Trademark Appeal Case
称呼類似と混同の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90163(T2003−90163/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4632021号商標(以下「本件商標」という。)は、「WAN CUP」の文字を標準文字で横書きしてなり、平成14年4月24日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年12月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が「180ミリリットル詰め円筒状透明ガラス容器入り清酒」に使用する別掲に示した著名な商標と「ワンカップ」の称呼を同一にする類似の商標であり、これをその指定商品に使用するときは、申立人又は同人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「WAN CUP」の文字よりなるところ、申立人は、昭和39年10月以来長年にわたりカップ容器入りの清酒を製造販売しており、該清酒に使用する別掲に示した構成よりなる「One CUP」の文字からなる商標(以下「申立人商標」という。)は、本件商標の登録出願に時には、取引者、需要者の間に広く認識され著名であったものと認められる。
そこで、本件商標と申立人商標とを比較すると、それぞれの構成文字に相応して、両商標とも「ワンカップ」の称呼を生ずるものと認められ、称呼を同一にするものである。
しかしながら、本件商標は、「WAN CUP」の文字が標準文字をもって横書きされているのに対し、申立人商標は、「One」と「CUP」の両文字が二段に表されていて、両商標は、構成文字及びその構成において明らかな差異を有しており、視覚上両者から受ける印象が大きく異なるものである。
また、本件商標は、さほど知られていない英単語の「WAN」の文字とごく平易な英単語の「CUP」の文字よりなり、全体として特定の観念を看取し得ないものであるのに対し、申立人商標は、いずれもごく平易な英単語の「One」と「CUP」の両文字よりなり、全体として「1カップ」の意味を容易に理解させるものであり、両商標は、観念においても異なるものである。
しかも、本件商標の指定商品は、食用の処理をしていない陸産物、生きている動植物類、飼料などであるのに対し、申立人商標の「カップ容器入りの清酒」は、一定の年齢層を対象とする嗜好性の強い飲料で、容器も特定されているという、ごく限定された商品である。
そうすると、本件商標と申立人商標とは、称呼を同一にするものの、外観及び観念において異なるものであり、また、その商品間においても、その用途、性質、需要者層等が相違するものということができる。
してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接した取引者、需要者がこれより直ちに申立人商標を連想、想起するものとは判断することができないから、本件商標は、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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