Trademark Appeal Case
著名商標の略称と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90214(T2003−90214/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4636970号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年4月1日に登録出願され、「MARY & MARY」の欧文字と「マリーアンドマリー」の片仮名文字を二段に併記してなり、第3類「石けん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成15年1月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、昭和41年9月21日に登録出願され、「MARY QUANT」の欧文字を横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき、美爪エナメル、美爪エナメル除去液、頭髪用化粧品、その他の化粧品、香料類」を指定商品として、昭和44年9月12日に設定登録された登録第831591号商標及び昭和46年5月6日に登録出願され、「マリー・クワント」(「ワ」の文字は、他の文字に比べ少し小さく書されている。)の片仮名文字を横書きしてなり、第4類「せつけん、歯みがき、美爪エナメル、美爪エナメル除去液、頭髪用化粧品、その他の化粧品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和49年2月4日に設定登録された登録第1053182号商標(以下、まとめて「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、その構成に係る上段及び下段の各文字は、同じ書体、同じ大きさの文字で、まとまりよく一体的に構成されていて、これより生ずる「マリーアンドマリー」の称呼も格別冗長でなく語呂よく一気に称呼し得るものであるから、その構成文字に相応して「マリーアンドマリー」の称呼を生ずる一種の造語よりなるものと認められるものである。
これに対し、引用商標は、それぞれ前記のとおりの文字よりなるから、その構成文字に相応して「マリークワント」の称呼及びその人名の観念を生ずるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「マリーアンドマリー」の称呼と引用商標より生ずる「マリークワント」の称呼は、明らかに聴別し得るものであり、また、外観上、十分に区別し得る差異を有し、さらに、観念については比較できないものであるから、両商標は非類似の商標といわなければならない。
ところで、登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、引用商標は、化粧品等これらに関連する商品の商標として永年使用した結果、現在においては著名な商標であり、かつ、実際の商取引の場においては、引用商標を省略して単に「マリー」の称呼をもって取引が行われている実情があるので、本件商標とは、「マリー」の称呼を共通にする類似の商標である旨主張し、甲第6号証ないし甲第24号証(甲第1号証ないし甲第5号証は欠番)を提出している。
そこで、この点について検討するに、なるほど、前記証拠によれば、申立人の業務に係る化粧品のカタログ、婦人雑誌における広告及び記事等において、「マリー」と記述されている箇所が多く見受けられるが、その殆どが「MARY QUANT」の欧文字と花柄の図形及び申立人の商号が一緒に表示されているものであり、上記の証拠をもって、「MARY QUANT/マリークワント」といえば、常に需要者が「マリー」(MARY)を想起するほどに、認識され、略称されているものとは認められない。
そうとすれば、本件商標及び引用商標より、「マリー」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものであるとする申立人の主張は、採用することができない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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