sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90170(T2003−90170/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4634736号商標の指定商品及び指定役務中第35類「全指定役務」についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4634736号商標(以下、「本件商標」という。)は、「VISIONFRAME」の欧文字を標準文字により書してなり、平成14年3月14日に登録出願、第9類、第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年1月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第4609714号商標(以下、「引用商標」という。)は、「ビジョンメガネ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成13年9月12日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年10月4日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、その構成態様中の「FRAME」の語が指定商品や指定役務に関係なく「眼鏡等のフレーム」の意味として容易に直感できるものであり、「VISION」と「FRAME」の語との結合は脆弱であって分離され易いものであることから、「VISION」の文字部分のみが看取され、これより「ビジョン」の称呼を生ずるものである。

一方、引用商標から「ビジョン」の称呼を生ずることは明らかであり、本件商標の第35類に属する指定役務と引用商標の指定役務は、同一または類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、1976年に設立以来27年にわたり、主として「眼鏡、眼鏡の附属品」を取り扱い、平成12年には株式の店頭公開もされ、全国で290店舗を誇り、その売上も平成14年には170億円に達している。引用商標は、申立人の商号でもあり、全国ネットのテレビコマーシャルのほか、極めて膨大なチラシ等の配布が行われた結果(甲第3号証ないし甲第5号証)、引用商標は著名なものとなっている。

第35類の指定役務は「眼鏡」と直接共通することはないとはいえ、申立人は、これら商品を取り扱うフランチャイズ経営を行っていることから、商品と役務との関連性は極めて高く、「VISION」の文字が包含されているだけであっても「ビジョンメガネ」の持つ強力な表象力にいとも簡単に取りこまれ、更に、本件商標には眼鏡に関連する「FRAME」の文字を包含することから、本件商標を看た取引者・需要者は、該社が「ビジョンメガネ」と関連する会社であるかの如く誤認混同することは必至である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(4)商標法第4条第1項第10号について

また、引用商標は、「VISION」もしくは「ビジョン」とも称され、使用されており(甲第3号証、甲第6号証ないし甲第12号証等)、「VISION」もしくは「ビジョン」は、「ビジョンメガネ」に準ずる商標として商品「眼鏡、眼鏡の附属品」及び「これら商品を取り扱うフランチャイズ経営」において周知性を獲得している。

よって、本件商標は、他人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている「VISION」もしくは「ビジョン」に類似する商標であって、類似する役務に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

(5)したがって、本件商標の指定商品・指定役務中、第35類に属する指定役務についての登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、上記のとおり、「視覚」「光景」等を意味する親しまれた英語「VISION」の文字と「骨組み」「骨格」等を意味する親しまれた英語「FRAME」の文字とを特に軽重の差がなく結合し、構成する文字も同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって外観上まとまりよく、一体的に表現されており、これより生ずるとみられる「ビジョンフレーム」の称呼もよどみなく一気、一連に称呼し得るものであり、特に冗長なものということができないものである。

そして、その他、これを「VISION」と「FRAME」とに分離して観察しなければならない特段の事情も存しないから、本件商標は、全体として、一種の造語を形成しているものというを相当とし、これよりは、「ビジョンフレーム」の称呼のみを生ずるものというべきである。

してみれば、本件商標より単に「ビジョン」の称呼を生ずるものとした上で、引用商標より生ずる称呼と比較した申立人の主張は、採用することができない。

また、本件商標と引用商標とは、外観において明らかに相違し、観念においては、本件商標が格別の観念の生じない造語よりなるものであるから、比較すべきところがない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標であるばかりでなく、甲各号証によるも、引用商標が「VISION」もしくは「ビジョン」と略称され、申立人の業務に係る商品、役務を表す商標として、本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。加えて、「VISION」の語は、広く親しまれている成語であり、「ビジョンフレーム」と一体に表して、例えば「ビジョンフレーム(案)が策定された(http://www.pal.or.jp/mycoop/08/15.html)」「埼玉県長期ビジョンフレームに関する調査(http://www.nira.go.jp/icj/tt−sric/dat/1995/b6s−1898.html)」のように、「将来に対する展望、構想の枠組み」のごとき意味合いを表す語として用いられている場合があることをも併せ考慮すれば、商標権者が、本件商標を第35類に属する指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第10、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。