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Trademark Appeal Case

抽象的標語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−65001(T2002−65001/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Elegance is an attitude」の欧文字を筆記体風に横書きしてなり、国際登録において指定された第14類及び第35類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2000年2月24日Switzerlandにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2000(平成12)年8月24日を国際登録の日とするものである。その後、指定商品及び指定役務については、平成13年8月10日付け手続補正書により、第14類「Precious metals and their alloys;tableware of precious metal or plated therewith;nut−crackers,pepper pots,sugar bowls,saltshakers,egg stands,napkin holders,napkin rings,trays and toothpick stands of precious metal or plated therewith;vases and flower bowls of precious metal or plated therewith;needle cases of precious metal or plated therewith;jewel cases of precious metal or plated therewith;candle extinguishers and candlesticks of precious metal or plated therewith;pouches and purses of precious metal or plated therewith;shoe decorations of precious metal or plated therewith;powder compacts of precious metal or plated therewith;smokers’articles of precious metal or plated therewith;jewelry;precious stones;timepieces and chronometric instruments.」及び第35類「Advertising;business management;business administration;office functions.」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由の要点

原査定は、「本願商標は、全体として企業方針・営業方針を表す標語として認識されるに止まる『Elegance is an attitude』の文字を書してなるものであるから、このようなものを本願の指定商品及び指定役務に使用しても、需要者をして何人の業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「Elegance is an attitude」の英文字よりなるところ、その構成中の「Elegance」の文字は、「優美、上品、上品な態度[言葉遣い]、手際のよさ」などの意味を、また、「attitude」の文字は、「心構え、姿勢、態度」などの意味を有する英語であって、全体としては、「エレガンス(優美さ、上品さ)は一つの心構え(姿勢、態度)である」というほどの抽象的な意味合いを認識させる英文を記述的に表現したものである。

ところで、企業は、その取扱商品や企業イメージに関して、消費者や需要者に親しみや好感、信頼感などの良い印象を抱いてもらうよう日常的に心掛けているといえるところ、その一手段として、標語(キャッチフレーズ)などを採択し、それを通して商品の広告・宣伝を行い、企業イメージの向上に努めているのが実情である。

そして、これらの標語(キャッチフレーズ)の中には、端的な宣伝語句であるもののほか、商品の販売促進や商品又は役務あるいは企業のイメージを向上させることを目的とする観念的・抽象的表現の標語も採択されているところであり、この場合、単なる標語(キャッチフレーズ)の一種として認識されるにとどまるものが多い。

そこで、本願商標をみるに、その構成中の「Elegance」の文字は、上記の意味を有する英語であるが、その表音表記である「エレガンス」の文字は、該英語に由来する外来語として親しまれ、世間一般において使用されている語であり、また、該語は、企業のイメージを向上させることを目的とする場合にも好感を与える語として採択使用される頻度が決して低いとはいえないものである。さらに、本願の指定商品を取り扱う業界においては、エレガンス(優美さ、上品さ)を追求した商品や一つの販売戦略としてエレガンスを宣伝した商品が多数存在している。

そうすると、本願商標は上記のとおり全体として「エレガンスは一つの心構え(姿勢、態度)である」の如くの意味合いが理解されるものであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者は、エレガンスを一つの要素とした商品の購入を勧める一種の宣伝広告、又は、当該企業がそのような商品をファッションの一つの要素として製品に求め、製造、販売すること、若しくは、企業理念、企業姿勢としてエレガンスを追求していくことを表現した一種の標語(キャッチフレーズ)として認識するに止まり、これを自他商品の識別標識としての商標とは認識し得ないものというべきである。また、本願商標をその指定役務に使用した場合、取引者、需要者は、エレガンスを企業理念、企業姿勢としていることを表現した一種の標語(キャッチフレーズ)として認識するに止まり、これを自他役務の識別標識としての商標とは認識し得ないものといえる。結局、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきである。

請求人は、英文からなる商標の登録例等を引用し、また、出願人のみが本願商標を使用して、大々的に広告キャンペーンを取り行っている旨を述べ、本願商標を登録すべきであると主張するが、請求人が引用する登録例等は、商標の具体的構成やその指定商品又は指定役務において本願商標とは事案を異にするものであり、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、また、広告を行っているとの証拠(第30号証ないし第130号証)は、いずれも商品「時計」に関するものであるところ、その広告の構成態様、内容からして、これらが商品に使用されている商標であるとは認識し難く、あくまで標語(キャッチフレーズ)としてのみ認識されるというべきものであるから、それらをもって前記認定が左右されるものではなく、請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の認定・判断は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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