである。

そして、本願商標を構成する「Crlp」の文字は、特定の意味を有するいわゆる既成語というべきものではないから、語学上、原審説示のごとき意味合いを有するとはいうことができないものである。

また、インターネットのホームページをみると、「wysiwyg://146/http://www.bidders.co.jp/item/15089216」には、「[ビッダーズ]オークション」として「ビクターCDプレイヤー(XL−Z711)・A&Dカセットデッキ(GX−Z6100)2台セット」の見出しの下に「・・・【A&Dカセットデッキ】3ヘッド方式、ドルビーB・C、CRLP(録音レベル自動調整機構)、CDダイレクト。録音はかなり作業しやすいです。オーディオ好きの方、よろしくお願いします。・・・」との記載、「http://k−nisi.hp.infoseek.co.jp/gx−r99.htm」には、商品の写真と共に「GX−735D(世界初のクイックリバース機) アカイが1978年に世界に先駆けて発売した、赤外線リーダーテープ検出式クイックリバース方式搭載のデッキ。当時の価格¥99,800」の表示があり、その下に「4つの過激な挑戦を秘め、ここに、未来のデッキ・コンセプトが創造された。・・・3 CRLP(Computer Recording Level Processing)system テープの特性と、ソースのエネルギーバランスを検知し、ベスト録音を約束する画期的録音システム。・・・」との記載などを見出すことはできるが、これとて、「CRLP」の大文字が特定の業者の特定の商品の説明に僅かに用いられているにとどまるものであって、これをもって、既成語ではない「Crlp」の文字が原審説示のごとき意味合いを有する略語として取引者、需要者に親しまれ、周知となっているとは到底いうことができない。

その他、「Crlp」の文字が取引者、需要者によって「コンピュータ録音レベル処理システム(Computer recording level processing)」を表す略語として認識されるとしなければならない事情を見出すこともできない。

そうすると、本願商標は、取引者、需要者をして、「コンピュータ録音レベル処理システム(Computer recording level processing)」を表す略語として直ちに認識されるというよりも、一種の造語として認識されるとみるのが相当であるから、これを、その指定商品中、コンピュータ録音レベル処理システムを採用する指定商品に使用しても、商品の品質を表示するものということはできないし、また、同システムを採用していない指定商品に使用した場合にも、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるということはできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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