Trademark Appeal Case
称呼の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90744(T2002−90744/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4587409号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年8月29日に登録出願され、「カロナール」の文字(標準文字による商標)を書してなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成14年7月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、昭和59年5月21日に登録出願され、「カコナール」の文字を横書きしてなり、第1類「化学品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和61年8月28日に設定登録された登録第1882060号商標(以下「引用商標1」という。)及び平成5年5月31日に登録出願され、「CAKONAL」の欧文字を横書きしてなり、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成8年5月31日に設定登録された登録第3160528号商標(以下「引用商標2」という。)と類似する商標であり、また、指定商品も互いに抵触するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)引用商標1の「カコナール」は、申立人が製造し、山之内製薬株式会社が発売する「かぜ薬」の商標として、昭和61年から現在に至るまで継続して使用し、大々的に宣伝広告を行ってきた結果、本件商標の出願日より以前から周知・著名な商標であるところ、本件商標は、この引用商標1と類似するものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の取り扱いに係る商品と混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標1及び2との類否について
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるから、その構成文字に相応して、「カロナール」の称呼を生じ、造語よりなるものと認められる。
これに対し、引用商標1及び2は、それぞれ前記したとおりの構成よりなるから、当該構成文字に相応して、「カコナール」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「カロナール」の称呼と引用商標1及び2より生ずる「カコナール」の両称呼は、ともに長音を含む5音という比較的簡潔な音構成よりなるものであって、第2音目の「ロ」と「コ」の差異を有するところ、該「ロ」と「コ」は、母音を共通にするとはいえ、前者が歯茎音の弾音であるのに対し、後者が軟口蓋音の破裂音であって、調音位置・方法、音質を著しく異にし、かつ、いずれもそれに続く鼻音「ナ」の前に位置し、それぞれ明確に発音されることよりすると、その差異が称呼の全体に及ぼす影響は大きく、本件商標と引用商標1及び2との両称呼を全体として、それぞれ一連に称呼しても、語調、語感が相違し、互いに紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、本件商標と引用商標1及び2は、それぞれ前記したとおりの構成よりなるから、需要者における通常の注意力をもってすれば、外観上、充分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、両商標は、ともに造語と認められるから、観念上も比較することができないものである。
してみれば、本件商標と引用商標1及び2は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といわざるを得ない。
(2)申立人提出の証拠によれば、申立人及び山之内製薬株式会社は、それぞれの業務に係る商品「かぜ薬」について、本件商標の登録出願前より引用商標1(「カコナール」)を使用し、テレビ、交通広告、ラジオ等の媒体を通じて盛んに広告宣伝を続けてきた結果、当該商標は取引者・需要者の間において広く認識されていたとしても、本件商標は、上記(1)の認定のとおり、引用商標1及び2とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても充分に区別し得る非類似の商標であるから、本件商標より申立人の引用商標1を連想・想起させることはないと判断するのが相当である。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、該商品が恰も申立人の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあると認めることはできない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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