Trademark Appeal Case
商標の要部認定と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90209(T2003−90209/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4636375号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年8月31日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第3類「竹酢エキスを使用したジェル状の石けん類,竹酢エキスを使用したジェル状の香料類,竹酢エキスを使用したジェル状の薫料,竹酢エキスを使用したジェル状の化粧品,竹酢エキスを使用したジェル状の歯磨き」を指定商品として、平成15年1月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、昭和60年7月16日に登録出願され、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成1年2月21日に設定登録された登録第2117987号商標、平成9年2月10日に登録出願され、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第3類「シャンプー,リンス,トリートメント」を指定商品として、平成10年7月17日に設定登録された登録第4168259号商標及び平成9年3月5日に登録出願され、「エッセンシャル」の片仮名文字を横書きしてなり、第3類「シャンプー,リンス,トリートメント」を指定商品として、平成13年12月21日に設定登録された登録第4530759号商標(以下、一括して「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似のものである。
また、「エッセンシャル」は登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商品「シャンプー,リンス,トリートメント」の商標として広く一般に知られているから、この称呼を含む本件商標がその指定商品に使用されたときは、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、別掲(1)のとおり線書きした長方形の枠内に文字と図形を表してなる構成であるところ、この構成態様においては、先ず商標としての識別力を発揮する部分は、「竹酢美人」の文字部分であり、次に、これをローマ字で表記したと認められる「CHIKUSAKU−BIJIN」の文字部分であるとみるのが自然である。しかして、これらの文字の上に書された「竹から生まれたエッセンシャルジェル」の文字部分は、極めて小さい文字で書されており、かつ、その中の「エッセンシャル」の文字は「竹から生まれた」の文字と「ジェル」の文字とに挟まれて連綴りされてなるその構成よりみて、これをもって自他商品の識別標識として認識、把握されるということはできず、むしろ、該文字は、それ自体「エキスのような、粋を集めた」といった意味を有する語であることから、これをその指定商品(竹酢エキスを使用したジェル状の石けん類、ほか各商品)との関係でみた場合、その前後の文字である「竹から生まれた」と「ジェル」の文字と一体となり「竹のエキスを集めた、あるいは竹のエキスを使用したジェル状の商品」といった、商品の品質を記述的に表した語と理解されるに止まると判断するのが相当である。
してみれば、本件商標において係る「エッセンシャル」の文字は、自他商品識別力を有しないものであって、本件商標の要部とはなり得ないから、本件商標からは、該文字に相応する「エッセンシャル」の称呼は生じないとすべきである。
そうとすると、本件商標より、「エッセンシャル」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものであるとする申立人の主張は、採用することができない。
また、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるから、外観上互いに区別し得る差異を有するものであり、観念上も類似するものではない。
してみれば、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。
(2)出所の混同について
申立人より提出された証拠によれば、引用商標、特に「エッセンシャル」が申立人の業務に係る商品「シャンプー,リンス,トリートメント」を表示する商標として使用され、また、テレビ、新聞、雑誌等に相当量の広告宣伝を行ってきた結果、これら商品の需要者層に広く知られるに至ったことは認められるとしても、本件商標は、前記認定のとおり引用商標とは十分に区別し得る別異の商標といえるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、引用商標を連想・想起させるものではなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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