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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−8044(T2001−8044/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−8044(T2001−8044/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ミクロンガード」
争点(論点)
称呼の類似性判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−8044(T2001−8044/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ミクロンガード」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第19類及び第40類の願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成11年11月9日に登録出願、その後、平成13年1月24日と同年8月13日の二度に亘って手続補正書の提出があり、その指定商品及び指定役務が第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願の指定役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

(2)本願商標は、登録第2230907号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品又は役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

そして、その引用商標は、「ミクロンガード」の文字を横書きしてなり、昭和62年11月7日に登録出願、第7類「建築又は構築専用材料、石材およびその他本類に属する商品」を指定商品として平成2年5月31日に設定登録、その後、平成12年4月11日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の指定商品及び指定役務に関しては、前記1のとおり補正された結果、原審が内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないとした第40類の指定役務が削除され、補正後に残った第19類の指定商品には商品の内容及び範囲が不明確なところもないことから、本願は、商標法第6条第1項の規定の要件を具備するものとなった。

したがって、原査定の商標法第6条第1項に係る拒絶の理由は解消した。

(2)次に、商標法第4条第1項第11号に係る拒絶の理由を検討する。

本願商標は、別掲のとおり、「MICRO GUARD」の文字とその上下に小さい円を各10づつ直線上に配した構成よりなるところ、その構成中の「MICRO」の文字については、「朝日現代用語 知恵蔵2003」(発行所 朝日新聞社)によれば、「マイクロ[micro−]『微小』『極小』の意味の接頭語。ミクロ」の記載があり、さらに、「ミクロ→マイクロ」として「ミクロ」と「マイクロ」が同義語である旨の記載がある。また、「JIS工業用語大辞典【第4版】」(発行所 (財)日本規格協会)によれば、「micro−autoradiography」を「ミクロオートラジオグラフィー」と、「micro−structure」を「ミクロ構造」と、「micropore」を「ミクロ細孔」と、「micro−shock」を「ミクロショック」と、「microphotometer」を「ミクロフォトメーター」と、「micro crack」を「ミクロ割れ」とし、「micro〜」の語を日本語では「ミクロ〜」と表記している。

そして、本願商標の文字部分は、上述のごとき「MICRO」の文字に、「守る、護衛する」等を意味する語として親しまれている「GUARD」の文字を結合させてなるものであるから、「マイクロガード」又は「ミクロガード」の一連の称呼を生じ、全体としては何ら特定の意味合いを看取させることのない造語と認識されるものと認められる。

一方、引用商標は、上記のとおり「ミクロンガード」の文字よりなるが、これは「長さの単位の一つ。1000分の1ミリメートル」を意味する「ミクロン」の文字に「guard」の語に通じる「ガード」の文字を結合させたものと理解し得るところ、その構成文字に相応して「ミクロンガード」の一連の称呼を生じ、全体としては、やはり、特定の意味合いを看取させることのない造語と認識されるものと認められる。

そこで、本願商標の「マイクロガード」の称呼と引用商標の「ミクロンガード」の称呼を比較するに、これらの両称呼には、その前半部に「マイクロ」と「ミクロン」という明らかな差異があることから、明瞭に区別し得るものといえる。

また、本願商標の「ミクロガード」の称呼と引用商標の「ミクロンガード」の称呼を比較するに、両者とも冗長といえない音数構成の中にあっては、中間音といえども「ン」の音の有無が全体に与える影響は少なくなく、しかも、前者が「ミクロガード」と一息に続けて称呼、聴取されるものであるのに対し、後者は「ミクロン」と「ガード」に区切れて称呼、聴取されるものであり、全体の語感、語調も異なるから、それぞれを一連に称呼するときも相紛れるおそれはないものといえる。

さらに、両商標は、前記の構成よりみて、外観上に明らかな差異があるといえるものであり、また、観念上においても、両者とも造語と認識されるものであるから、相紛れるおそれがあるということはできない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。

したがって、引用商標をもって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない、

(3)以上のとおりであるから、本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとし、かつ、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は妥当でなく、それらを理由に本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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