Trademark Appeal Case
図形構成の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90080(T2003−90080/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4620243号商標(以下、「本件商標」という。)は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年11月12日に登録出願され、第37類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年11月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)を引用しており、いずれも現に有効に存続しているものである。
(a)後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年1月21日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同13年12月21日に設定登録された登録第4531732号商標。
(b)後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成8年2月15日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同9年12月12日に設定登録された登録第4092771号商標。
(c)後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年1月21日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同13年12月21日に設定登録された登録第4531730号商標。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標と引用商標の図形部分とは、楕円形か円形か、打ち込まれる楔形が3時方向からか2時方向からか等の微差を有するにすぎず、時と所を異にしてなされる取引の場においては、取引者・需要者の視覚的印象としては僅差であり、見る人の角度によっては彼此ますます紛らわしく、両者は、外観上類似する商標である。
(3)商標法第4条第1項第10号及び第15号について
引用商標は、申立人がドイツ製加工食料品の販売を促進すべく、市場調査・分析情報の提供、品質検査証明、ドイツ飲食料品展示会・ドイツ食品展等の展示会商談会・セミナーの開催ないし内外国食品加工販売・輸出入業者向けコンピュータソフト・インターネットホームページの設計作成又は保守・サイト又はサーバ貸与等の役務に永年使用し、本件商標出願時には既に欧米は勿論日本その他アジア諸国の当業者・需要者間に広く認識され、今日に至っているものである。
したがって、本件商標は、その出願時、著名な引用商標とは外観上類似し、同一又は類似の役務を指定しており、また、その指定役務に使用されるときは、互いの出所を誤認混同されるおそれが充分である。
(4)したがって、本件商標の指定役務中、第42類に属する指定役務についての登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号及び第11号について
本件商標は、後掲(1)に示したとおり、肉太帯状の黒塗りの線をもって、上下の線は細く描き、上の線は左右に向かって漸次肉太となり、下の線は左に向かっては漸次肉太に、右に向かっては漸次細く鋭くなるように描いてなる、右横部分に開口部を有するやや左下がりの横長楕円状の図形を表し、その楕円状の図形の開口部から当該楕円状図形の左端付近にかけて、黒塗り細長の三角形の図形をほぼ水平に配した構成よりなるものである。
他方、引用商標は、後掲(2)に示したとおり、図形部分と「CMA」の文字部分からなるところ、いずれの部分も濃淡のある緑色を用いて、立体感を持たせた構成からなっており、該図形部分は、外側が薄い緑色、内側が濃い緑色をした均一の幅の二重線をもって、右上の一部に開口部のある正円形を表し、該正円形の開口部から円の中央よりやや先にかけて、平面部分が薄い緑色で厚み部分が濃い緑色からなる三角形の図形を斜めに配した構成よりなるものである。
そこで、本件商標と引用商標の図形部分とを比較するに、両商標は、共に、円形状の図形と三角形状の図形とを組み合わせた構成からなるとしても、本件商標は、通常の平面的な図形として認識されるものであり、その構成中の楕円状の図形があたかも、欧文字のCの文字を表したもののごとく看取されることから、全体として、欧文字のCの文字と三角形とを組み合わせたかのごとき印象を与えるものである。これに対して、引用商標の図形部分は、立体感のある図形として認識されるものであり、そのことから、三角形状の図形は、楔の形状を想起させる得るものであって、全体として、濃淡の二重構造からなる正円に、その右肩から楔を打ち込んだかの如き印象を与えるものである。
そうとすれば、両商標は、その構成態様において著しい差異を有しており、この差異は、比較的、簡潔な構成よりなる両商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これを時と所を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標からは、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、両商標は、称呼及び観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る全く別異の商標というべきであるから、商標権者が、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第10号、第11号及び第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
(1)本件商標
(2)引用商標
(色彩は、原本を参照されたい。)
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